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CUTBOSS MAGAZINE 2019年9号(4月1日号)

今更ながら「ふるさと納税」にハマっている。昨年末、「ふるさと納税」の規制強化の話題がニュースになっていて、そういえばそんなのものもあったな、と思い出す程度だった。

うちの会社は私以外が外国人なのだが、その外国人の口から「ふるさと納税」という言葉をあるとき耳にした。なんか凄く違和感があったので思わず聞き返したら、なんと彼女らは既に「ふるさと納税」を堪能していた。

日本国の人間でありながら、その国の制度である「ふるさと納税」を全然理解していない私。改めて「ふるさと納税」について調べてもイマイチその仕組が理解できず、恥を忍んで外国人たちに聞いてみたら、なんと分かりやすいことか。そして解説サイトのなんと分かりにくいことか……。

外国人が咀嚼した拙い日本語の方が、むしろ分かりやすかったという逆転現象。シンプルに、簡潔に、要点だけを伝える、これは何にでも通ずる大事なことだが、彼女らみたいに外国語をいくつも操る人たちは、要点を掴むのがとても上手いのかもしれない。



単語帳F」は「Studyplus」と連携した!

新受験生や新社会人に向けて単語帳アプリ「単語帳F」の機能拡張を続けている。そんな中で、学習記録に関連する機能を検討していたら、「Studyplus(スタディプラス)」というアプリの存在を知った。

それまで本当に何も知らなかったのだが、学習管理アプリとしての知名度が凄まじく、昨年末時点でユーザが「400万人」に達していた。単語帳アプリは競合が多くレッドオーシャンとも呼ばれているが、まだ太刀打ちできないような市場ではないという感触だ。だが、この学習管理アプリとしての「Studyplus(スタディプラス)」は違う。ハッキリ言って、学習管理に関しては、理想の完成形になっていて、そこから劇的に一歩追い越すようなイメージが誰にもできなかった。

だから、「単語帳F」に学習管理、レポートや分析を機能として搭載するなら、尽く「Studyplus(スタディプラス)」の模倣をするしかない、とネガティブな方向に進み始めていて意気消沈していたのだが、「Studyplus(スタディプラス)」の沿革や企業情報などを何気なく調べていたら、なんと、学習管理機能を連携するAPIが存在していた、しかも無料!

これには驚いた。ダメ元で利用申請してみたら、快諾くださり、SDK組み込み時の質疑対応もとても親切で丁寧だった。

ただ、どうやらこのアプリの知名度ほど、この連携APIは世に知られていないようで、連携されているアプリの数は僅か「19」アプリしか存在せず、その内のいくつかのアプリはリンク切れを起こしているような状態だった。

私がAPIを組み込むとき、不具合があり、一部機能していなかったので、スタディプラス株式会社としてもこの連携APIにはあまり力を入れていないような印象を受けた。実際、このアプリはキッカケに過ぎず、利益の大半はこのアプリとは別のところにあるのだろう。

ともかく、現状は無料で間口を広く設けてくれていることが大変に有難かった。「Studyplus(スタディプラス)」と連携できるのであれば、「単語帳F」内に機能実装する必要がないし本当にその実装は意味がない。完全に「Studyplus(スタディプラス)」に乗っかってしまうのが得策でそれ以外の選択肢がないという結論になった。

巷の単語帳アプリの内たった19アプリしか連携されていないというのが本当に残念で、多くのアプリがツイッター連携を当たり前のように搭載するように、多くの単語帳アプリが「Studyplus(スタディプラス)」に連携してしまえばいいのにと思う程だ。単語帳アプリ内に独自の学習管理分析機能があっても、そのアプリをわざわざユーザが手入力で「Studyplus(スタディプラス)」に記録しているのは、なんか滑稽だった。その様子をタイムラインで見掛けると、本当に勿体ないと思う。

まだプレスリリースを打てていないが、今日、「単語帳F」に「ショップ」機能を搭載した。新受験生と、2020年度から始まる小学生の英語授業に向けて、色々とコンテンツを揃えていく次第だ。



時間に対する恐怖が増していく

脳は「新しい体験」をしないと、同じ体験は時間的にスキップしているような感覚を起こさせると、何かで読んだことがある。ずっと同じ毎日を繰り返していたら、あっという間に時間はスキップされて、いつの間にか死んでいることになってしまう。

私はアプリ屋だ。日々、様々な新しいアプリを開発している。それは毎日が新しい新鮮なことであるかのようにも思えるが、時間的な感覚は、とても早いと感じてしまっている。アプリ開発のコツは基本同じだし使う技術も代わり映えがないから、違うアプリを開発していても、それは脳的には新しい体験ではないのだろう。

だが、最近のDIYによる「単語帳F」の開発は少し時間的な充実を感じられた。普段行わないUI/UXを調査し議論し、それを実現していくのは新鮮だった。ただそれでも、嘗ての学生時代に比べれば、エンジニアとして新人だった頃に比べれば、日常はやはり早い。

昨年末から筋トレをしてみたり、コーヒー豆を自分の手で挽いてみたり、新しいことにチョコチョコとチャレンジしているが、小慣れてくるとまた時間的速度が元に戻ってしまう。

慣れたことに身を委ねてしまうのは甘味だ。だが、その気持ち良いままにいつの間にか死んでしまうのは、どうにも抵抗がある。最近無性に、何もかもを投げ出して、全く新しいことをやってみたい衝動に駆られる。寝ている時の夢がまさにそんな感じで、慣れない境遇に苦しめられて悪夢を見たように起きてしまう。これは何を暗示しているのだろう。

夢占いが得意な知人を思い出した。だがもうその知人とは疎遠で連絡先も知らなくなった。楽しい時間と良い関係はいつまでも続かない。それを常に念頭に置いて生きてきたが、今になってそれが惜しく感じている。年老いただけか?

食費入力のみ家計簿アプリ「食費簿」、自慰管理アプリ「アイナーノ」、どちらも御陰様で好調です。より良いアプリ開発に役立てます。