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【008】コンプレックスを感じながらも仕事を続ける理由

仕事におけるコンプレックスを上げるとしたら、“私の文”に対する執着のなさだろう。

周りのライターを見ていると、みんな自分の表現というものを持っていて、書くことが好きでたまらない、ゆくゆくは小説家になりたい、そんな人が多いように思える。

私にはそれがまるでない。

じゃあ、なぜライターをしているか。

それは、ただシンプルに届けることが好きだからだ。

みんなが知ってるあの人の知られざる姿、おもしろいこと、偏見を持たれがちな誤解を解くこと…。自分がずっと“嗜好品”、“遊び”ととらえられるエンタテインメントの世界が好きで、15年以上ダンスという手段で伝えてきたからかもしれない。

世の中には不必要なことなんてなくて、誰かにとっては不要かもしれないことが自分の人生を豊かにする、そのパワーをしっているからかもしれない。

だから「なんでライターをしているの?」と聞かれたら、「発信したくて、届けたくてライターをしている」と答えてきた。

ただ、やっぱり自分はライターではなくて、あくまでもインタビューが好きなんだなと最近は思う。

インタビューが好きな理由はたくさんある。読者の声と称して自分がふだんもやもやしていることについて答えてもらう楽しさ、それを通して見えてくる新しい価値観。自分には今までなかったような価値観に「はっ」と気づかせてくれる。そしてそれが私のパワーへとつながっている。

誰かに発信して、与えているように見えて、私自身がすごくパワーをもらっていることが多い。

そして、そんな思いで書いた記事を読んで共感してくれる人、その時自分が受け取った感情と同じ気持ちになっている人を見ると、「あーこの仕事をしていてよかった」と思える。

正直、自分の仕事ぶりに満足したことはない。公開された記事を読んでは「もっとこうすべきだった」「もっとこうしたら読んでもらえた」「こんな声を書けたら、もっとこの人を好きな人が増えたんじゃないだろうか」日々周りの反応を見ては、落ち込んでいる。

でも、この仕事を辞めたら、私はもぬけの殻になってしまうだろう。だから、もう少しだけ、もう少しだけインタビューアーとして頑張っていきたい。

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