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場面が変わる朝

台風が過ぎ去り 
空は清々しい顔を見せた
空気中のモヤモヤを吹き飛ばし
汚れを流して行ったから
空は澄んだ目をしている

地表には枯葉や小枝が散乱して
ひどい有様だ
畑の土は潤いを含んでいる
か弱い作物は風の赴くままに
揺れて折れて実を落とした

膨れかかった稲穂の海は
風に大きな波を打つ
収穫の秋に痛手を負うまでもなく
大きなうねりの波で
風を受け流した

見渡した景色は秋間近
見上げた空は夏を仕舞いかけていた
地表と空の交点に立ち風を受けた
僕の存在が消されないうちに
澄んだ目を取り戻そう


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