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インテルCEO、中国の半導体産業は「10年遅れ」ており、将来はさらに困難になるだけだと語る

ニュートークニュース
2024/1/20

インテルの最高経営責任者(CEO)パット・ゲルシンガー氏は、中国の半導体産業に対する国際制裁により7ナノメートル以上のプロセスの開発が制限され、この分野の同社の技術は世界より約10年遅れを余儀なくされていると考えている。

  • インテルCEOのゲルシンガー氏は、中国の半導体産業に対する国際制裁により、中国の半導体技術は世界に10年遅れていると考えている。

  • 中国は今後も半導体技術の開発を継続するが、先進的なチップ製造ツールや技術へのアクセスが制限されているため、世界との差を埋めるのは困難だろう。

中国のファウンドリーであるSMICは、現在7ナノメートルのプロセス技術を保有しているが、TSMCやサムスンなど、米国や台湾のファウンドリーに比べて5年半から10年遅れている。中国の半導体メーカーは、今後も半導体技術の開発を継続し、より高度なチップ製造ツールを国内で設計する可能性があるものの、ゲルシンガー氏は、中国の半導体技術が世界に追いつくのは難しいだろうと予想している。

その理由として、ゲルシンガー氏は、先進的なチップ製造ツールや技術へのアクセスが制限されていることを挙げた。SMICやHLMCなどの中国の半導体メーカーは、オランダ、日本、韓国、台湾、米国で製造されたツールと、日本産の純粋な原材料を使用している。これらの資源にアクセスできなければ、中国は最先端のウェーハ生産を可能にするために、ガス、レジスト、その他の化学物質を精製するための独自の製造装置と方法を開発する必要がある。

半導体プロセス技術には、世界の産業界全体の共同努力、多額の基礎研究、数千億ドル規模の研究開発投資が必要であり、中国だけでこれらすべてを処理できるかどうかはまだ議論の余地がある。また、中国が先進的なチップ製造ツールや技術から完全に孤立すれば、中国の半導体企業は世界のチップ産業との差を縮めるために、リバースエンジニアリング(技術や製品の模倣)して自由に使える装置をコピーしようとするかもしれない。これは正確には持続可能なアプローチではないが、彼らには選択の余地がないのかもしれない。

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