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福祉って⁉️

「福祉とは何でしょうか?」と問われて、明確な答えを言える人は少ないのではないかと思います。とても抽象的で、幅が広く「これが福祉だ!」というのは難しいですよね。

私も30年近く福祉の世界に身を置きながら、なかなか答えるのに苦慮していました。

仲間とワークショップで、「つまり福祉って何?」というのを突き詰めたこともありました。が、府に落ちるような答えには行き着きませんでした。

このワークショップというのは、2017年からNPO法人コネクト・ワンがスタートさせた「ふくしの寺子屋プロジェクト」で使用する教科書を作成するために行ったものです。

また補足。
ふくしの寺子屋プロジェクト」というのは、子どもたちを対象にした福祉学習プログラムのことです。子どもたちに、ワークショップを通じて感じ・考え・語ることで、福祉について理解を深めてもらうプログラムになっています。
このコンセプト(感じ考え語って福祉を学ぶ)を念頭に置きながら教科書を創っていく中で出てきたのが「つまり福祉って何なんだろう?」という疑問です。

モヤモヤとしたまま教科書ができ、プロジェクトも開始されました。コンセプトが「感じ考え語り福祉を学ぶ」つまり子どもたちが感じたり考えたり語ったことが、その子なりの福祉だ(要するにこちらが用意した答えを一方的に伝えない)ということだったので、私たちが明確な答えを持ってなくてもプロジェクトを進めることはできたのですが…。

そんな状態で、子どもたちを集めたり、小学校に出向いてふくしの授業を何年か行ったある日、私のふるさとの小学校で授業を終えた後、子どもたちのアンケートの中に、求めていた答えがあったのです。

アンケートの問いは「授業を受けて福祉をどんな風に感じましたか?」。

そこには、こう書いてありました。 

小学6年生のアンケートの言葉

「これだ!」と思いましたね。
このアンケートの文章をヒントに、現時点での私なりの「福祉」について定義付けを行いました。

それがこれです。
「福祉とは、生きづらさを抱えた人が、何気ない暮らしを送れるように、本人とそれを支えるまわりの人が一緒に考え、行動すること。」

対象は、元気いっぱいの人ではなく、何かしらの生きづらさを抱えた人。そんな人たちが、何気ない普段の暮らしを送れる(取り戻せる)ようになること。ここまでが目的。
その目的を果たすために、生きづらさを抱えた本人とまわりの人が一緒に考えたり行動する。まわりが生きづらさを抱えている人に与えるのではなく、本人と一緒に、というところがミソです。エンパワメントや自立支援につながるところです。

これはあくまでも、私の個人的な現時点の考えです。今後変わってくる可能性もあります。また、他にも色々な考え方があると思います。
皆さんの考えも教えていただければ幸いです。

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