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インド結婚式事情。花嫁の登場は深夜12時!

インド駐在中、幸いなことにたくさんの結婚式に招待され、色々と体験をすることができました。20代のスタッフが多かったこともありますが、スタッフの兄弟の結婚式にも参加したりと、とにかく招待される機会が多かったのです。

1. 何着ていく?派手なくらいでちょうど良し。

日本から唯一持ってきた、黒のちゃんとしたワンピースで行こうとしたら、
「え?結婚式に黒?地味すぎる!」と同僚のインド人マダムから指摘が入り、
早速、マーケットへ買いに行くことに。
どうせなら日本では絶対に買わないものにしてやれーと思い、真っ赤な生地に胸のところにビジューと刺繍がジャラジャラ入ったパンジャビドレスを購入。二着買ったら安くするよ〜とお店のおやじさんから言われ、孔雀の刺繍が大胆に入ったタイトなパンジャビドレスも購入。
サイズをお直ししてもらって二着で15,000円くらい。
この先、呼ばれた結婚式には、この二着を使い回すことになり、結果的にいい買い物となった♪
ド派手だと思ったドレスも、インド人を前にするとなんの違和感もなく、むしろ、もっと派手でもよかったかも、化粧も薄すぎた、、と思えるほど、会場でのインド人マダム達の着飾りっぷりには圧倒された。

2. ご祝儀はどれくらい?新婦側には少し多めに。

日本の感覚だと同僚だったら3万円?...と思っていたら、500ルピー(約1,000円)が相場と聞いて驚いた。なんて良心的な価格なんでしょう。これなら毎月招待されても行けそうで一安心。
さらに、インドでは、花嫁側が結婚式費用を負担する習慣があるそうで、新婦側から招待された際は、倍以上は包むようにした。※最近は夫婦それぞれで負担するケースも増えているそう。

今は禁止されているものの、インドでは昔から結婚の際、花嫁側は持参金を準備する習慣があり、これが一家の財産を全て持っていかれるくらいの額だったとか。娘が3人いると一家が破綻する...という言葉があるくらい。実際のところどうなのか?は、さすがに同僚には聞けなかったが、こういった背景もあり、新婦側からの招待にはちょっと多めに包むようにしていた。

3. お金の掛け方が半端ない。

同僚の奥さんの、弟の結婚式に招待された時のこと。
元々裕福な家庭とあってか、まずは婚約式、1年後に結婚式...と、500-600人規模が出席するパーティーを二度も開催。
屋内の会場にはビュッフェスタイルで100個くらいの料理が並び、さらに、屋外の会場には、20以上の屋台が設置されており、それはもう豪華なパーティーだった。巨大スクリーンに、新郎新婦の馴れ初め映像が流されていたりと、同僚からの招待の中では、ダントツの豪華さだった。
一回のパーティーで、500-600万円はかかったと聞き、同僚のことを見直してしまった。

さらに、デリーからオマーンへ旅行に行った時のこと。
ちょっと豪華にシャングリラホテルを予約。チェックインすると、「今日はお客様の結婚式のため西棟は全て貸切になっています」との説明を受けた。ホテル一棟貸切にするとは、どんなセレブだ!と思いながら、ホテル内を散策していると、会場らしきバンケットルームにたどりついた。そこは、今まで見たことがないくらいのゴージャスな会場で、警備員のおじさんに聞いてみると、インド人資産家ファミリーの結婚式が開催されるとのこと。
上には上がいるな...と、思い知った。

4. 新婦の登場は深夜24時。体力勝負の参列。

インドの結婚式に参加しようと思うなら、とにかく体力勝負だ。
平日にある場合のスケジュールはだいたいこんな感じ。

18時:仕事を終え、オフィスを出発。車で向かう。
20時:帰宅ラッシュの渋滞に巻き込まれ、2時間かけてやっと式場に到着。
22時:新郎の会場入り。大名行列を組み、白馬に乗って会場へ。500mくらいの道のりを約2時間かけてパレード。我々参列者は途中、踊りまくって盛り上げる。
23時:しばしご歓談。踊り狂ってみんなぐったり。
24時:ようやく花嫁登場!新郎と合流し、新郎新婦が雛壇にそろう。
01時:写真撮影が終了し、会場を後にする。まだパーティーは続く。
03時:家に到着。翌朝、仕事へ。

だいたい、翌日は同僚のインド人スタッフは遅刻してくる。まあおめでたいことなので、良しとしていた。

5. 余興のダンス練習。上の階のインド人夫婦と揉める。

住んでいた上の階が、突然、毎週金、土曜日がものすごく騒がしくなった。
深夜1時を超えても大音量でドンドン踊るわ、ピザの配達員が間違って夜中にうちをノックしてくるわ。おそらく、50人くらいは上の階で踊っているのか?いつか床が落ちてくるんじゃないかと本気で心配になった。
こんな感じが1ヶ月ほど続き、我慢の限界で上の夫婦にクレームへ行くことに。
騒音の理由は、娘さんが結婚することになり、出し物のダンスをみんなで練習しているとのこと。
おめでたいことなので、少しの間我慢して欲しいとお願いされ、私は渋々受け入れるも、もし床が落ちてくるようなことがあれば、全て補償するよう念を押した。それくらい、騒音が凄まじく、日本だったら警察沙汰になってもおかしくないな...というくらいだった。おめでたいことだし、仕方ない...と思い、その後、なんとか1ヶ月間耐え抜いた。

6. 再現ビデオがドラマチックすぎる

インド南部のビーチリゾートゴアに行った時のこと。海の中でドレスとタキシードを着たインド人カップルが抱き合っているため、何をしているのか聞いてみたところ、結婚式流すビデオ撮影をしているとのこと。インドの結婚式では、再現VTRが映画並にすごく、何カットも撮影しドラマチックな演出が施される。一生に一回の記念ともあり、みんな力の入れ具合が半端なく、ちょっと大袈裟なくらいの方が見ている方も面白い♪ きっと、結婚後何年も経って見返せば、いい思い出になるのでしょう。なんとも微笑ましい。


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