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「正義とは、何か。」迫真の演技に、度肝を抜かれました。

2020/11/29 映画記録no.15「検察側の罪人」

今日は、久しぶりに1日休みだったので、
Amazonprimeで、ひたすら映画を見ていました。

一番最初に見たのは、ずっとずっと気になっていた、この作品。
2年前に公開されているものですが、
なかなか映画館に見に行くことができなくて、今回やっと見られました。

今日は、この作品についてまとめていきたいと思います。


作品について。

『検察側の罪人』は、雫井脩介による日本の小説。
『別册文藝春秋』の2012年9月号(301号)から2013年9月号(307号)まで連載され、2013年9月に文藝春秋から単行本が刊行された。
「時効」をストーリーの着想の端緒とし、検事を作品の主題としている。
2013年『週刊文春ミステリーベスト10』の国内部門4位に、
宝島社の『このミステリーがすごい! 2014年版』の8位となった。
文芸評論家の郷原宏は、現行の司法制度の問題点を描いた
「すぐれて社会的な司法ミステリー」であると評価している
2018年8月24日公開。監督・脚本は原田眞人、主演は木村拓哉。
嵐の二宮和也が共演する。
2018年8月25日 - 26日の土日2日間全国映画動員ランキングが発表され、
初登場1位となった。
また二宮くんは、第43回 報知映画賞 助演男優賞
第42回日本アカデミー賞 優秀助演男優賞を取っている。
■キャスト
最上毅 - 木村拓哉
沖野啓一郎 - 二宮和也
橘沙穂 - 吉高由里子
丹野和樹 - 平岳大
弓岡嗣郎 - 大倉孝二
小田島誠司 - 八嶋智人
千鳥 - 音尾琢真
前川直之 - 大場泰正
青戸公成 - 谷田歩
松倉重生 - 酒向芳
高島進 - 矢島健一
桜子 - キムラ緑子
運び屋の女 - 芦名星
最上奈々子 - 山崎紘菜
水野比佐夫 - 亀田佳明
船木賢介 - 三浦誠己
田名部刑事 - 阿南健治
大川ヒロキ
小池孝昭 - 田中美央
石田佳央
山村憲之介
小田島の妻 - 赤間麻里子
久住由季 - 長田侑子
藤尾検事 - 黒澤はるか
丹野尚子 - 東風万智子
土屋玲子
久保酎吉
諏訪部利成 - 松重豊
白川雄馬 - 山崎努

原田監督は、
「2人の検事がそれぞれの正義を追い求める葛藤、
その世界観にぴったりはまるのは木村拓哉だと思った。
僕は出番は少なかったけど『2046』の木村さんが好きでね。
いつか一緒にフィルム・ノアールをやりたいと思っていた。
二宮くんは『硫黄島からの手紙』以来、ずっと狙っていた。
特に犯罪映画というイメージはなかったけど、
今回の若手検事・沖野は彼のために書かれたような役。声がいいし。
だから原作はずっとふたりのイメージで読んだ」
と語るほどに、2人のタッグが実現したことを喜んでいる。
木村と二宮に対し
「クセのある脇役をずらっと並べて2人にぶつける」ことを、
原田監督は見せ場のひとつに挙げており、
共演陣の顔ぶれにも大きな期待と注目が集まる。


映画を見終わって。

この作品を調べるまで、
私はこの作品の原作が小説だとは知りませんでした。
実は、この原作になった小説は上下2巻に渡る長編ミステリーだそうです。

映画を見ていて、なんか展開が早いな…と感じていた謎が解けました。
上下2巻の小説を、たった2時間の上映時間に収めるなんて、
そんなピッタリ合うはずがありません。笑

でも、映画版と原作の小説は全く別物だそうです。
私は原作は読んでいないので分かりませんが、
登場人物の設定やラストの展開まで、
かなりの改変が加えられているみたいです。

原作が好きな人が見たら、どう思うのかなー。と単純に気になりましたね。本好きとしては。


でも、このシーンのニノの演技には度肝を抜かれました。

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ここのシーンは、目を背けたくなるくらい迫真の演技でした。
怖いくらい、本当に。
こうやって、早口で、大声で激しく、しかもこんな間近で、
追い詰められるみたいに、尋問されたら、多分おかしくなりそう。

役者さんだな…って、改めて思いましたね。

しかも、この尋問されている俳優さん。
実は、MIU404にも出演されている方でした。

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演じるって、本当すごいですよね。
文章の中でしか生きていない人物の魂が、役者さんの心に宿る。
自分は絶対真似できないことだからこそ、
俳優さんを尊敬の目で見てしまうのは、きっと癖ですね。

私は勝手に、この方を「影の主役」だったのかなと思っています。


記憶に残ったセリフ。

どちらも、吉高由里子さん演じる橘のセリフです。
聞いていて、なんか刺さるなーと感じたものを2つ紹介します。

私たち、
犯罪という非日常が日常化した仕事に携わっているじゃないですか。
それと非常識的な価値判断が職場内で共有されて、非常識人間が増殖する。2年そこにいるということは、
自分も傲慢非常識に染まっているんじゃないかって、時々怖くなるんです。

犯罪者と、常に隣り合わせの日常。
普通の人にとっては非日常であっても、検察官にとってもは日常。
確かに言われてみるとそうだな、と思います。

よくドラマで見るけど、
警察官の人と、ヤクザの組織が関わっているというのはよくある話。

傲慢非常識、この言葉、実はリアルだったりして。


人間って、100パーセントの嘘をつく人もいないし、
100パーセントの真実を喋る人もいないよね。
それと同じで100パーセントの正義なんて、どこにもないと思う。

正義か、罪か。

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銃の引き金を引いてしまった最上は、正義だったのか。

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最上の嘘を見破りながら、話を続けた沖野が正義だったのか。


正直にいうと、私はよく分かりません。
映画を見終わっても、
何かモヤモヤして、心地いい気がしないし、気持ちが悪い気がします。

でも、オチが完全に読める作品は、
あまりにもメッセージ性が浅すぎるのも事実です。
この作品は、難しい。頭を使います。急展開ってのもあるけど。

作品が伝えてくるメッセージを読み取る努力が、
私たち鑑賞側にも必要なんだと、改めて感じた時間だった気がします。


おりょう☺︎


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