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父の泥棒猫へ

ついさっきKinKiの浄化されるような『光の気配』を聴いたあとだとは思えないほどの悪口を今から書き連ねるが、世間知らずの小娘のいち感情が爆発しそうなのでお許し願いたい。

私は父の再婚相手である、義理の母と馬が合わない。どころか、嫌いである。生理的に、自己の奥底から受け付けられない女であるのだ。

実父とも義母とも、noteを読むような文学的感性を持ち合わせていないし、家族もみなアナログ人間の集まりなのでここからの詳細もストレートに書いていこうと思う。

2歳の時に両親が離婚し、今現在まで実母と生活をしてきた。毎月1回片道2万円の新幹線に乗って、実父と会うことはずっと続けてもらっていた。
そして10か11歳の頃、実父が再婚していたこと、加えて2歳になる異母妹がいたことを知った。

とてつもない衝撃だった。

あまりに衝撃が強すぎて、どういう経緯で知らされたのか覚えていない。
知ってすぐに涙は溢れ、これが赤ちゃん返りか!とでも言えるほど幼く泣きわめいた。暴れた。
駄々をこねた。すごくショックだった。
今まで会うたびに甘々で、叱ることも一度も無く、独り占めしていた大好きな存在が、私だけのものではない、なくなった、ということ。
『いつか一緒に住みたい』と言うたびに、『いつでもおいで』と口先だけの言葉に、あとは大きくなって母親を説得するだけだ、と確信は強くなるばかりだった。いまは、期待を抱かせすぎた父に、それは優しさではなくそれ以上に残酷な仕打ちになるよ、と言ってあげたい。

しばらくして、月に一度の会う約束の週末に、後に義母になる女と対面することになった。
当時の私は無垢で、かつ今までの母の再婚相手や叔父の奥さんにはとても可愛がってもらえたので、当然仲良くなれるだろうと思っていた。ほんとうに、無垢だった。

会ってみると、シャイなのかなと当初思っていたが、それも本当は当時から私のことが好きではなく、会いたくないが結婚して玉の輿に乗るために、結婚の条件として嫌々会いに来たのだった。
それはさておき子どもというのは、その人がどんな人なのか本質的に分かることができる生きもののようで、向こうに受け入れ態勢が全くないことはファーストコンタクトから感じていた。

後から叔母に聞くと、実父は本来は私のことを大事にする ということが最優先だと周りに言っており、義母にも同じことを望んでいた。
しかし彼女にはそれが出来なかった。まあ所詮赤子の手をひねるように落とせそうなおじさん医者の金目当ての未熟な若女が、好きな相手の大切にしたい存在だからといって、私ならびに前妻に嫉妬せずにはいられなかったのだろう。


『本人(義母)に子どもができたら子ども好きになって、🌞(私)のことも変わると思っていた』

バカじゃねえの?誰がそうなると思う?
あまりの阿呆さに呆れて開いた口が塞がらなかった。子なし(不躾な表現ご容赦ください)はまだ離婚の影響が大人だけに及ぶが、子どもができるとすぐには離婚しづらい(だろう)。そのために結婚してすぐ子供を作った、ということがなぜ分からない?
一軒家を建てろ、車を買え、第2子ができたら第1子への態度が変わって冷たく当たるような女をなぜ養う?あいつのどこが良い? 実母も含め、可哀想なほどつくづく女運のない人である。彼女と結婚したことは、人生において、3本の指に入る汚点である。

なぜあんな女に実父の遺産が将来入らなければいけないのか?絶対に揉めることは分かっているが、なぜ実子である私が、貰えるものが貰えずに損しなければならないのか?正直顔を合わせる、同じ空間にいるだけでも嫌悪が募るが、放棄するのは腹立たしいので、法律の知識をつけた賢い女になって臨みたい。

いちばん優しいと思っていた人は、いちばん不誠実で薄情な人だった。本人に自覚はない。


やっと最近盲目のヴェールが取れてきて、現実が見れるようになってきたところ。向こうには大人なんだから嫉妬のひとつやふたつ隠せよ、と思ったけれど、性悪魂胆が隠されていないほうが分かりやすくて良かったのかもしれない。

きっとこれから先何かが起こっても、『泥棒猫』と罵りながらナッツか水かなんやらを投げつけるなんてことはしないだろう、だって私は冷静でクレバーな、家族のお金なんて当てにしなくてもいい自立した女になる予定だから。


ごめんね、泥棒猫。ありがとう、泥棒猫。
ほんとうはもうちょっと文学的にしたかったのだけれど。

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