今年も書き貯めていた短歌たちを添削せず置いておこうかと。

どうしても嫌な気持ちにさせたいと嫌な気持ちが申しておるのだ

また君と海に行きたい そういえばあの日あの後どこに行ったの

要するに体良く言った風俗で肌に交わることがないだけ

叩き割りその喉笛に突きつけてそれで満足ハイネケンの瓶

間違えて違う人の名呼んだ時だけ気づくのねそんな時だけ

容量を埋めていくのがあなたならギガバイトにも牙を剥く所存

ひらがなで書いても漢字もカタカナもアルファベットも 可愛い君の名

彩りを忘れた声でうなされた 朝のコーヒー今日も美味しい

もう別に許してあげてもいいけれど飲ませたビールの泡が消えない

ひとりでに火がつくタバコが無いようにその口角も誰が上げたの

大きめに広げた腕に飛び込めば特に言葉は愛だけで良い

寝癖から解き放たれてみたいのよ まっすぐの髪撫でて思った

騒がしくするのは嫌い 大人しくいるのも嫌い 生きるのがつらい

温めたコーヒーばかりが暖じゃない そんな気がしているものの 冬

いつか来るその日が実際来た時に いつかまたと先延ばしにできるか

突然にどちらを取るかと聞かれたら そう脅さない方を取りたい

デジタルの時計が差した真夜中に迎えに来るのは眩しい絶望

明日またひとりになるかもしれないと思っていないと眠れないのに

この空にあまり見えない星だから出会ってくれた 違う？違うか

溶けかけたバニラを眺めるつけまつげ 二度と戻らぬ時と信頼

もう会うのやめておこうよそう言うのやめておこうよ 泣いてみようよ

10年前文学ロックの音を聞く 10秒前君に泣き声を聞く

耳鳴りの奥に探した声の主 多分違うけど妥協も妥当

唇にシュークリームの味がした 今は真夜中シャワーを浴びて

ポテカケフテテゲルレケテプロタケヌ どう心配した？ なんだつまらん

引っ張った延長コードも届かない 月の光も？ そりゃそうですわ

以下、悩み相談ダイヤルの番号は割愛
次は夏かな