のりさん@心理系大学院

50代の管理職研修講師。DV加害者更生NPOでボランティア。臨床心理士を目指して202…

のりさん@心理系大学院

50代の管理職研修講師。DV加害者更生NPOでボランティア。臨床心理士を目指して2021年11月に心理系大学院の受験を始め、2022年12月になんとか合格。受験勉強中は院試関係の情報がなくて困ったので、社会人で心理系大学院を目指す後進のために、私の経験や情報をたくさん残します。

マガジン

  • 社会人の心理院受験勉強法(中堅校向け)

    我々社会人にとって、特に心理学初学者にとっての心理系大学院の勉強は結構大変です。仕事や家族を横目に時間が限られる中、なにをどこまでどのくらいやればいいのか、どの参考書やサイトを参考にしたらいいのか。国立や難関校ではなく、とにかくどこかに合格したい、という私のような方向けです。

  • 心理系大学院予備校を比較してみた

    心理系大学院予備校の授業料は数十万円と安くありません。しかも前金制。入学してしまってから後悔する前に、それぞれの予備校のいいところ、課題を把握してから決めたいところです。

最近の記事

社会人の心理院受験勉強法③(心理用語編その2)

用語説明のまとめは面倒  社会人の心理院受験勉強法②(心理用語編その1)では用語説明問題の分析や勉強法などを述べた。ただそこでもう一つ肝心なことを書いていなかった。用語を200字にどうまとめるか、ということだ。前回の投稿にあるように、出題される用語はある程度は参考書や過去問などを参考に絞ることができる。  では、参考書等にその用語がすべて200字でまとめてくれているか、というとそんなことはない。定番の「河合塾キーワード100」だって100語だ。(というか、そういう参考書があ

    • 社会人の心理院受験勉強法②(心理用語編その1)

      大学院別の出題難易度  英語の勉強と異なり、頭を悩ませたのは心理学の勉強。 基礎心理から臨床心理まで範囲が広い。広さだけでなく、深さも求められるのがやっかい。  各方面から失笑を買いそうだが、大変大雑把に言えば、大学院別の心理学試験の難易度はこんな感じ。ここで言う「知識」というのは「用語説明」で、「理解」は「論述(小論文)」「事例」「統計・研究」を指す。 A象限:国立・人気校(ムズい・マニアック) B象限:その他の心理院(記述系) C象限:その他の心理院(選択系)  申

      • 社会人の心理院受験勉強法(ツール編)

        iPad Pro+GoodNotesしか勝たん  基本的に私の院試勉強はiPad+GoodNotes中心だった。 iPad Proは12.9インチ。この大きさだと画面分割しやすいし、小さい文字の印刷物も読みやすくできる。(☟特にお世話になったYouTube)  周りの受験仲間にはいなかったが、最近の大学生や受験生はこのやり方をしている人が増えているようだ。私が世話になっている整体の先生も、通っている鍼灸の学校で使っているとのこと。 予備校で使った参考書や問題集、キ

        • 社会人の心理院院試勉強法①(英語編)

           難関校に合格したわけでもなく、余裕で合格したわけでもないので、正直、私がお伝えする勉強法がお役に立つかは甚だ疑問だ。なので、私などに聞かず、他のnoteにある国立校に合格された方や、予備校の先生達に聞いてみるのが一番だと思う。  私自身は院試の勉強を始めてみて、何をどのようにどの程度までやればいいのか、わからなかった。予備校の先生に聞いても「そこまでできれば苦労しないし!」という高いレベルのことやざっくりしたことしか教えてもらえなかった。例えば、英単語は心理院単を全部頭に入

        社会人の心理院受験勉強法③(心理用語編その2)

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        • 社会人の心理院受験勉強法(中堅校向け)
          4本
        • 心理系大学院予備校を比較してみた
          6本

        記事

          心理職を目指すきっかけは“しつけ虐待”

          原体験は父の“しつけ虐待”  私の父は昭和一桁生まれの電気工学のエンジニアだった。服装は常にきっちり、ズボンに折り目がないと履かない。革靴も常にピカピカ。部屋も引き出しの中まで整理されており、年末は家の中で最初に大掃除を始める。家では母や妹も含めた家族とほぼ口を利かず、土日になれば部屋でほとんど趣味のステレオで音楽を聴いている。  そんな父には地雷があった。食事のマナーが悪い、母に口答えしたなど、彼の道徳規準に私が反することだ。いつもは無表情の父の顔の形相が途端に変わり、怒

          心理職を目指すきっかけは“しつけ虐待”

          心理系大学院の過去問はお早めに

          過去問を見る段階ではない?  大学時代の試験対策では、よく過去問を受験の2-3ヶ月前からやる、というのを見かける。それまでは土台を作っておいて、その確認として過去問をやって力試しや課題を見つける、というのが常套である。なので、私は受験の約1年前に予備校に入った際、予備校の棚に並んでいた過去問には一瞥こそすれ、「まだそういう段階ではない」と半年はろくに見ることはしなかった。そもそもどの大学院を志望校にするかも決めてなかったし、見たところでわかるわけがない、いや実のところ、過

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          心理系大学院予備校選び⑥(穴場編)

           よほど予備校選びで痛い思いをしたのか、ここまで予備校選びだけについて、5稿も書いてきた。最後にほとんど知られていないが、どの予備校よりも安いがその割に効果の上がる“オンラインサロン”をご紹介する。 院試受験生の“隠れ家”「さいころじかる」  私がこのオンラインサロンを知ったのは、メルマガだった。日本編入学院に入って受験勉強を始め3ヶ月ほど経ち、心理学が少しずつ理解できてきた一方で、試験対策がまったく示されないことに不安を感じていた。そんなとき「心理系大学院 過去問」と検

          心理系大学院予備校選び⑥(穴場編)

          心理系大学院予備校選び⑤(プロロゴス編)

          山崎有紀子さんで有名なプロロゴス  プロロゴスは、心理系大学院受験よりも公認心理師試験対策で知っている方も多いと思う。昨年までYouTubeでは、公認心理師の受験資格が経過措置期間で、Gルート(ざっくり言うと、心理職に関する職務に就く現任者であれば、卒業学部や大学院は問わないで試験が受けられる)の受験者バブルが沸き起こり、猫も杓子も「公認心理師対策」をやっていた印象があった。公認心理師の試験範囲は心理系大学院の受験内容と概ね重複するので、そうしたYouTubeもたくさん見た

          心理系大学院予備校選び⑤(プロロゴス編)

          心理系大学院予備校選び④(ファイブアカデミー編)

          参考書の質は高い  ファイブアカデミーは、昔大学受験の時にお世話になった添削のZ会が開講している心理学に特化した通信型予備校だ。時間が限られる社会人にとって、通信動画だけで学んだり、添削もしてもらえる講座はありがたい。ユニークなことに放送大学大学院受験に特化した講座もやっている。  ここが出版している参考書は質が高い。参考書の稿で詳しく触れるが「心理学キーワード&キーパーソン事典」や「臨床心理士対策テキスト&予想問題集」などにはとてもお世話になった。院試対策では河合塾KAL

          心理系大学院予備校選び④(ファイブアカデミー編)

          心理系大学院予備校選び③(日本編入学院編)

          社会人の院試を推奨する予備校  「お年を召した方の受験は厳しい」という、問い合わせたファイブアカデミーからの回答にがっかりした私が見つけたのが日本編入学院である。名前も聞いたことなく、風変わりな院名だったが、この学院長の「学び直しはいつからでもできる」という姿勢に共感した。ファイブアカデミーの回答にやる気を削がれていた私は、我が意を得たり、と嬉しくなった。さらに という言葉は私の根底を覆した。 「そうだ、臨床心理士を目指そう。」 この歳で臨床心理学を深く学ぶことにした動機

          心理系大学院予備校選び③(日本編入学院編)

          心理系大学院予備校選び②(河合塾編)

          学費を払いこんでしまう前に  「心理系大学院予備校選び①」でお伝えしたように、心理系大学院受験予備校はそれほど選択肢はない。「心理学初心者の中高年を合格させてくれるところはあるのか」と、いくつかの予備校に連絡を取ったり、訪問したり、オンライン相談をしたり、動画サンプルを見たりした。  今にして思うと、院試自体の正体がわかっていないのに、“素人判断”で予備校に数十万の受講料を事前に振り込むというのは結構無茶だった。通常それくらいの大金の買い物であれば、ネットや知人などにいろい

          心理系大学院予備校選び②(河合塾編)

          心理系大学院志望校はどう選ぶ?①

          “Fラン”大学でもそれなりに難しい  以前の投稿「心理系大学院に入るための情報がない?!」でも書いたように、平日の仕事を辞めることにしてしまったので、とにかくどこかに現役合格しなければならなかった。なので、当初はどこでもいいので入れそうなところを見つけようとしていた。Fランと言われる大学(偏差値40以下)の大学院も片っ端から過去問を見たりしたが、楽勝、という学校は一つもなかった。特に心理系大学院は年々人気が上がっていることもあり、どの大学院もそれなりに難しく感じた。 志望

          心理系大学院志望校はどう選ぶ?①

          心理系大学院志望校はどう選ぶ?②

           今回は河合塾KALSが毎年無料で発行している「大学院入試ガイド」について見ていきたい。  各校の詳細は、各校のHPで見るのが一番詳しいし正確であるのは当然だが、この大学院のHPというのがどこも見やすいとは言えない。大学に関する情報提供とは豊富な反面、大学院の情報提供となると不親切な学校が多い。試しに下記のサイトから、いくつかの大学院で、過去問や臨床心理専攻の合格者数を調べてみて欲しい。恐らく苦労するのではないか。  そのため、志望校が決まっている方を除き、自分の欲しい情

          心理系大学院志望校はどう選ぶ?②

          研究室訪問で問われた「覚悟」

          研究室訪問はできるところばかりではない  研究指導を受けたい教授の研究室に事前に訪問する「研究室訪問」について、心理系大学院の場合にはいくつかのタイプがある。出願にあたり、事前の研究室訪問を必須にする大学院、訪問してもいいという大学院、訪問は受けつけない大学院、と分かれる。  私が志望した大学院については、出願時に希望する指導教授を指名できない大学が多かった。理由をある大学院に聞くと、特定の教授に応募人数が偏ってしまうことを避けるため、研究計画書の内容と入学後の希望から大学

          研究室訪問で問われた「覚悟」

          心理系大学院の相談会はマイナー

          気をつけないと終わっている相談会  ネットやyoutubeなどに情報が少ない心理系大学院受験生にとって、大学院の相談会は重要な情報源だ。大学のオープンキャンパスや説明会は、派手な宣伝や告知を展開しているし、開催回数も多い。YahooやFacebook、Twitterなどにも広告が出てくる。それに引き換え、大学院の相談会は地味だ。というか、大学院のHPでも告知がなかなか見つからなかったり、大学院によっては相談会自体やっていなかったりする。回数も専攻ごとに年に1回しかやらないと

          心理系大学院の相談会はマイナー

          退路を断った心理系大学院受験

          「木曜以外の昼間は仕事できるんじゃ!?」 日中の仕事をしながらでも大学院に行ける!と期待が膨らんだ私は、院生にも話しが聴けるという東洋英和女学院の相談会に参加した。(それまでの経緯は☟)  院生に実状を聞いたものの…  東洋英和女学院は大学は横浜だが、大学院は東京の六本木と麻布十番の中間にある。歴史を感じる博物館のようなこぢんまりした校舎(上記見出し画像は正面玄関)で、とてもよい雰囲気だ。ちなみに男性トイレは各階にはない。  相談会では、30分程度の大学院や教員の紹介、

          退路を断った心理系大学院受験