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【愛しきコスメに寄せるエピソード】香水について




コンテンツの説明



私が愛してやまない偏愛コスメに寄せて描いたエッセイや掌編小説と併せて
「コスメの紹介」を行なっています。

自由に気ままに、をモットーに
あれこれを書き散らしながら
偏愛コスメを愛でています。




【ACQUA DELLE LANGHE】
アクア・デレ・ランゲというブランドについて


今回は【香水】の紹介です。

※以下、公式ホームページより引用※


「アクア・デレ・ランゲ」は、2014年からユネスコ世界遺産に登録され、世界中に優れたワインを輸出しているとても魅力的な土地から誕生しました。
始まりはピエモンテ州に位置する素晴らしい香りのするブドウ畑です。
塩分を含んだ土壌で、アクア・デレ・ランゲ プロジェクトすべての製品ラインのクリエイターであるアルベルト・アベッタの道は始まりました。
(中略)
"アクア”という言葉を選んだのは、そのシンプルさが香りを引き立てるという挑戦でもありました。
生命の源であり、根源的な要素である水は、かつてランゲ地方を完全に覆っていました。
フレグランスにもその海の水を使用しています。
「アクア・デレ・ランゲ」の哲学の核心は、原材料の厳選と、トップノート、ミドルノート、ベースノートの理想的なバランスです。

あくなき探究心、ランゲ地方の特殊なワイン醸造学と貴族の伝統との間にも根ざしています。
シトラスとピトスポラムの混合から生まれた、酔わせる香り、優雅なブドウの香り、ピート、革、タバコの香りと塩味の後味、海辺を飾る生垣の香りにリンクした花のアクセントはまさにこの地域で生まれているものです。
香りと製品イメージはランゲ地方の中心にあるドリアーニ村で研究されており、すべての製造はミラノ郊外の小さな研究所で行われ、熟練した専門家の手によって儚さと持続性の絶妙なバランスを持つそれぞれの香りが生み出されています。

【アイテム紹介】

【Cerequio(セレクオ)】


素晴らしくスパイシーで魅惑的な香り


使った感想

Cerequio




「不思議、なんだか落ち着く。
どこかで嗅いだことがあるような。

なんだか刺激的で官能的。
それなのに懐かしい」


はじめてこの香りに出会ったときに、
そう感じました。


考えるけれど、なぜそんな感覚に陥ったのかわからない。言語化出来ない。
ただ言えることは、
この香りに出会った瞬間、
本当に「これはわたしの香りだ!」
と、確信するほどしっくりきたということ。
(あまりに唐突な出会いと感覚に自分でも驚いちゃったんだけど)

ホームページの説明にもあるけれど、
限りなく男性的な香りのような気もするけれど
その奥に刺激と柔らかな甘さを含んだ
バロック的とも言える、混沌とした深みを以て
女性を惹きつける魅力もある。

ユニセックス
だなんて簡単な言葉では括りきれない
複雑な感覚が交差する不思議な魅力を放つ香水

うん。
やっぱりなんて伝えればいいのか
わからないけど
これは運命だわ、って感じの香り。

こうゆう運命的な出会いが
突如訪れるからこそ
香水探しの旅はやめられないんだよね。

スパイスとお香の強い色合い。
この香水は、男性的でありながら、女性の心をもつかむような特徴を持っています。クミン、インセンス、アーモンド、アンバーの香りに、サンダルウッド、バニラ、ペッパーが加わり、強く持続的な個性を放つ香水です。

【セレクオについて】公式ホームページより





ちなみにイタリア・ピエモンテ州では
その豊潤な土地から生み出された葡萄で
とっても美味しいワインが作られています。






【掌編小説】

愛しきコスメに寄せる物語

『幸運への扉 旅と勇気を誘う魅力』




僕は、恋をしている。

程よく耳に届く音楽の中、僕は君を見ている。
楽しそうな笑顔や食事を口に運ぶときに一瞬落とされる目線。その少しだけ俯く角度は芸術的なまでに美しい。
あまりにも君のことが愛おしくて「結婚してほしい」と言ってしまった。
もちろん君は驚いた顔をする。僕だってそうだ。いま、この瞬間にこんなにも大切なことを伝えるなんて、失礼なことだと思われないだろうか?そもそもこの申し出自体、時期尚早ではなかったか?君は突然こんなことを言われて怒ってしまうんじゃないだろうか?
ありとあらゆるネガティブな感情とその先へと繋がる恐ろしい可能性が思い浮かび、今までの心地よく楽しかった感覚は一瞬にして消え去り、心臓は早鐘を打ち手のひらは汗ばんだ。
たった数秒の沈黙。君はグラスを手に取り、美しい深紅のワインを飲み干してその真っすぐで正直な瞳を僕に向けた。彼女の瞳をのぞき込むが、正直その心は全く読めない。

「BAROLO CEREQUIO」
そう彼女は言った。
「え?…チェ、レクィオ」と僕は突然紡がれた日本語ではない言葉に虚をつかれ、なんとも間抜けな声を出した。彼女がふふっと小さな声を上げて笑ったので、少しだけ僕も落ち着くことがようやくできた。「このワイン、あなたが選んでくれたの?」彼女はまだ楽しそうな笑顔で僕に問いかける。「いや、特に僕がそれを選んだということはないよ。ワインなんて、詳しくないから料理に合うものをとお願いしただけだ」情けないが事実であるので、そう述べた。「偶然か。ねえ?知ってた?私がいつもつけてる香水の名前もcerequio 。セレクオっていうのよ。今日は食事だったからつけて来なかったんだけど、代わりにワインの名前がセレクオだったからちょっとだけびっくりしてたの」「そう、なんだ」知らなかった。知らなかったが、何やら幸運な偶然であるような気がしきた。そしてそれは間違いではなかったようだ。なぜなら、次に彼女が告げた言葉は「もちろん、結婚しましょう」だったから。
ただし彼女は無邪気にも「新婚旅行はイタリアのピエモンテにしましょうね」とも言ったので、僕は幸運のなか頭の中で貯金額を思い出すのに必死になって再び手に汗にぎることになったけれど、幸せな気持ちに変わりはなくてともかく豊かなイタリアの大地を思い浮かべてこの先の夢を描いた。


けいく

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