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現役日本語教師が教える!留学生アルバイターに的確な指示が出せる会話術②

こんにちは。前回に続き、皆さんの職場などで従業員として働く外国人とスムーズにやり取りができる会話術をお教えいたします。今回は「手順」「順序」が必要な場面などで役立つ言い方です!

順番通り「単語のぶつ切り」で言う

結論から言いますと、「洗います。切ります。そして、お皿に置きます」のように「動詞(単語)のぶつ切りで」指示してあげるのが最も確実で学生の負担も小さい言い方です。前回、基本は「ます」で話すと伝わりやすいですよ、という内容でしたがそれを連続するだけです。例えば「コップを洗う前に小皿を洗ってほしい」と指示するよりも「小さいお皿を洗います。それからコップを洗います。」と言った方がいいというわけで宇。

えー、なんか拍子抜け…と思うかもしれませんが、私たちが海外旅行に行った時を思い返してみてください。流暢な英語で言われるよりも短い単語レベルの文だと何とか理解できますよね?レストランなんかで「pic a drink,sit your table and please push a button」って言われると自分がどのようにすればいいのか、そして順番がはっきりわかりませんか?(まぁ海外に際ゼリア方式のボタンで店員を呼ぶシステムはないと思いますが…笑)

「前に」は聞き逃されやすい

もちろん例で述べた「自然な日本語」で話し、通じるのが理想です(我々教師もそこを目指しています)。ですが、先の例だと「コップを洗う『前に』小皿を洗ってください」の『前に』を聞き逃し「わかりました」と言ってコップを洗い出す学生も少なくありません。この「前に」を含めた日常会話で使う表現は初級の前半で出てきますが、不慣れ+緊張で誤解をしたりすることも多いです。また、「クビになりたくない」から「わからない」と言わない学生も多いです(日本人学生にも言えることですが…)心配なときは、指示を出した後「じゃあ最初に何をしますか」と聞いて順番を確認するのもいいですよ。

「前に」の他には「後で」や「~るとき」と「~たとき」を混同するケースも多いので注意が必要です。(例:お客さんが座るとき、と座った の差)

高みを目指す人には「いつもの言い方」で

ここで気を付けてほしいのは最初から日本語がある程度できて飲食店などで「接客」を希望して入ってきた学生(ほとんどが中国・韓国の学生)の場合。彼らのアルバイトの目的は「日本語力の向上」「ネイティブな会話や砕けた表現を知りたい」という人がほとんどです。ですので、その場合は反対にガンガン「ネイティブな日本語」を使ってあげてください。多くは学校では聞きなれない表現に興味津々ですので、専門用語も含めてビシバシ言っちゃってOKです!「先生」が表立って教えてあげられないスラングなんかも教えてあげると、めっちゃ食いつくと思いますよ。

反対に、上記のような「簡単すぎる日本語」を使いすぎると「目的に合わない」と辞めてしまったり、「バカにされてる」と怒る人もいます。

まとめ

・順番通り「①ます → ②ます → ③ます」 で話す

・簡単な文法でも緊張してると誤解しやすくなる

・「接客」目的のアルバイターには特に気を使う必要はない!

今回は、以上のような内容をお話しました。次回も役立つ情報をわかりやすくお伝えしたいと思います!


秋桜


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