やはり根強いセクシズム (会議が長くなる発言を聞いて)

 最近、日本における根深いセクシズムの文化(?)が度々発露している。いや、正しくは男性中心主義と言うべきか、とにかく男性性を称揚し女性を劣ったものとみる姿勢というのが、やはり根強く存在しているのだと感じる。

 別に諸個人が個人としてどのようなジェンダー観を持つかに関しては、ある程度の自由さはあって良いと思う。というよりは、性別二元論的な思想というのがあまりに広く受け入れられているために、自分としては並行して見て見ぬフリをするのが精いっぱいなのだ。いちいち反応していると身が持たない。

 とは言え、最近世間を騒がせている発言というのは、もはや見過ごせる域を超えている。なぜなら、それらは社会的な次元において男性中心主義による抑圧的な構造を生み出しているからだ。それは、女性だけでなく、いわゆる男性性に辟易している男性にとっても迷惑な話である。

 男性かくあるべしと、男性が中心を担うべきであるという迷信は、残念ながら一部政治家やセクシストの経営者に限らず、日常のいたるところで幅を利かせている。学校、職場、ご近所づきあいに至るまで、少なくとも自分は最近取り上げられている政治家とさほど変わらない発言を良く耳にしている。なので、別にくだんの政治家が男性優位な発言をし、そのことに対して記者から笑いが起こったというのも、なんとなくそういうものだろうと感じてしまった。

 あの発言によって、日本のジェンダー差別の実態が国際的に認知されたのは、残念でもあるが、一方でこの現状を見直す機会でもあると思う。DontBe Silentのハッシュタグなどで、抗議の動きも見えているが、これを契機にジェンダー的な差別の改善に向けた議論が広まることが望まれる。


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