出版権とはどんな権利ですか?
A 出版権とは、出版権者が、出版権の目的である著作物について、その複製や公衆送信を排他独占的に利用できる権利のことです。
出版権とは、小説や漫画などの「文書」や「図画」を「原作のまま」で、紙媒体による出版をしたり、CD-ROM等の電子媒体による出版をしたり、さらには、インターネット送信による電子出版(公衆送信)をしたりすることについて、出版権者に認められる排他独占的な権利(物権的な権利)を意味します。
小説家や漫画家などが自己の作品の「出版」
他人の著作権を侵害した場合、刑事罰に問われるのですか?
A 著作権等の侵害には「罰則」(著作権法119条以下)が設けられていて、一定の要件の下で、刑事罰が科せられます。
著作権法上の罰則規定によれば、著作権を侵害した者は、「10年以下の懲役若しくは1,000万円以下の罰金に処し、又はこれを併科する」と規定されています(119条1項)。
著作権侵害罪も「犯罪」ですので、犯罪の一般的な成立要件として、行為者(侵害者)の「故意」(罪を犯す意思)が必要になります(刑法38条参照)
歴史観は著作物ですか?
A いいえ、著作物ではありません。
「著作物」というのは、思想又は感情を具体的に表現したものでなければなりません)(2条1項1号)。「歴史観」(歴史上の出来事や人物についての見解)というのは、それ自体では抽象的な「アイディア」(思想又は感情そのもの)にとどまり、具体的な表現ではありません。したがって、「著作物」に当たらず、誰かの「歴史観」と同じ考え方を採用したからと言って、そのこと自体で著作権の侵害になることはありません。もっとも、ある歴史観を「論
知的財産権とはどんな権利ですか?著作権とは違うのですか?
A 著作権は「知的財産権」の中の1つの権利です。
知的財産基本法という法律があって、その中で「知的財産権」について定義されています。それによると、「知的財産権」とは、『特許権、実用新案権、育成者権、意匠権、著作権、商標権その他の知的財産に関して法令により定められた権利又は法律上保護される利益に係る権利』(同法2条2項)のことをいいます。つまり、著作権は、特許権などと並んで、この知的財産権に含まれる権利の1つというこ