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2023年に読破して良かった本紹介

今年色々な本を読んだので特に面白かった本を所感を交えながら紹介する記事です。10冊ピックしたので打順に並べ替えました。 D 『物価とは何か (講談社選書メチエ)』渡辺 努 物価高に悩まされる昨今。そもそも物価ってなんじゃろねという問いに対しての回答を、その道の権威が書いた一冊。数学要素を極力減らしてるので、大学生なら読める。講談社メチエの良さを教えてくれたのもポイント高い。 4 『NHK100分de名著 金子みすゞ詩集 2022年1月』松本 郁子 金子みすゞの生涯を振

    • 秋の行楽日和より

      初めに 2023年11月23日吉野山を下千本から青根ヶ峰まで徒歩で往復した。 吉野山が秋は紅葉ばかりでないと教えてくれた。 吉野山より この日は行楽日和で、事前にTwitterで見ごろを伝える投稿を確認していた。唯一の懸念は両者トラブって吉野駅から出たのが11時を回った事。お目当てを見るべく、昼飯は抜き、険しい路も歩いた。 私を最初に出迎えてくれたのは禿桜である。音に聞く桜も季節が過ぎればこの様子である。秋で名前を売るのは苦しいなと思いながら先へ進んだ。 吉水神社

      • 晩秋を訪ねて

        赤目四十八滝 2023年12月3日赤目四十八滝を訪れた。 子供の頃に行ったきりの親と、紅葉を見に行きたい欲の重ね合わせである。 先週の吉野山を見て、紅葉には期待が持てなかった。だが、苔むした岩岩に川で染色した枯葉が積もる遊歩道を歩くと、この時期に健気に咲く紅葉も点在し、秋の終わりを存分に楽しめた。 往復6km超の散策ルートを歩いた褒美はとろろ丼。ここのかき揚げは油が少なく、さつまいもの甘味とエビの旨味が口の中で広がり絶品だった。寒空の中散策した身体に、石油ストーブと味

        • 沢井にて

          これは5/27に澤乃井櫛かんざし美術館に訪れた時の日記である。 1.きっかけ土曜日の正午。1件のツイートがTLに流れてきた。 ”28日の営業を以て当面の間休館”その一言が手持ち無沙汰の私を焚き付け、気付けば沢井駅に到着していた。 2.沢井駅沢井駅は殆ど何も無い。単線だし、駅員も居ない。スーパーやコンビニも無い。ここも東京なのだ。驚きのあまり何度も辺りを見渡した。グズグズしてると美術館が閉まる為、唖然とした気持ちが消えないまま、件の場所へ向かった。 3.楓橋・寒山寺美術

        2023年に読破して良かった本紹介

          読破した本で2020年を振り返る

          こちらはとうに授業が始まっているが、世間ではそろそろ授業だというところもある。ならば去年度の振り返りもまだ行ってよい筈であろう。2020年度に読破したもので面白かった本を紹介する。 自省録/マルクスアウレリウスアントニヌス 西欧が誇る伝統の自己啓発本。業務の傍らで哲学を修めた賢人の言葉遣いはとても冷静で、肩書が乗せる言葉の重みが凄まじい。 美しい星/三島由紀夫 人類の価値についてを問うた着眼点の面白いSF。途中のロマンスや、兄の先生探しといったありふれた描写はもちろん綺麗

          読破した本で2020年を振り返る

          10月の読書雑感

          金木犀はとうの昔に枯れたこの頃。例年なら読書の秋と呼ばれる月が終わった。秋とは思えないほど寒い日が続き、風邪もひいた。辛い月であった。 さて、今月も先月読んだ本の話でも書きましょう。いつでも推せるように面白かった本の感想でも。 5日で学べて一生使える! レポート・論文の教科書 (ちくまプリマー新書) 小川 仁志 レポート・論文の作法について纏めた一冊。あらすじから、細かい文法、調べ方についての記載があり、ためになった。ページ数も少なく、ないようこういうものを書くときに皆目

          10月の読書雑感

          九月の読書雑感

          図書館の貸し出し禁止期間が解除されたので…というのは建前で、 話す相手はいるけれど、私の表現力では伝えきれない。伝えたい事の整理がてら九月に読んだ本のいくつかを勝手に語る。TLを汚しがちなので適宜使っていく予定。 多少のネタバレは理解したうえで読み進めてほしい。 扱うのは「考えるヒント」「ライ麦畑で捕まえて」「芥川龍之介紀行文集」「美しい星」の四冊。 考えるヒント1&2  理解に時間のかかる随筆集。荻生徂徠、ヒトラー、文章とは等々…扱うテーマの単語自体はさほど難しくな

          九月の読書雑感

          テスト

          何故このようなものをしなければならないのか。