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野球視点でラグビーを見てみる

こんにちは!
今回は野球観戦者としての視点で見たラグビーの捉え方の記事になります。
1つのスポーツだけではなく、複数のスポーツに跨って観戦する・プレーする際に考え方が少しでも役に立てれば幸いです。

1.得点

1-a.野球

野球ではベースを1塁⇒2塁⇒3塁⇒再度本塁、と踏むと1点入ります。
接戦の場合、2-1や4-3といった得点になり、アマチュア野球では7~10点差でコールドゲーム(いわゆる打ち切り。9イニングのうち、3,5,7イニングのいずれか。5,7イニングで7~10点差が多い)になることが多いです。
また、"ルーズベルトゲーム"と言われており一番面白い野球のスコアとされているのが、8-7です。

ちなみに筆者の経験する草野球で一番点を取られた試合は1-45です。

1-b.ラグビー

ラグビーの世界では20点台に収まる試合であれば接戦・タイトなゲームと言われることが多いようですね。日本ラグビーの転換点の一つとなった、ブライトンの奇跡を起こした際のスコアが34-32、RWC2019で日本がアイルランドに勝った時のスコアが19-12といった感じです。
野球でいうと7-6、4-3のような感じでしょうか。

また、実力差がありすぎる場合、80分を通して70-10、100-0というようなスコアになります。大体60点を超えると明らかに力の差がある、とみなされるようです。

2-c.比較

上記の点数差による実力差の捉え方から以下の事が言えそうです。

野球での得点:1点 = ラグビーでの得点:5点

野球でのホームラン(1点)がラグビーでのトライ(5点)という事を考えてもこれが妥当のように思います。
また、野球での10点差5回コールドも、ラグビーの試合における前半40(30)分での50点差と考えるとフルタイムで100点差相当の実力差とみなせます。

2.ポジション

2-a.野球

野球では大分して4つのポジションに分けることができます。

投手・捕手(これを一つのバッテリーと見る考え方も可能です)
内野手
外野手

投手・捕手のバッテリーによる配球/守備指示で試合を組み立てていきます。
内野手が打者に近い部分を守り、ベースを踏む行為などをして直接アウトを取っていきます。
外野手は内野手がカバーできない打球を捕球したり返球することでアウトを取っていくような形になります。

外野手は内野と比べても比較的打球が飛んでこないので、草野球の試合であればライトやレフトに守備に若干難のある選手や経験の浅い・実力順で低めの選手が配置されることも結構あります。
プロ野球の場合は専門職化されているので外野でも抜きん出た選手は大勢います。イチロー選手の守備はわかりやすい例ですね。

2-b.ラグビー

ラグビーのポジションは大きく見て2つです。

フォワード(FW)
バックス(BK)

観戦初心者はスクラムを組む8人がフォワード、スクラムを組まない7人がバックスと覚えれば大丈夫です。(特殊なケースはあり。これは野球も一緒)

フォワードの中でも1~3番(フッカー・プロップ/HO,PR)はスクラムの最前列で体をぶつけあうので比較的ずんぐり体型の人が多いです。
4~5番(ロック/LO)はラインアウトのカギを握るので背の高さが求められます。
6~8番(FL,NO8)はそれ以外の働きすべてをやる感じでしょうか。万能型・仕事量の多い選手が評価される傾向にあります。リーチマイケルがお手本のような選手です。

バックスもまた、役割が分かれています。
9番(スクラムハーフ・フライハーフ/SH)がスクラムの背後でボールを受けて周りの選手にパスを行います。従ってパススキルが求められます。
これとは別にスクラムやモールの一番後ろにいることも多いので、スクラムの形勢(不利有利)の判断力も必要ですね。
10番(スタンドオフ・ファーストファイブ/SO)は、主に9番からボールを受けて周辺にボールを展開する攻撃の起点となることが多いポジションです。
11,14番(ウィング/WTB)は、大外にいることが多いです。ライン際の強さ・足の速さが求められますが、キックの技術も最近は必要なことが多いようです。足が非常に速いとかっこいいのである意味華のあるポジションでもあります。
12,13番(センター/CTB)は、10番とウィングの中間にいるので、パススキル・突破力の両方が求められます。また、内側にいる関係もあって相手の攻撃を止める機会も多く、ディフェンスの強さも必要なポジションです。
15番(フルバック/FB)は文字通り一番後ろで守るポジションです。攻撃している時にボールを奪い返されたり、相手がディフェンスを突破した時に最後に止める担当でもあります。
ただ攻撃に参加することも多く、今のシステム化されたラグビーではWTBとCTBの兼任に近い動きをすることもある印象です。

2-c.比較

上記から、筆者は以下の結論を出しました。
賛否両論あるかもしれません。

投手・捕手⇔スクラムハーフ(SH)・スタンドオフ(SO)
試合を組み立てるという点において、この2ポジションによる部分が大きいでしょう。
投手とスタンドオフがゲームや展開の起点となります。そして、周辺の状況判断に応じて指示を出したり球出しする面で捕手とスクラムハーフが近いかもしれません。もしかしたら逆かもしれません。

内野手⇔フォワード陣
スクラムやラインアウトなどセットプレーに参加する行為と直接ベースに触れてアウトや試合の区切りに直接関与するという意味では共通する部分があると思います。

これは個人的感覚になりますが、フロントロー・セカンドロー(1~5番)=1塁&3塁(1B/3B)、バックロー(6~8番)=2塁・遊撃(2B/SS)のような感覚です。

外野手⇔バックス陣
個人個人のプレー能力が際立つ意味で、バックス陣と外野手は似ています。
イチローのレーザービームと福岡堅樹のライン際のトライ、どちらも決まると観客が非常に盛り上がります。

個人的にはセンター・フルバック(12,13,15番)が中堅(CF)、ウィング(11,14番)が左翼・右翼(LF/RF)のような感じです。

センターラインの重要性
野球ではセンターラインというと捕手・投手・遊撃(二塁)・中堅を指します。次点で一塁の捕球技術になります。このラインが強固なチームが首位争いを行う傾向にあります。(顕著だったのが落合中日時代)

ラグビーに於いては2番・8番・9番・10番・15番の5人がセンターラインと言われるようです。

上に挙げたポジションの相互参照から見ても近いものがあるかもしれません。このポジションの選手の能力・特徴を見た上で観戦するとチームの展開なども予想できて楽しいかもしれません。

3.イニングと時間の関係

9イニング=80分と考えてみる

野球では9イニング、ラグビーでは前半40分+後半40分で勝敗を分けます。
この比較ができることにより、野球とラグビーの試合を通しての展開についても考えられるようになります。

野球ではグラウンド整備を挟む5+4イニングまたは序盤中盤終盤の3+3+3イニングに分けて考えることができます。
従って5~6イニング頃から代打・継投など選手の入れ替えを行うケースが出てきます。9回に突然交代が出ることもありますが、これはラグビーでいうと70分~75分で選手を入れ替えてくる形です。

ラグビーも実は同様で、40+40分と考えた時に40分経過した時にリザーブメンバーへの入れ替えが出てきます。
タイミングの目安としては40分・60分・70分でしょうか。野球でいうと5~8イニングでの守備固め・継投・代打のようなイメージです。
例えばスタンドオフを変えた場合、継投のように試合の展開に一つ調整を加えるという意図を読むことができます。(2022年の日本代表がこのケースだった)

ラグビーは前半でコールドしない

1.得点 の項目で触れましたが、野球にはコールドゲームがありますが、ラグビーにはその概念がありません。(あるかもしれないですが私の知る限りでは見たことがありません)
それは、野球がイニングで勝負を決めるスポーツであり、時間の制限がないことが大きいのではと思います。極論、8時間かかろうが既定のイニングまで終わっていなければ試合は続きます。(これが野球中継で延長が起こったり、ナイターゲームで23時終了になりやすい原因)
逆にラグビーは予め時間が決まっているのでその中で大差がいくら出ようが80分で終わります。

4.最後に

今回の記事では野球とラグビーを比較した記事を書いてみました。
ですが、当記事の別のスポーツに当てはめてみる考え方は他のスポーツにも使えるかもしれません。

また、一つのスポーツに限定せず複数のスポーツを楽しむ一助になれば幸いです。
野球を観戦してきた人は野球のシーズンが終わった今、ラグビーが本格的に試合をやりだすので来期のオープンまでラグビーを観てみるのはいかがでしょうか。

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