トラウマを克服したい人へ
「トラウマ」という言葉は、そもそも「傷」を意味するギリシャ語でした。
1917年フロイトが、物理的な外傷が後遺症になるのと同様、過去の強い心理的な傷がその後も精神的障害をもたらすようになることを「精神分析入門」において発表しました。
その後、この言葉は精神的外傷を意味する言葉として使われるようになったと言われています。
過去の酷い出来事によって受けた心の傷つまりトラウマは、それ以降の心や行動を支配しており、将来にわたって強く影響し続けるだろう、というのが今でも一般的な考え方です。
しかし、本当にそうでしょうか?
そうだとすると、トラウマを克服することはかなり至難の業になってきます。
私は少し違った理解をしております。
そもそも感情は出来事によって作られるのではなく、その受け取り方によって作られるものと考えています。
子供の頃の辛い体験がトラウマとなって、成人した後もずっと悩まされ続けている人たちがいます。
この人たちは、本当にトラウマを克服することができないのでしょうか?
辛い体験をした幼少期には、子供は限られた思考能力の範囲内でしか出来事を受け取ることができないため、どうしても子供の心には傷がついてしまうのです。これは理解できます。
しかし、成人した後もトラウマを持っているということは、幼少期の出来事に対する受け取り方を成人した後も同じようにしているということです。
理性のある大人になった今も幼少期と同じ受け取り方をすることが、果たして理にかなっていると言えるでしょうか?
確かに幼少期には大変な出来事を体験して子供の心に傷がついてしまいましたが、大人になった今では幼少期とは違うもっと理性的な考え方、受け取り方ができるはずです。
問題は過去の出来事そのものにあるのではなく、過去の出来事を今現在どのように受け取るかが問われているのです。
過去を変えることはできません。しかし、過去の出来事に対する受け取り方を変えることはできるのです。
幼少時と同じように受け取っていれば、いつまでたってもトラウマは克服できませんが、もっと理にかなった受け取り方に修正すれば、トラウマは克服できるのです。
古代ギリシャの哲学者エピクテートスいわく
「人は物事によって悩むのではなく、その受け取り方によって悩むのである」
この考え方は、トラウマを克服する上で大きな力になるはずです。
よろしければ、メールカウンセリングで詳しくお伝えします。
→ https://www.ningen-kankei.jp/
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
次回も、お時間のある時に読んでいただけたら幸いです。
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