見出し画像

【#230】ささやかですが

春風のような 

 3月初めの加入前研修のことです。全てのプログラムが終わった後、チャペルから教室に加入者が戻ってくる前に、K先生が紙袋にプレゼントらしきものを入れて、一人ひとりの席に置いておられました。K先生はある委員会の責任をもっておられ、その委員会はとても細やかな配慮をされる委員会だったので、「◯◯◯◯◯◯◯(委員会名)からのプレゼントですか?」とお尋ねしたところ、「いえ、違います」とのこと。「え、それではK先生個人からですか?」と再び尋ねると、「はい、そうですよー」と春風のようなお返事でした。

▲ K先生が加入者に贈られたクッキーとメッセージカード(2024年3月7日)

 特別に親しい1人に対してではなく、7名全員に、しかも一人ひとりにメッセージカードまで付けておられました。(後で加入者のお一人にこっそりと中身を見せてもらいました)

 そして思い出したのです。確か、去年もK先生は同じようにされていて、そして私は同じ質問をし、同じように感心したのでした。確か三浦光世さんが「感心したら真似るといい」というような言葉を記していたと思います(『太陽はいつも雲の上に』だったかと)。私は感心ばかりのようです。

手間暇も

 3月10日(日)の午後、大学院生K君が卒業、就職、そして北見を離れて4月には結婚という3つのお祝いを兼ねて、卒別会をもちました。その送別会にMさんがケーキを作ってきてくれました。

▲ K君のためにMさんが作ってきてくれたケーキ(2024年3月10日)

 花とロウソクは食べられませんが(!)、ケーキは美味しくいただいました。買ってきたのではなく、手作りだとけっこうな時間と労力がかかるだろうなあと思います。先日のイースター祝会の時も、何種類かのケーキを作ってきてくれました。旅立つK君や集まる皆さんのことを思いながら、時間をかけて作られるその手間隙こそが、きっと祈りなのだろうと思います。

引き寄せられるかのように

 かくいう私、先週の土曜日に「今回は朝7時の飛行機なので、妻とお義母さんにお土産は買えないなあ」と羽田空港の出発ロビーのエスカレータを降りました。すると以前に幅広いうどん(「【#104】幅広く、末永く(義母との同居5)」)を買った場所に、スイートポテトといちご大福の案内が出ているではありませんか。

▲ 羽田空港出発ロビー近く(2024年3月30日)

 「もうお土産は買えない」と思っていましたが、妻の好きないちごが目に入ったので、引き寄せられていきました。「いちご大福はないんですか?」と尋ねると、まだ朝の6時過ぎだったので並べられておらず、冷蔵庫らしきものから出してくださり、3つ買って帰りました(TOP画像のもの)。

 お義母さんは何かを食べた数時間後には、何を食べたかお忘れになっています。妻は「あらまあ、おっきい!」とお喜びになられたので、良かったと思っています。K先生やMさんのように、時間や手間暇をかけて、心を込めてというわけではなく、エレベータを昇ったら目にしたから買ったというささやかなことですが、ま、喜んでくれたのであれば良かったです。

今日も主の恵みと慈しみが、追いかけてくる1日でありますように。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?