私も胸ポケにタバコ入れようかな
胸ポケにタバコを入れてるじぃじが私の記憶に住んでいる。
MEVIUSの時もあったっけな、Marlboroだったかな、SevenStarsが印象的だったな。
2年前のあの日、じぃじは星になった。
私が幼い頃から私の力では埋めることできない大きな溝があって、じぃじと気軽に会うことはできなかったの。
その溝は私が成長する程深く長く広がっていく、
そんな大きな溝だった。
自分で言うのも何だが、
私はじぃじにとって2番目の孫できっともっと可愛がりたかったと思う。
今更だけど、孫らしいことあまり出来なくてごめんなさい。
13年前今の実家の場に引っ越してきて、
じぃじの家には500mあまりで着く程近くなった。
それでもそんなに会うことはなくて、年に2~3回程だったように思う。
中学に上がり、会う数が年1まで減っていった。
元々あった大きな溝が更に大きくなったこと、そして私の思春期が原因だと思う。
高校に上がって、私も少しだけ考え方が大人になって、
大きな溝にはまってたけど必死に溝のふちにつかまるようになった。
そして再び年2程で会うようになっていったの。
だけどそれと同時にじぃじは病気になった。
病気だと伝えられた日のこと、今の今まで忘れてたよ、ごめんなさい。
あの時とっても怖かった
それから少したって、
星になったの。
だけど空見上げてもどの星かだなんて分からなくてさ、
だからさ、
私も胸ポケにタバコ入れようかな
ポケットからそっと見守っててよ
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