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【食レポ】塩麹を作りたくなる!発酵楽人あっこさんのほっこり発酵食品ランチ

 あるイベントでお味噌汁を飲んでから、
 毎日のように検索しているワードがあります。

「塩麹」「作り方」「だし」「発酵食品」

 家でもなんとか作れないかな?! なんてガチ目にのめり込んでしまう──それほどおいしいお味噌汁だったんです! メインで出された七草粥も、付け合わせのお漬物までもが、もれなく美味……!

 そんなランチの食レポと、
 振舞ってくださった《発酵楽人》・あっこさんについて記事を書きました!

 健康になるため食事改善をお考えの方、
 塩麹とかダシ活とか途中で挫折しちゃったという方も、
 ぜひ読んでいただけたら嬉しいです!

🌟この記事でわかること
 ・発酵楽人・あっこさんの作る、花まる健康発酵食品ランチの食レポ
 ・あっこさんのこれまでや、発酵食品にかける想い

七草の“パワー”! 魅惑の発酵食品ランチセット

複雑に絡み合った旨味が、ぎゅっと凝縮した七草粥

 中野の古民家カフェで開かれるカフェイベントに参加した筆者。もともと、おいしい健康ランチが食べれると聞いていたので楽しみに伺いました。

 が、

1月7日限定七草粥セット900円! 通常メニューはおむすびやお惣菜。それも食べてみたい…!


 想像軽く超えておいしそうだなオイィ?!

 いや、もう、見た目が……! つやっとまろやかに炊かれた粥に、程よく散った七草の緑がなんとも鮮やか……! お味噌汁も、えぇ……、こんなたくさん具が入ってるの見たことない……桜エビが可愛く浮かんでる……。付け合わせはお漬物、のはずだけどなんかシナっとしてないな……ワイ漬物苦手やけどこれならいけそ……。

 と、オタク特有の早口で内心捲し立てながら、いざ実食。

 ……  美 味 し く な い わ け が な く ……!

 本当においしい料理ってね、もう見た目だけでわからせてくれるんですよね。
 後は包み込まれるだけです。

ツヤツヤのはっふはふ……食べたそばから身体が喜ぶ……

 この日のメインの七草粥は七草粥のイデアそのもの。これ絶対、自宅やスーパーでは食べられないやつ……! セリ! ナズナ! スズナ! ゴギョウ! ハコベラ! スズシロ! ホトケノザ! 七草合体──NANAKUSA🌟GAYU! ってくらい、それぞれのレンジャー、じゃなかった野草の持ち味が七身一体となって、存在感のある風味を生み出しています。これ、バカ舌(後述)の筆者でもわかる、出汁入ってないのにめっちゃうまいやつだ、あっ、しかも砕いた餅が入ってるっっ嬉しっっ。

 とまたまた内心早口になりながらパクパクと箸が進む進む。
 もちろん、この衝撃は七草粥に留まりません。

乾物たっぷりお味噌汁に、ユニークな味わいのお漬物

お花型のお麩がまた心ニクいあんちくしょう!

 お味噌汁くん、君もなぁ、なんでそんなに美味いんや‼︎
 君のおかげでワイは、暇があってはダシだの発酵だの調べてしまうやないか……!

 思わず地の関西弁が出るほど、思い返しただけで恋しくなる……。

 だってね、ランチのお味噌汁ってまぁいうて大体はオマケみたいなもんですよ。

 大丈夫、わかってます。ランチタイムはお店側も忙しいですから。インスタント乾物にちゃっとお湯を注いだお味噌汁、それは十分以上のものなんです、本来。

 それがさぁ! こんな色々入って、見るからに手間暇かかっててさぁ!

 優しい味なんですよ、これがまた。七草粥さんが「がんばってき!」と背中を押してくれる系オカンの優しさなら、味噌汁さんは「よく戻ってきたね」と迎えてくれる系ママンの優しさ……。

 お味噌も塩分控えめで、出汁の力で押して来る押して来る。様々な乾物の潮の風味がまた心をくすぐるアクセントになっています。

 そして付け合わせのお漬物ですが。

すいません夢中で食べて途中で撮りました

 これまたバッチリうんまい‼︎
 先述通り筆者は漬物苦手マンなんですが、理由の一つがあの独特のシナッと感。

 こちらの付け合わせにはそれが一切なく、カリッコリッと小気味いい歯ごたえに胸が弾みます。味もどこか洋風の甘酸っぱさがあり、箸が止まりません。

 あっという間に完食し、空っぽのお皿にちょっぴり寂しさ。
 でもこんなこともあろうかと、しっかりデザートを頼んでおいたのです。

なるほど、こう来たか……甘くないぜんざいにニヤリ

ぜんざいにはね、こう、うるさいんですよ。この前家で作って塩の分量間違えましたけどね。

 新春だからね! ぜんざいがメニューにあったら頼まないとね!

 甘く炊いたあずきは日本の至宝。
 そこにホイップクリームとは……このぜんざいも気が抜けません!

 いざ! とまずはそのままで一口。……んンッ?!

 甘くない、だと……!
 その衝撃に、多分JOJOのキャラみたいな顔になってたと思います。

 そうなんです、甘くないんです。ほんのりとしたしょっぱさに、やはりここでも奥行きのある味わい。一体何と何と何を入れたらこんな深みが生まれるんだ……! ホイップを合わせると、また違ったハーモニーが奏でられ、なんとも罪深い……!

 栗かしら、と思った黄色いのは、なんとお餅でした。
 どうしてこんなに黄色いのか?

 っていうかそもそも、なんでどれもこんなおいしいのか!!!

 いてもたってもいられず、
 このランチを作ってくれた《発酵楽人》あっこさんにお話を伺いました!

毎日楽しく発酵食品を! 《発酵楽人》あっこさんにお話を伺いました

24日間の入院も乗り越えて──出汁や発酵食品に魅了される日々

次々入るオーダーにテキパキ対応されるあっこさん

「元々、市販の物の表示とか見て材料がわかったら、自分で作ってみるのがすきだったんです。あれもできる、これもできる、ってやっていたら、いつの間にかこうなってました」

 明るい笑顔でそう話す、あっこさん。

 筆者が感動した漬物は自己配合すし酢で漬け、甘くないぜんざいは甘酒・塩麹・白味噌の合わせ技、入っていたのはカボチャだそう。

 自家研究でこれだけ美味しくユニークな味わいが生まれるのだとびっくりです。

 あっこさんは元々、発酵食品に興味があり、10年前から断続的に甘酒や酒粕を使用していたそう。そんな中、2017年にタカコナカムラさんの通信教育を受講し、発酵を学んだことで弾みがつきました。

 2018年に寺田本家の酒粕レシピ本に出会い、酒粕豆乳ヨーグルトを作って、腸がはっきり変わるのを自覚。

 その後、自分で麴を作ったりもっと知りたくなって、2020年から麹の学校で認定講師講座を受け、21年1月に終了。しかし翌22年秋、思わぬ展開があっこさんを待ち受けていました。

 特発性血小板減少性紫斑病──難病に指定されるこの病気に突如なり、24日間の入院。当初は死も有り得た状況だったそうです。

 なんとか無事に退院しましたが、服用しているステロイドには、骨がもろくなる副作用が──そこで、「カルシウム強化だ! 毎日飲むお味噌汁から工夫しよう!」と閃き、いりこを粉末にして入れることから始めました。

 試したらこれが、とても美味しい! そこから、毎食手軽にお味噌汁を作る方法を探究し、飲み続けることにハマりました。

もっと自然に、毎日の中に──《発酵楽人》としての活動

おひつを守る菌ちゃん先生考案のゆるキャラたち。かわいい。

 こうした経験から、食と健康について想いが一層深まったあっこさん。

 もっと麹や発酵と仲良くなって、手作りも楽しむお手伝いをしたい──その想いから、自らを《発酵楽人》(はっこうらくびと)と名づけ、出汁や発酵食品を促進する活動を始めました。

 今では続々とマルシェ出店の声もかかるようになり、そのおいしさを惜しみなく伝えています。

「食事作りの中で、お出汁や発酵食品をもっと自然に活用する方法を提案しています。そうやって、自然と健康に、キレイになれる人を増やしたいなと思って

 元気よく笑うその姿は、健康食のパワーを何より如実に証明していました。

調理はワンオペ。だけどキビキビとしたその動作はとても楽しそうで、まさしく《発酵楽人》!

楽しく美味しく、元気になろう! 発酵道のススメ

発酵食品やダシ活って結局続かなくない? という方へ

 とはいえ、これだけ発酵食品やダシ活がブームになっても、継続するのはなかなか難しいもの。筆者もいりこ出汁を水出ししたりしたことがありましたが、2週間くらいでぱったり止めてしまいました。めんどいのよ水出し。容器熱湯消毒せなあかんし。

 そんな方におすすめなのが、まず簡単なことから始めること!
 あっこさん曰く、

いりこは、内臓を取ったら頭ごと粉にして、そのまま味噌汁に入れちゃってください! それだけで、手軽に栄養もおいしさもアップしますよ」

 なるほど! なるべく工程をまとめて、シンプルにするのが大切なのですね。

 そして慣れてきたら、ちょっとずつバリエーションを増やしていく……こうすることで、ちょっとずつ続けられるようになりそうです。

味濃いのがすきな人ほど、ダシ&発酵食品の真の力を知ってほしい

 もう一つ考えられるのは、「味濃いのがいいから」というご意見。

 わかります。かく言う筆者も濃い味スキーの塩分過多で、方々から非難されてきました。バイトの忘年会で焼き鳥屋に行ったとき、味付けが物足りなくてどの串にも塩かけまくったら自分の皿だけ雪原みたいになって、みんなに爆笑されたこともありました。

 鍋ものは具をよそう度にポン酢をかけます。
 刺身や寿司は醤油の摂取チャンスだと思っている節すらあります。

 そんなバカ舌の持ち主である筆者ですら……あのお味噌汁は、旨かった……!

 しっかり出汁をとり、発酵食品を取り入れ、食材の旨味を引き出したなら、塩味はそっと添えるだけだと、思い知りました……!

まずは食べて美味しさを知るのがポイント!

お粥を丁寧にあたためるあっこさん。この動作一つひとつも、おいしさの素。

「塩麹に漬ければ、あとは麹の酵素が旨味を引き出してくれるから味付けいらずですよ。専門店で売ってる、麹の酵素が生きている塩麹やお味噌を使ってみてください。ホント、全然違いますから!」

 そう語るあっこさんのおかげで、すっかり発酵道に足を踏み入れる気満々の筆者です。

 最近健康が気になるあなたも、ご一緒にいかがでしょうか?
 まずは本当においしい発酵食ご飯を食べてみて、ぜひその魅力を体感してくださいね!

🔸発酵楽人・あっこさんについて詳しくはこちら!

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