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ムスメにコーヒーをぶっかけられた日


わが家のムスメは中2の頃
不登校になりました。

通っていたK校で
お友達と色々あった後
不登校気味になって
B校に転校したのですが

そこでも色々あって
とうとう本格的に
不登校になってしまったのです。

その時の
私の心配、不安、怖さといったら……

キューっと
胸が押しつぶされて
目の前が真っ暗になりそうでした。

とはいえ

当のムスメは
私より遥かに辛かったはずなのに
そんなことを思いやる
余裕すらなくて

「お願いだから学校に行って!」と
むしろ自分のために
すがるような思いで祈る毎日でした。

ある日

その日も学校に行かなかったムスメが
「映画を観に行きたい」と
言い出しました。

ちょうどその頃
「となりのトトロ」が
メルボルンでリバイバル上映
されていたのです。

いつもなら
「学校に行かないで
映画を観に行くなんてとんでもない!」
と撥ねつけるところなのですが

なぜかその時は
映画館に行くことにしたんです。

映画はもちろんとっても良くて
ムスメは大満足でご機嫌で

帰り道に
「コーヒー飲みたい」と言うので
車を停めて
その辺のカフェで買ってあげました。

ムスメがいつになくご機嫌なので
私も嬉しくなって
つい言っちゃったんです。

「明日は学校に行けそう?」

次の瞬間

…………

…………

…………

…………

なんと
コーヒーが飛んできました。

肌にコーヒーの熱さを感じ

ベージュ色のセーターに飛んだ
コーヒーの飛沫を見ながら

「ああ、シミ抜きしなきゃ…」

あまりのショックに
真っ白になったアタマで

妙に現実的なことを
ボンヤリ考えていました。

「なんでそんなこと言うの⁈」

切り裂くような
ムスメの怒鳴り声にハッとして
ムスメを見ると

半泣きのもの凄い形相で
私を睨みつけていました。

あのさ、ママは

学校を休んだのに
あなたの望みを聞き入れて
映画に連れて行って
コーヒーだって買ったよね

なのに
こんな仕打ちをするなんて
あなたはひどい
私は被害者

その時の私は
そんなメンタリティーでいたのです。

なんという思い違い!!




今なら

ムスメの
胸の痛みと心の叫びが
手に取るようにわかるのです。

今なら

あの
怒りに満ちた
声と顔の下にある

ムスメの
絶望に近い悲しみを
一瞬で悟ることでしょう。

そうして
心の底から謝って

「許してね、愛してるよ」と
抱きしめることでしょう。
(ムスメがコーヒーまみれになるのを
嫌がらなければですが……^^;)

あの頃
「うちのムスメは難しすぎる!
 何をどうすればいいのか
 全くわからない……
 もうお手上げ!」
という状態だったのが

今では
「何をどうすればいいのか
 一瞬でわかるので
 問題が問題じゃなくなる」
という状態になれています。

それは

「全ては自分の心の状態から始まる」
ムスメをどうこうしようとするより
まず自分が変わること

何より
自分が自分の全てを受け入れて
自分を愛すること

ということが
ストンと腑に落ち
身についてきたから。

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あなたが

私のように
果てしない回り道をすることなく
不毛なバトルを繰り広げることなく

お子さんと
仲良く温かく愛に溢れた関係を
築いていくことの助けになれば

こんな嬉しいことは
ありません。

今日も
あなたとお子さんの幸せを
心から祈っています。




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