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古き善き場末の映画館(5) 映画初出演編

古き善き場末の映画館(5) 映画初出演編

1983年8月6日に公開された「男はつらいよ 旅と女と寅次郎」は寅さんシリーズ31作目で私の映画初出演作品です。当時父が務める映画館の担当だった松竹映画の営業マンから映画のロケを小千谷市内でやることを聞きつけ、当時中学生だった私は当日が土曜日だったこともあり友達を誘い午後からの部活をサボってロケ現場である船岡公園に向かったのでした。

到着すると屋台のセットが組んであり、寅さん恒例のオープニングの

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古き善き場末の映画館(4) 特別編

古き善き場末の映画館(4) 特別編

山田洋次監督の89作目の作品「キネマの神様」を観ました。涙が止まりませんでした。

去年亡くなった両親は新婚時代、映画館に住み込みでした。新潟県小千谷市の劇場「明治座」 明治時代に東京の明治座を模して造ったらしいです。映画館にしてはステージが広かったのは歌手や劇団が来て芝居やショーをやっていた名残だったのです。

父は20代で映写技師の免許を取得し同じ小千谷市内にあった別の映画館に就職し、後に明治

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父と私のスターウォーズサーガ

父と私のスターウォーズサーガ

昨年の1月、父が入院している病院に行きいつものようにスマホで思い出の映画音楽を聴かせていた。 父は元映写技師で私が17歳位の時に映画館が閉館するまで映写技師として最後は支配人として勤務していました。なので私が子供の頃は顔パスで映画を見まくってました。

昨年の1月5日、寝たきりの父に「見届けてくるね」と言うとかすかにうなずいたような気がした。 父はパーキンソン病が進み自力では起き上がれなくなってい

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古き善き場末の映画館(3)

古き善き場末の映画館(3)

父が勤める映画館には二階席もありました。初めて二階席で観た映画は「シンドバッド黄金の航海」でした。ハリウッドの冒険活劇で、次々に出てくるクリーチャー達にはびっくりしたなぁ。ケンタウルスとか石像や木像が動きだしたり!自分はその時は多分6歳くらいだったと思うので本当にびっくりしたのを覚えています。最近Amazonプライムで見つけて何十年ぶりに観たんですが、今だったらCGで作るところを、当時はクリーチャ

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古き善き場末の映画館(2)

古き善き場末の映画館(2)

自分が幼稚園の頃だったかな?幼すぎてよく覚えてないけど…小千谷市で映画のロケがありました。由美かおる主演の「しなの川」。小千谷の他に六日町、十日町、佐渡など新潟県内ロケでした。由美かおるがチョットセクシーなアイドルの時でしたね。舞台は大正時代で彼女は十日町の機屋の娘役で長岡の女学校に通うんだけどその女学校のシーンを小千谷で撮影したのです。当時の小千谷高校にはまだ古い校舎が残っていて、この校舎で長岡

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古き善き場末の映画館

古き善き場末の映画館

子供の頃は、無料で映画を観てました。父が映画館に勤めていて、学校が休みの度に父が出勤する時に付いて行って映画を観たり事務所でおやつを食べたり時には父が仕事する映写室でフィルムが回るのをジーっと眺めたりしてました。

写真はその映画館です。雪深いですね。新潟県小千谷市の「小千谷明治座」です。明治時代に東京の明治座を模して作られたと言われています。開館当初は芝居を中心に上演してたようですが、自分がもの

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