見出し画像

レバーペーストを、ゆっくり仕込む。


鶏のレバーペーストは、娘の大好物の一つ。

以前は塩とスパイスで下味をつけて玉ねぎやにんにく、ハーブとともにフライパンで炒め赤ワインを振り、ミキサーでバターと生クリームと混ぜる、というパパッとしたやり方でしたが

レバーを低温調理でゆっくり火を通してみると
箸で挟むだけでグッと食い込むほどにとろりと仕上がり、
ミキサーもいらなくなりました。
仕上がりの風味もより濃くなるので、気に入っています。

低温調理は、素材がジューシーに仕上がる魅力的な調理法で、サラダチキンの普及とともにすっかりお馴染みになりました。
60℃ほどの低温を保ってくれる専用の器具も色々あり、炊飯器や甘酒メーカー、ヨーグルトメーカーなどの家電でも可能ですが、
レバーは一番シンプルな沸騰した湯に沈める方法で十分火が通ります。

ゆっくりと作るけれど、置きっ放し。
手間もコツもなしです。




レバーペースト(ゆっくりバージョン)
〈材料〉
鶏レバー1パック(250〜300g)、牛乳1カップ、にんにく1片、しょうが1片、玉ねぎ1/4個、塩小さじ1、胡椒少々、好みのドライハーブ(エルヴ.ド.プロヴァンスなどのミックスハーブを使っています)小さじ1/3、バター30g、生クリーム100cc

〈作り方〉
1.鶏レバーは白い脂肪や血合いを取り除いて水洗いし、ザルにあげてから牛乳に10分ほどつけて臭みを抜きます。にんにく、しょうがはすりおろし、玉ねぎはみじん切りにして、分量のバターから小さじ1ほど取ったものとあわせてレンジで1分ほど加熱しておきます。

2.汁気を拭いたレバーと塩、胡椒、ドライハーブ、にんにく、しょうが、玉ねぎをジッパー付きポリ袋(100度まで耐熱のもの)に空気を抜きながら詰め、1時間から半日下味をつけておきます。

3.蓋付きの鍋にたっぷりの湯を沸かし、2.の袋を入れて火を止め、そのまま冷めるまで30分ほど放置します。

4.3.のレバーをボウルに入れて、フォークなどで潰しながらバターをまぜ、滑らかになったら生クリームも加え、保存容器に移して冷蔵保存します。

そのままクラッカーに塗っても、パスタのソースにしても美味しいレバーペースト。

バインミー(ベトナム風のバゲットサンド)では、バターの代わりにたっぷり塗ると、どんな具にもよく馴染みます。
なますは、大根とにんじんの千切りを半分ずつ。砂糖少々で揉んでから汁気を搾り、甘酢(酢3:砂糖2:水2にニョクマムお好みで)漬けにしました。
あればスイートチリソースを少し混ぜると
よりアジアンテイストに。

朝の卵焼きに、ブロッコリーのマヨネーズ和え、昨夜のはもきゅう(はも皮ときゅうりの和え物)、刺身に添えていたしその葉、せせりの塩焼きや保存食のサラダチキンなど、残り物が無理なく片付きました。

本来フランスのパンであるバゲットに、
ベトナムのなますを合わせて絶品にした、
バインミーならではの懐の深さかもと感じます。


半分にして紙で包み、しばっておけば
眠さに勝てず、朝ごはんもそこそこに出かける家族にも、ヒョイと持たせやすくなります。

バインミーを頬張りながら…
新型のウイルス感染が深刻になる直前に、
娘の留学に合わせて軽率にベトナムへの旅に出てしまい、
当時の現地、欧米の報道があまり重きを置いていなかったことに勝手に安心を得て…
そんな自分を、つらつらと思い返しています。

いい旅だったけれど、
やはり真摯に反省すべき行動でもありました。
何も知らずに北から南へ歩き回り、
無症状で誰かにうつしていたかも知れません。

あれから時は流れ、少しずつ海外に赴く人も増えてきた今。
大事なく、こうして元気に味わえる幸せは真に有り難いものだと感じます。

#note #料理 #レバーペースト #低温調理 #バインミー #ベトナム料理




この記事が参加している募集

ご当地グルメ

私のイチオシ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?