「公園など要らないから、マンションを建ててほしい」

防災上の理由から、移転する大きな工場の跡地を買収して公園にしようと地元説明に入ったときの話です。
「人が少なくなって、商店街のお店はなくなるし、毎日、買物の都度、駅前まで歩かなくちゃいけない。寿命が縮まるような気がする」
健康のためには少し歩いた方がいいのですが、次の句が出ませんでした。

人口減少によって稼働年齢層が減ると住民税が減ります。
人口減少によって家が要らなくなると土地や家屋の価値が下がり、固定資産税が減ります。
しかし、一番減るのは「活気」でしょう。
活気の薄れた商店街の先にある、緑豊かな公園に足を運ぶたびに、あのときの話を思い出します。

どうしたら人口減少を食い止めることができるのでしょう？
マンションは人口の横移動なので、抜本策ではありません。
若者に結婚してもらって、子どもを作ってもらいましょう。

「出会いがないんだよね～」
若者の口癖です。
高成婚率を支えていた職場旅行も、おせっかいおばさんも、今や昭和時代の遺物です。

そこで、最近はマッチングアプリによる成婚率が上昇中です。
ＡＩが「あなたに最適なお相手を」見つけてくれるのです。
今や、独身者の４人に１人がマッチングアプリを使っています。
自治体ＤＸの一環として、そうした動きを支援する自治体も出始めています。
すでに、就活や就業、転職の世界では当たり前のように、ＡＩが「あなたに最適な仕事を」見つけてくれますので、ＡＩが「あなたに最適な自治体」を見つけるようになり、やがて、ＡＩが自治体の要素である「人」と「金」を掌握して、自治体経営に乗り出すことになるかもしれません。

さて、出雲の出雲大社といえば、参道に歌手「竹内まりや」の実家である竹野屋旅館があり、少し前になりますが、高円宮典子さまが宮司の千家国麿さんと結婚したとか、何かと話題の多い場所でもあり、年間60万人が「出会いを求めて」参拝するヒーリングスポットです。
さらに、10月になると「人」だけでなく、全国から800万もの神様が集まってきます。
ですから、出雲では10月を「神在月」と呼び、他の地域では神様がいなくなるので「神無月」と呼ぶわけです。
出雲に集まった神様たちは、相性のいい男女の縁を結ぶために話し合いをします。
そうなんです、出雲大社とは、男女のマッチングのためのアプリケーションだったのです。
神様なのに、どうしてリモートで話し合いができないのかは不明ですが、お祭り好きの神様のことです。
毎晩、神在餅を肴に御酒をいただいているに違いありません。
しかし、呑んでいるうちに、ＡＩが神様たちの仕事を奪い始めています。

ところで、「出雲の神より恵比寿の紙」という諺の意味は、異性にもてるより金持ちになりたい。男女の仲も、所詮は愛情より金、という刹那的な解釈もあります。
ここで疑問なのは、恵比須様も同じ神様なのに、なぜ「神」ではなくて「紙」なのか？誤植か？
いいえ、明治時代の紙幣に恵比寿様の顔が描かれていたからだそうです。
まさに「愛情より金」。
ちなみに、聖徳太子の紙幣が発行されるのは昭和に入ってからのことです。

収入が低い層ほど子どもの数が少ない。
子どもを産んで育てるにはお金がかかります。
収入が高い層も子どもが少ない。
子どもが将来、自分と同じ高収入を得るようになるためには、投資を惜しみません。
実は、収入の低い層と高い層の間の、中間層の動向が人口減少の鍵を握っています。
この中間層にある男女が、出雲の神か、恵比寿の紙か、どちらを選ぶかにかかっているというわけです。

神ではなく、紙を選ぶなんて、なんて罰当たりな～

人にその答えを求めると、愛情も金も、両方大事とか曖昧な答えしか得られないので、ＡＩに尋ねてみることにしました。
最初の答えは、予想通りでした。

「両方の要素がバランスよく備わっていることが、健全な結婚生活を築くための重要なポイントです」

そこで、ＡＩに「強いていうなら」と迫ってみました。
ＡＩを使うときは、質問を絞りながら、繰り返し質問することが重要です。

「愛情がより重要です。愛情があれば、お金の面での困難や不足を乗り越える力を生み出すことができます。しかし、お金があっても愛情がなければ、結婚生活は幸福とは言い難いものになります。愛情があれば、お金の問題も協力して解決することができるでしょう」

なんと、ＡＩは「愛情」を選びました。
そして、次の金言を教えてくれました。

「人生で一番大切なことは、お互いを支え合うことです」（オードリー・ヘプバーン）

私が選んだのは次の言葉です。
「愛は感じるものだけでなく、行動するものです」（デイビッド・ウィルカーソン）

私の選択について、ＡＩは、こう評価しました。

「愛情があれば、困難や不足に直面しても、お互いを支え合い、共に乗り越える力を生み出すことができます。経済的な問題や困難は、愛情があれば克服できる可能性が高くなります。結婚やパートナーシップにおいて、愛情があることはその関係を強固にし、難局を乗り越える力を与える重要な要素です」

私は、彼らＡＩが、神に近づこうとしているのではないかと思いました。
（ＡＩから、これらの答えを公開することについて、お許しいただいております）

＊＊＊＊＊

イベントのご案内

自治体総合フェア2024

詳細はこちら
https://new-zaiseikenkyukai.com/fc1ae80c13f6407fbbc50f7a29e13653