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オーガニックは身体にいい?

今回は、私たちの生活にとても身近になった
”オーガニック”について改めて考えてみようと
思います。

1. そもそもオーガニックが良いと言われる理由

では、そもそもなぜオーガニックがいいと
言われるのでしょうか?
そんなの当たり前じゃない、と言われそうですが、
それは”身体にいいから”。
残留農薬の害は色々報告されていて、
癌を引き起こすだとか、
毎年アメリカのThe Environmental Working Group"
でレポートされている"Dirty 12, Clean 15"について
ご存知の方も多いと思います。
農薬は身体に悪いから、オーガニックを選びたい、
子供には安心できる野菜を食べさせてあげたい、
そう思うのは当然だと思います。

2. オーガニック表示があれば
  どれでも安心で美味しい?

では、オーガニック認証を受けている野菜であれば
どれでもいいのでしょうか?
オーガニックの表示を見て機械的に買い物かごに
入れているのであれば、ちょっと考えてみてほしいのです。
オーガニックと一口に言っても、
・ハウス栽培されているもの
・無菌状態にするために水性栽培されているもの
・露地栽培されているもの
・肥料は使用しているのか、していたらどんな肥料か
・旬の野菜か
・どこで生産されているのか
・鮮度はどうか
などなど、オーガニックかオーガニックではないか、
以外にも、見るべきポイントは多岐に渡ります。

それを、”オーガニック”という表示だけ気にしていたら、
時期ハズレにハウスで栽培されて、味も栄養価も
今ひとつなトマトだった、なんてこともあり得ます。
水性栽培されていて、オーガニックとは書いてあるけど
水っぽいだけだった小松菜を買ったこともあります。

今ではそんなに見かけなくなりましたが、
オーガニックだから虫食いがあって当たり前、と
虫食いだらけの青菜が売られていたこともありました。
でも、オーガニック=虫食いというのはイコールでは
ないのかもしれません。

ある農家さんから伺ったことですが、
そもそも生命力のある野菜であれば、虫が寄り付いても
そこまで食われることはない。
また、虫が食べると、野菜は自分の身を守るために
防御成分が作られるから、あまり虫食いがある部分は
食しない方が良い、とも教えてくださいました。

従い、オーガニックであればなんでも安心、
ということではないのだと思います。

3. では、自然栽培とは?

オーガニックとは別に、最近”減肥料”だとか、
”無肥料”と謳った野菜も多く目にすると思います。
”自然栽培”という表示も増えてきました。

自然栽培とは、その文字の通り自然の力のみで
農薬や肥料を(極力)使わずに栽培する方法です。

効率性のことを考えたら、肥料を定期的に施して
短期間で大きく育てたほうが収穫までの期間も
短くなるし、味も良くなる、と信じている人もいます。
ただ、本当にそうでしょうか?
無肥料や減肥料だと育ちが悪かったり味が落ちたり
するのでしょうか?

無肥料や減肥料で育てている生産者さん、
いわゆる自然農法の生産者さんたちは
土作りに本当にこだわっておられます。
それこそ、雑草を抜くかどうか、どの場所にどんな野菜を
いつのタイミングで植えるか、端境期と呼ばれる、
自然のサイクルによると本来野菜が育ちづらいので
慣行農家さんが高値で野菜を卸せる時期に
土作りを優先してあえて土地を休ませる。
(もちろん収入は激減もしくはゼロになります)
でも、野菜は極端に言えば水と土と太陽が化けたもの。
そうやって丁寧に作られた野菜たちは、収穫までの
時間はかかったとしても、生命力のある味の濃い
野菜であることがほとんどです。
こういった話が広まるにつれ、自然農家さんの作った
野菜に注目が集まってきています。

4. まとめ

今回はオーガニックが何故注目を浴びているのか?
オーガニックであればなんでもいいのか?
そして最近注目されている自然栽培についてご紹介しました。

”私たちは食べたもので出来ている。”
一消費者として、表示だけで判断するのではなく、
こういった背景も知った上で、自分の目で生命力のある
野菜を選んでいきたいと思います。

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