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「ざっか 夜光昼夢(ヤコウチュウム)」って、どんなブランド?

欲しいものなら自力で作る、天下無敵のファムファタール!シアンです♥
わたしが作者を務めている「ざっか夜光昼夢」、おかげさまで7月に3周年を迎え、4年目も絶賛躍進中です!
みなさま、いつも本当にありがとうございます。

気付けば、ブランド始動のタイミング以来、夜光昼夢についてきちんと記せていなかったなと。今回、あらためて、ブランドのコンセプトやこれまでのこと、今のこと、そしてこの先のことについて、みなさまに読んでいただけたら、と思っています。

始動当時の記事はこちら

想いがあふれすぎて長文になってしまいましたので、お忙しい方は目次から気になるところだけ選んで読んでくださいね、笑



「夜光昼夢」とは?

▩概略

2020年7月にオープンした、主にハンドメイドアクセサリーを扱うブランドです。
代表作は「フェイクインダストリアル」「コルセットピアスリング」など。パンクだけれどアバンギャルドすぎず、存在感があるけれど普段使いできて、手の届きやすい価格帯のアクセサリーを販売しています。

現在商品をご購入できるのはこちら

・夜光昼夢BASE本店
・夜光昼夢Booth
・夜光昼夢Creema
・夜光昼夢minne
・夜光昼夢SUZURI

QOOZAさま(東京・ラフォーレ原宿店/オンラインショップ)
LISTEN FLAVORさま(オンラインショップ)
FUNKY FRUITSさま(大阪梅田・HEPFIVE店)
メイドカフェ リリアンプリアンさま(東京・秋葉原)※2023.10.10現在委託停止中
喫茶あおいさま(大阪・東淀川)

人気商品たち


▩前ブランドから「夜光昼夢」になるまでの物語

実は、2015年、高校卒業直前からすでに、わたしは「Circularity Comatose」というブランドを立ち上げていました。しかし、これは、「長い」「読めない」「略称をつけようにも難しい」という、思い入れはあれど、タイトルとしては決してよろしくないものでした。

さーきゅらりてぃ こまとーす、と読みます。
直訳すると、循環性の眠り。月の満ち欠けをイメージして名付けました。

そもそも、当時は「人と被りたくない、世界でひとつだけの作品をつくりたい」という動機で、自分や親しい人のためだけに一点ものの作品をつくっており、販売や量産は想定していなかったのです。ブランド名も製作も、あくまで自己満足でした。

ところが、人に作品を贈り、記録としてSNSにも載せていくうちに、「着けていたら褒められた」「自分にも作ってほしい」「販売してほしい」という声をいただくようになってきたのです。

正直、最初は「お金をいただくほどのクオリティや才能が自分にあるとは思えない」と自信を持てずにいましたが、周りの方のあたたかい反応に背中を押してもらい、少しずつ、販売を考えるようになっていきました。

そして、2019年、大学院に入学した年から、ついに店舗委託に挑戦することになります。最初は大阪の「クーデクレ」さま。そして、なんと、予てよりSNSを拝見して憧れていた、高円寺の「Charlem」さまが委託販売を引き受けてくださったのです!
クーデクレさまのおかげで、あの大阪梅田・阪急百貨店に自分の作った商品が並びました。Charlemさまの通販サイトを覗くと、商品がすごい勢いで「SOLD OUT」表示になっていきました。個人が趣味の延長で始めたにしては恵まれ過ぎたスタートダッシュ。今でも信じられません。運が良かったとしか言いようがない。

2020年、コロナ禍の影響で、一旦、全ての委託販売が終了。このタイミングで、わたしは本格的に商業としてアクセサリー製作を始めることを決めました。

「世界にひとつだけ」も素敵だし、それプラス、自分の周りだけで終わらせずに、気に入ってくれた方にどんどん届けていくことも同時にやればいい!両立できる!


そして、コンセプトと商品を練り直し、ブランド名も覚えやすいものに変えて、再始動することにしたのです。

こうして、2020年7月、「CircularityComatose」は、「ざっか夜光昼夢」へと生まれ変わりました。

▩ブランド名と「月」

Circularity~から一貫して、ブランドのアイコンは「」です。また、月が掲げられたブランドはすでに溢れるくらいにたくさんあるので、名前に直接「月」という単語を使うことはしない、という点も引き継いでいます。

なぜ「月」なのかというと、作者であるわたしの、人生の主題のひとつだからです。


満ちては欠け、欠けては満ちる。
自ら発光するのではなく、太陽の光を受けてはじめて輝く。
太陽より輝きは弱いけれど、その代わり肉眼で見ることができる。
地球上の誰でも、平等にその光を浴びることができる。
見えないようでも、常にそこにある。
本来、地球に落ちるはずだった隕石を代わりに受け止めて、受け止め続けて、その背中はボコボコに傷付いている。だけど、わたしたちにその背中を見せることは絶対にない。美しい面だけを見せて、弧を描いて笑ってみせる。


生と死。輪廻。永遠。ずっと、いなくならないこと。相互に影響し合う、ということ。平等である、ということ。翳りさえも魅力だ、と教えてくれること。弱さを他者に悟らせないという強さ、矜持。美。光。優しさ。

「月の光は愛のメッセージ」って、本当に、その通りだ。

その魅力に心奪われてきた、数え切れない人々と同じように、わたしも物心ついたころから月に取り憑かれている。
背中に月の満ち欠けのタトゥーを入れることは、高校生の頃から決めていた。

この世界で唯一、わたしだけが、
このタトゥーを直接見つめることができない

絶対に不幸じゃなかった。夜を照らす月の光は素晴らしく明るい。クリスマスのイルミネーションなんか比べものにならないくらい、明るかったんだよ」

子どもたちは夜と遊ぶ/辻村深月


だから、わたしがブランドを作るとなれば、月がアイコンとなるのはとても自然なことでした。これ以外考えられない。

「夜光昼夢」は、「昼想夜夢(チュウソウヤム)」という四字熟語をオマージュした造語です。

ちゅうそう-やむ【昼想夜夢】
昼に考えていたことが、夜になって夢になること。
または、いつも思い続けていることを言い表す言葉。

四字熟語辞典オンライン

昼間は輝きを潜めて眠り、夜はスポットライトのように強く世界を照らす。いつもそこに在り続ける。
そんなふうに、わたしなりに月を表現してみました。
たまに夜「行」と間違えられたりするけれど…
夜光虫の夜光に、白昼夢の昼夢で「夜光昼夢」です。ぜひ、覚えてね🌉🏙️

「ヤコウチュウム」と口に出したとき、「ヤコウチュウ」や「ウチュウ」など、別の言葉があらわれてくることや、「アクアリウム(=水族館)」「ヘリウム」のように、場所や元素を表す「-ウム」で終わるところも我ながら魅力的。

「ざっか」を付けたのは、「夜光昼夢」だけではなんのお店かわからないから、という理由が主。加えて、「ざっか」は、外国語にはぴったり対応する単語のない、日本特有の言い回しであるということから、付けるとドメスティックブランドであることが明確になるし、四字熟語との相性もいいなと思ったこと、そして、将来的にはアクセサリー以外も売るぞ!という気合いも込めて。
だから、正式名称は「ざっか夜光昼夢」だけど、ざっか、は、付けても付けなくてもだいじょうぶ。お好きなほうで呼んでくださいね。

▩コンセプト

夜に光り、昼に夢む、月の光はスポットライト
身に着けたあなたを照らし、主人公にするアクセサリーを

こちらはオープン当初から使い続けているキャッチコピー。
月はいつでもわたしたちを見守ってくれる存在であり、すべての人を平等に照らしてくれる。
あなたの人生の主人公は、あなたであること。
あなたがどこでどんなふうに生きていても、そこはいつだって、地球というまるい舞台の真ん中で、あなたは月というスポットライトで照らされているのだということ。

これらを強く意識できるような商品を届けたい、という思いで製作しています。

そしてもうひとつ、もうすこし具体的にアクセサリーの雰囲気を伝えるため、途中から新しいキャッチコピーを加えました。

パンクで静謐、アンビエントでアンビバレント

▤パンク
わたしはVivienne Westwoodのパンクファッション、そのパンクやロリィタ、ゴスなどの要素が絡み合いながら独自の進化を遂げる、いわゆる「原宿ファッション」「サブカルファッション」(雑誌で言うと「KERA」「Zipper」「CUTiE」などの青文字系)、メイドカフェ文化00年代V系ロックに強く影響を受けて育ちました。
特に、反体制の象徴であるパンクファッションが大好き。敢えてダメージ加工を施した布地、耳や手元にはたくさんの金属、ラスボスみたいな足音の鳴る厚底靴…
そんな、装飾過剰で主張の強い、攻撃力の高いパンクファッションのエッセンスは夜光昼夢の作品にも色濃くあらわれています。

▤静謐
シューゲイザーの轟音と浮遊感を浴びるとき、わたしはいつも湖の底にいるような気持ちになる。激しさはなぜか、時に静寂に近い。
着飾ることで、誰にも手が届かないように、心を守る。

▤アンビバレント
夜光昼夢の商品の特徴として「自然/人工」「硬い/柔らかい」「醜い/美しい」といった、相反するものの組み合わせが挙げられます。
例えば
・薔薇(自然)⇔ワッペン(人工)の襟飾り
・金属(硬い)⇔リボン(柔らかい)を使った指輪やイヤーカフ
・傷跡(醜い、とされがち)⇔傷跡をアートの一部にすることで活かしてしまう(美しい)タトゥーシール
などはこの特徴が顕著です。
この化学反応は「ゴス+パンク=ゴスパン」「和服+ロリィタ=和ロリ」など、原宿ファッションの歴史上でもたびたび起きています。正反対なのに、何故か合う。正反対だからこそ、お互いの魅力を引き立て合う。

▤アンビエント
「水族館の音」をイメージしてみてほしい。
ゆったりと揺蕩う、反響する、包まれる、夢現の境が曖昧になっていく。そんなアクセサリーを身に着けたらどんな心地がするだろう?
軽くて、身体に馴染む。いつかの夢で見たようなリボンが、視界の端で揺れる。

夜光昼夢の強み

▩この世にまだないものを生み出す

夜光昼夢は、とても独自性の強いブランドです。言い換えるなら、隙間産業
わたしは、何かアイデアを思いついたら、作る前にまずGoogle検索をかけることにしています。たとえば「コルセットピアス タトゥーシール🔎」と調べると、検索結果にはわたしの構想がそのまま形になっている画像がずらり。こういう、誰かがとっくに作っているものは、どんなに人気が出そうな案であっても容赦なくボツ。これまでに泣く泣くボツにしてきた案は数知れず…
誰でも簡単にネットショップを開設できるこの時代、周りと同じものを作っていたら、夜光昼夢の存在価値がなくなってしまうから。

インターネットの海を漂っていると、あんなものからこんなものまで、探せばなんでも販売されているように思えますが、意外と、まだまだ、存在しないものがたくさんあります。それを見つけて実際に作るのが、夜光昼夢の得意技。

コルセットピアスに関しては、タトゥーシールはたくさんあったけれど、コルセットピアスの指輪や耳飾りはほとんど見つからなかったので、こちらは無事、発売に至りました。
その甲斐あって、今「コルセットピアス フェイク🔎」で検索をかけると、夜光昼夢がかなり上のほうにでてくる~!

このような嬉しい検索結果になるのは、もちろん、
各ECサイトさまや委託店舗さまが、検索にかかりやすいようにと、
日々企業努力を重ねてくださっているおかげでもあります。
感謝です


夜光昼夢オープン時からの定番商品である、「フェイクインダストリアル」の場合は少し例外的。
ブランド始動前に検索した時点で、わずかながらすでに存在はしていましたが、「わたしのほうが安く、つけやすいものを作れるのでは」と思い、あえてフェイクインダス市場に飛び込んでみたところ、ありがたいことにとても人気が出た、というケース。嬉嬉
デザインや素材、利便性、価格…、どこかひとつ以上は「夜光昼夢が一番」なポイントを作る。それができないなら販売する必要がない。これがわたしの信念です。

委託店舗さまから「夜光昼夢さんの商品は初めて取り扱う形状のものが多くて、商品撮影に苦労しました」とのお声をいただいたこともあります。申し訳ない…でも、誇らしい…!


▩「フェイク」だからこそ、誰も置いていかない

「夜光昼夢のアクセサリーは『誰も置いていかない』よね」と言っていただいたことがあります。

ピアス穴を開けていない人、いろいろな事情でピアス穴を開けたくても開けられない人、開けているけどインダストリアルはさすがにハードルが高い、という人
タトゥーを入れたいけど入れられない人、入れる前に試してみたい人

どんな人でも夜光昼夢のアクセサリーは着用可能です。
作者のわたし自身はピアス穴をたくさん開けているし、タトゥーも入れています。特に、ピアスは自分で開けているので失敗も経験してきたし、オフィシャルな場ではタトゥーが見えないように細心の注意を払っているし、周りの人から奇異な目で見られることや、お金がかかることなど、デメリットもたくさん知っている。
自らを実験台にしてきた経験から、「こんな、一生を左右するような覚悟がなくても、痛い思いをしなくても、面倒なケアをしなくても済む、メリットだけを享受できる環境があればいいのに!」と思い、夜光昼夢の商品の製作販売が始まりました。

「フェイク」という言葉はネガティブなイメージを与えがちかもしれませんが、わたしは誇りを持って「フェイク」を製作しています。
可愛いし、痛くないし、後戻りができる。毎日着けてもいいし、飽きたら着けるのやめたらいいし。
「フェイク」だからこそ、イヤリング派のあなたも、温泉やプールが大好きなあなたも、校則の厳しい学校や服装規定のかっちりした職場に所属しているあなたも置いていかない。
それが夜光昼夢です!

▩手に取りやすい価格

夜光昼夢は、「学生さんでもお小遣いやバイト代で購入できる」価格設定にこだわっています。定番商品はほとんど1000円台。この価格を維持するために、裏側では並々ならぬ努力がなされているのですが…、詳しくは企業秘密です♡

▩「推し文化」「地雷系」「量産系」「Y2K」の時代にジャストフィット♡

夜光昼夢の人気の要因として、パンクテイストや多色展開していることが、ちょうどここ数年の「推しのメンバーカラーを身に付ける」「往年の原宿ファッションのリバイバル」などのトレンドにハマったことが挙げられます。これは狙ったわけではなく、本当にただただラッキーでした。
今後どうなっていくかはわたしにもわかりませんが、夜光昼夢の軸は保ちつつ、トレンドも意識して、良きバランスで続けていけたらいいなと思います。最近は「#天使界隈」向けのアクセサリーを開発中です。

夜光昼夢の今後

  • 2024年GWに、作者であるわたし、シアンの2度目の個展が大阪にて開催されます。夜光昼夢の限定アイテムもたくさん製作予定なので、是非遊びにいらしてくださいね⛲️

  • 関西を中心に、素敵なモデルさんやカメラマンさんにご協力いただきながら、商品の魅力をさらにたくさんの方にお伝えできるよう活動していく予定です!

  • ご相談いただければオーダーメイドで商品をお作りすることも可能です。これまでの実績としては、既存商品のアレンジver.、ベリーダンスの衣装に合わせるアクセサリー、造花を使った花束、などなど。わたしはあたらしい商品を考案することが何より好きなので、どんどんご依頼いただきたいです!

  • 委託販売やイベント出店のお誘いなど、いつでもお待ちしております! yakouchuumu@gmail.com までお気軽にお問い合わせくださいね♡

さいごに

ご購入いただけることはもちろんですが、SNS等での反応ひとつひとつが本当に嬉しいです。いつも本当にありがとうございます。
委託店舗の皆さまにも、頭が上がりません。皆さまのおかげで、「中学生の頃から好きだったあのブランドさまにうちの商品が!?」「聖地ラフォーレ原宿にうちの商品が!?」など、10年前のわたしが知ったら卒倒しそうな、夢のような体験をさせていただいています。

夜光昼夢は基本的にわたしひとりで運営している小さなブランドです。ときには発送やメッセージへのお返事にお時間をいただいてしまうこともありますし、すべて手作りのためどうしても個体差が出てしまうこともあります。
ご迷惑をおかけしてしまうこともたくさんあるかと思いますが、どうか、これからも、何卒、よろしくお願いいたします。

ここまで読んでくださってありがとうございました💋

ざっか夜光昼夢
店主 シアン 
yakouchuumu@gmail.com
 



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