第56思 仲間外れと被害者意識

異常気象ですね。暖冬です。

2月なのに昨日は20度近くあって、エアコンも要らず、窓も開け放していました。

「公園行ってくる!」と娘。
家の前に公園があって、いつもは誰かがいると行かないのですが、最近またブランコにはまっているらしく意気揚々。

しばらくして窓から娘の笑い声が聞こえてきました。
一人でブランコをしていても一人で笑っている娘なのですが。
昨日は女の子たちの声もしました。

ベランダから見れば、女の子とブランコ二人乗りをしている。もう一人の子はそれを見ていました。
おお、珍しくお友だちと交わっている……、と、母として少し嬉しかったです。
自閉症児で、コミュニケーションがうまくとれない子なので……。

学校が5時間の日は、今の時期4時15分まで遊んでいいよ、と伝えてありました。

すると他の子が「チビ実ちゃんー、もう4時15分だよー」という促しの声。

娘は楽しそうだったので、私はベランダから「4時半まで遊んでていいよー」と声をかけると、チビ実は「やったぁ」とガッツポーズをしてぴょんぴょん跳ねる。

遊んでくれて有難いなと思い、私は公園へ行き、その子たちに蒟蒻ゼリーを差し入れ。

「今開けたばかりだから、よかったら食べて」
と、私が近づくと、一人の子は
「いいです。いらないです」
と、冷たい反応……。

もう一人の子に差し出すと「え、いいんですか?」と受け取ってくれました。

その後は三人で仲良く食べていたよう。

だけど4時半になって娘が帰宅すると「楽しかったー」と言いながらも次の瞬間落ち込み気味に。
「どうしたの?」と聞くと、
「私だけマフィンもらえなかった……」とのこと。

女の子二人は、どちらかが持ってきたマフィンを食べていたそうなんですが、娘だけもらえなかったと。

ああ、さっき蒟蒻ゼリーを断ったのは、娘にだけお菓子をあげなかった罪悪感からか? だといいけど。

お友だち二人は小学3年生で、娘は6年生だからもらえなかったのか。
元々二人で遊ぶ予定だったから、マフィンはふたつしかなかったからなのか。

私だったらひと口ふた口、分けてあげるけど、まだ幼いから気が回らなかったのか。

「もう4時15分だよー」と、娘に声がけをしてくれてたのは、早く帰って欲しかったから?

あれこれと思案してしまって、私まで落ち込んでしまいました……。

そして昔のことを思い出した。

コンビニバイトしてる時に、折り合いのつかないおばちゃんがいて。
他の子たちにはアイスを奢ってやっていたのに、私の分だけなかった。

そのコンビニは北の地だったんですけど、仲良くしていたお客にも「どこ出身なの?」と聞かれ、地名を告げると「なんだ、内地の人間かぁ」と、それを期に話しかけてくれることもなくなり。

彼氏を追って島に住んでいて、ちょっとトラブルがあった時、「オマエより島の人間を擁護するのは当たり前だろ」と彼氏に言われたり。

何か、私の被害者意識が強いんですかね。
20年以上前のことも、よく思い出します。
嬉しかったこともあるはずなのに、苦しかったことしか覚えてません。

あ、でも、ひとつだけ良かったことを思い出した。

私が就職もせずに、北の地へ彼氏を追って行ったことに対して。
彼の友人が私のことを「ストーカー」とネット上で書いていました。

でも彼氏は「俺はストーカーとつき合った覚えはない」と、反論してくれた。
彼の友人の言葉にはひどく傷ついたけど、彼の優しさを未だに胸に抱えてます。

記憶を消したいとは思わないけど、嫌なことも感情を伴わずに思い出せればいいのに。

マフィンの件から随分と話が逸れました。

娘には、いじめられる側にも、いじめる側にもなってほしくないな。
そんなことに無縁な人生ってあるのかな。
そういうことを通して、他人の気持ちを解るようになるのかな。

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