人生の可能性を拓く人、不利な人生を歩み続ける人―人生の勝負は、どこで決まる?

勝負は、その勝負の前についている。-升田幸三

有名な棋士の言葉です。
ちなみに、この人の他の有名な言葉として、「錯覚いけない、よく見るよろし」などという言葉もあるとか。

「外界」に現れる結果・勝負は、その勝負の前についています。
そして、今は科学的な実験などにおいても、例え顕在意識ではどうでもよく何気なく選んだようなものであっても、実は顕在意識が「こちらを選ぼう」と思うより前に、既にそちらを選んで例えば手を伸ばしてとるなどの筋肉への信号は、発されているとも言われています。
つまり、目の前にA定食とB定食でも見せられて、どちらかとれと言われたら、何となーくA定食を選んだつもりであっても、頭が選ぶ(自分が選んだつもりになっている)前に、既にA定食をとれという筋肉への指令は、発されている、ということです。

そして…こういうところから、「やっぱり運命ってあるんだ、何を考えようがどう動こうがどうせ結果は同じなんだ」だとか、
「やっぱり私は運が悪いんだ、そういう運命、星のもとに生まれたのだ」などと思う人がいますが、それは少々、安直な考え方です。

「勝負は、その勝負の前についている」というのは、そういう意味ではありません。

この升田幸三さんも、実は辛酸をなめ尽くしたかたのようです。
棋士を目指すがゆえの「家出」に始まり、丁稚奉公などを経て、しかも戦争にあたると徴兵され、米軍制空権下のポンペイ島のジャングルで何とか生き延びはしたものの、食べられそうなものは何でも食べて逆に身体を壊しながら、「月が通信してくれるならライバルと将棋を指したい」という想いで辛うじて生きて帰国、後年も戦時中に壊した身体が祟り休場が多くなることを余儀なくされた、という人生であったようです。

足掻いたかただったのです。

そして、このかたは、「錯覚いけない、よく見るよろし」という言葉も残したと、書きましたよね。
この人が言ったこのシチュエーションは将棋の悪手のことで、将棋盤上の戦況や自分の手の可能性のことですが、
人生での「錯覚」とは何か。

私は今までにも記事において、五感によって外界を認識するしくみ(外界がどう見えようが極端に一言で言えばすべてが「脳の錯覚(解釈)」であるということ)や、「一切唯心造(いっさいゆいしんぞう)」という話、また、「24時間365日自分で自分自身に言い聞かせ続けているセルフトーク(魔法陣)」というような話でも取り上げたことがあります。

人生は、あなたの生きている時間は、常に常にすべての瞬間、「選択」の連続です。
…この記事を読みながら、「今は私は選択していない」なんて思っていませんか?この瞬間だってあなたは、「この文章を読み続ける」とか「次の文字を読む」とか「いつトイレに行く」だとか「お腹がすいたな、でもこの文章を読んでからにしよう」だとか「他にもやることがあるな、でもこの記事だけ読んでからやるか」だとか、毎瞬毎瞬実は、何十個という単位で同時にあなたの人生の進み方を選択し続けているのですよ。
身体の単位(レベル)で言えば、呼吸の仕方からその瞬間瞬間の姿勢からして、全部自分で「選択」し続けて行動しています。
いや、実は更に五感レベルで言えば…あなたは(わざわざ無理やり数字化するならば)毎瞬10万bitほどもの情報に晒され続けています。目からの情報、耳からの情報、肌感覚からの情報…しかしこれらをどれだけ脳にまで到達させるか、どれを到達させるか、どれは「この瞬間は」要らない情報か、など、全部全部取捨選択しています。この選択をしているのは、実は「あなた」自身なのです。

しかし、その中でも、あなたは今の文章を読んである意味びっくりされたのではありませんか。自分はそんな毎瞬毎瞬、そんな大量に物事を「選んでいるつもり」などない、と。ありませんよね。
そう、顕在意識では「つもりはない」けれども、実はあなたは、「無自覚」のうちに、つまり潜在意識領域レベルで、毎瞬何十個何百個、いや…何億単位で、毎瞬毎瞬大量の選択をして、あなたの人生を選び取りあなたの人生を進めているのです。

しかし、あなたの思っている通り、感じている通り、あなたの「顕在意識(意識的に)」は、そのうちのほとんどを認識(意識)していません。
意識しないうちに、まだ無自覚のうちに、「これはこう選ぶ」というプログラムを施してあるので、無意識がプログラム通りのパターンに従って、ほとんどを選択しています。
では、そのプログラムは誰がしたのか?
…実は、このプログラムも、ご自身が、「これはこういうパターンでこっちを選ぶ」という選択パターンを、幼い頃のうちにご自身で自分の中に決め(幼児決断ともいいます)、植え付けているものなのです。


…なんとなくイメージがついてきましたか?
そう。「勝負はその勝負の前についている」というのは、実は、あなた自身があなた自身の幼い頃に、それぞれのパターンにおいてその選択結果をどうするか、決めているのです。
「錯覚」の話に一度戻りましょう。
「錯覚」とは、実は、この、あなたの中にあなた自身が幼い頃に書き上げたあなた自身の人生の取扱説明書・自動戦闘モードプログラム(交流分析ではこれを人生脚本といいます)によって、あなたが「外界に見えるもの聞こえるもの感じるもののどの情報を受け取りどう感じてどう解釈するか」「あなたがあらゆる瞬間に発生している選択肢の時どのような方程式でどのような選択をするか」というプログラムによって、
自分自身の目の前にある自分自身の可能性を半分以上見落としたり、もしくは自分を不利に進ませる可能性ばかりを得意げに躍起になって見つけて(子どもの頃からそちらの方ばかり見つけることで育ってきたのでそちらのが慣れており、悪い可能性を見つけることが特技になっており、自信があるのです)、その得意になって見つけて来た自分にとって不利な可能性や悪い結果イメージで自分の頭全部覆ってしまって他にもある素晴らしい自分の人生の可能性”群”を見えなくする、ということによって、起こるものなのです。

将棋に例えるなら、実は、あなたの目の前には、あなたにとって人生を有利に進ませるための駒の動かし方、戦略、持ち駒の打ち方などがたくさんたくさんあります。
しかし、そもそも潜在的に深いところ(実は潜在意識としてはそこまで深い部分ではないのですが)に「自分はこういうパターンになると負けるかもしれない」とか「自分は負けるんだ」とか「こういう気温(場所・シチュエーションなど)だと、自分は負ける」などというパターン処理プログラムがされていたら、どんなにあなた自身に有利な手が何百手あったとしても、それが見えず(あなた自身、自分にそれらを見えないように覆いをするので)、あなたは無自覚に自分自身で負ける手(悪手)を選びます。
時には、精神疾患や身体を壊すという策に出てまで、悪手になるように自分を仕向けます。
(心や身体の調子を崩して来られるクライアントさんは、全員それが根底にあります)

しかしこれらは、自分が幼い時から自分で策を立てて当たり前のように人生の手段に使ってきていることなので、自分ではあまりに当たり前過ぎて、自分自身では気付くことができません。
このために、潜在意識の扱い方や、分析法、セラピーなどが必要とはなってきます。

しかし、逆を言えば、これは決して、「誰か」に決められてコントロールされているかのような「運命」だとかいうものではないのです。
(スピリチュアルのヒーラーさんは「運命」という言葉をよく使われますが、それは上記している意味と同じであり、あくまで、あなたが何をしようがしまいが人生の結果がすべて”他の何かに決められている”という意味ではありません。そしてスピリチュアルは、実は歴史的には催眠療法から派生し、わかりやすいために輪切りになっていった、いわば催眠療法のごく一部です。)

「外界」ばかり見るならば、確かに「勝負はその勝負の前に決まっている」とも言えるかもしれません。
しかし、その勝負の前に勝敗を決めたプログラムも、実はあなた自身が自分自身の中に作り上げたものなのです。
ならば、そのプログラムから、書き換えれば良いのです。

元々自分で書き上げ自分自身に植え込んだのですから、方法さえ間違えなければ、自分自身で書き換えることが必ずできます。
いわば、あなた自身の中にある畑に、幼い頃、あなたは人生の後年でどうなるかは知らずに、咲いたらおどろおどろしい恐ろしい姿形の花が咲く種を植えてしまったかもしれません。もしかしたら中から自分を食らい尽くしてしまうような食虫(人食い?)植物に育つ種を植えてしまったかもしれません。
しかし、それは、あなたの中にある畑なのです。
手入れ方法さえちゃんと知れば、もしくは手入れをちゃんと知った人に手伝ってもらえば、あなたはご自身の手で、その恐ろしい植物を自分の外に逃がし、新しく美しく輝かしい姿や香りの花を植えることができます。

しかし、その畑はあくまであなたの中にあるため、いくら手入れの方法を熟知している専門家でさえも、その畑をその手で勝手に外側から手入れしたりすることはできません。
あなたがそれを「植え替えたい(もしくは区画整理したい、土壌を耕したい、など)」と思い、その上でご自身で学ぶか、専門家の手を依頼しなければ、講師にも専門家にも決して手を出すことはできない領域です。
専門家の手を依頼しても、その専門家がやるのは結局、あなたに手入れの方法を教え、共に寄り添い、その場その場で耕すやり方や植え替える時の手の動かし方などを教えることで、隣にいて一緒にやりながら見守るだけなのですよ。いくら専門家であっても、あなたの心の中に手を入れることはできないのですから。


もし、ご自身の今の畑の状態を見てみたくなったかたや、
ご自身の心の畑を美しく区画整理し、雑草や小石など、本当のあなたの植えた美しい木や花が育つのを邪魔している不純物を取り除け整理したいかた、
日常で何となく何らかお困りで、既に人食い植物が育ってしまっているような気がするかた、
植えたい美しい花(なりたい自分など)があるかたは、
私でよろしければ、ぜひ以下から、一度ご相談くださいね。

また、「こころの庭師」(私は潜在意識を扱うセラピストや心理領域の対人支援者のことをしばしばこのような言い方をします)に興味のあるかた、
学んでみたいかた、まずはご自身を癒してその癒された自己によって周りも癒されていくことを体験したいかた、周りの大事なかたを癒したいかた、などは、ぜひ以下から、まずは無料事前個別相談がありますので、こちらからメッセージくださいませ。

ご興味をもってここまでお読みくださったあなたと、直接お話できる日を楽しみにしております。
ぜひ、あなたの人生をより良くする選択をするために、ここでの一歩の選択を、してみてくださいね。

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