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【新監督特集②】ナーゲルスマン体制で、戦術面はどう変わる?

—— 以下、翻訳 (ドイツ『シュポルト1』記事全文)

ユリアン・ナーゲルスマン氏がFCバイエルンの後任監督になることが決まった。彼は自身の夢のクラブで、多くのアイデアを実行することができるだろう。彼はおそらく、自身の成功の方程式について、何も変えることはないはずだ。

ユリアン・ナーゲルスマン氏は、戦術的なアプローチにおいて、パターン化された考え方をしない監督だ。

彼にとって、サッカーは多くの変数から成り立っており、監督は選手と一緒にそれに対応しなければならないのだ。彼は、選手たちの連携だけが正しく機能すれば、チームが成功するとは考えていない。だからこそ、ナーゲルスマン監督は、戦術的な変更が好きなのである。

彼のFCバイエルン移籍で注目されるのは、長い間、ほとんど変わらない戦術システムでプレーしてきたチームにやってくる、ということだ。

前任のハンジ・フリック監督は、従来からいくつかの調整を行い、例えば、攻撃のプレッシングに焦点を当て直したが、決してすべてをひっくり返したわけではない。それは、ナーゲルスマンの考えていることにも一致するだろうか?答えはノーだ。彼は自身の手法をある程度バイエルンに適応させ、このメンバーという、与えられたチャンスを活かすことになるだろう。

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バイエルンで、よりリスクの高いサッカーを

プレッシングについて:ナーゲルスマン氏はフリック監督と同じく、プレッシング重視のサッカーを好む。RBライプツィヒは今シーズン、プレッシングで最も多くのデュエルを戦い、相手に許したスペースはバイエルンよりも少ない。もし、レッドブル時代と同様にボールへのプレッシングがうまくいけば、ナーゲルスマン監督はレオン・ゴレツカやロベルト・レヴァンドフスキらと一緒に大きな喜びを味わうことができるだろう。

ポゼッションについて:ライプツィヒでは、ナーゲルスマン監督は、センターバックを大きく前に出させるなどの、試合の組み立てにおけるリスクを犯すことを避ける傾向があった。この慎重なプレースタイルのおかげで、ライプツィヒは自陣でのボールロストが圧倒的に少なくなった。

とはいえ、激しいプレッシングで、ライプツィヒを抑えることに成功したチームもいた。統計的に見ても、ボールへのプレス回数において、彼らはリーグの上位5チームに入らないことはなかった。

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ナーゲルスマン政権下のバイエルンは、3バックを採用する可能性も?

一方、バイエルンはフリック監督の下でゲームのテンポを加速させることが非常に多かった。ナーゲルスマン氏はこれを踏襲し、ライプツィヒ時代に比べて、自分たちがボールを持った際、4バックの一部をセントラル・ミッドフィルダーと同じくらいの高さに上げて、ラインを崩すパスで素早くスペースを確保することもできるだろう。

さらに、ナーゲルスマン氏が自身の個性を発揮するため、次のシーズンではフォーメーションの変更があるかもしれない。

今シーズンのライプツィヒのように、7種類以上の異なるシステムを使い分けるかどうかまでは、まだわからない。それでも、おそらくバイエルンも、3バックやツートップを採用する可能性はあるだろう。これは、既存の選手であれば可能だろうし、合理的な4-2-3-1のフォーメーションで成功を収めたフリック監督から、若くて柔軟な変更を好むナーゲルスマン監督への交代を象徴するものでもあると言える。

▼元記事
https://www.sport1.de/fussball/bundesliga/2021/04/fc-bayern-taktik-unter-nagelsmann-im-vergleich-mit-flick


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