序007.「鉄道王国日本」の出発駅――初代横浜駅
≪2.生糸貿易と鉄道の開通001≫
生糸貿易が盛んになると、首都の東京と生糸貿易の中心地横浜港を効率的に結ぶ交通手段が必要になってきます。政府は、当初港を開いて外国船がやってくると、侵略される危険性が大きくなると考え、外国船が入港できる地を、幹線である東海道から離れ、江戸(東京)へのアクセスが便利にならないように、神奈川と称して辺鄙な横浜の砂地を整備して港を開きました。しかし、港を開いてみると生糸貿易が沸騰し、富国強兵、殖産興業のための資金獲得になくてはならない手段となってい