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#46 「ファシリテーション超技術」

今回の読書録は「ファシリテーション超技術

X(Twitter)でwebディレクター向けにオススメされていた1冊です。
本の帯にある

  • 時間通りに終わる

  • みんなが納得する

  • 問題が解決する

  • 必ず決まる

これらの言葉を見てもディレクター向けであることは間違いなさそうです。
参考になったポイントに絞ってまとめてみます。


メンバーの意見を引き出す7つのポイント

webディレクターは会議中にプロジェクトメンバーから意見を求める機会が多々あります。スムーズに意見が出る時もあれば、なかなか出てこないこともしばしば。後者の際の重たーい沈黙に耐えかねない思いをした人も少なくないでしょう。
書籍ではメンバーの意見を引き出すためのポイントが7つ紹介されていました。

  1. 「答えやすい」質問をする

  2. 「一言ずつ」というフレーズを入れる

  3. 「パスあり」もOKにする

  4. 2〜3周する

  5. 笑顔で問いかける

  6. 参加者の回答は絶対否定しない。100%受け入れる

  7. 出してくれた意見にポジティブにリアクション

どれも細かな意識やテクニックですが、かなり有効だと感じました。この中の1と7について少し補足したいと思います。

「答えやすい」質問をする

意見を求める時に大事なのはメンバーが何を聞かれているのかすぐに理解できることです。そのためにもわかりやすい言葉選びを心がけましょう。例えば…

  • この件について"感じたこと"を教えてください

  • この件について"気になること"を教えてください

  • "思いついたものから"教えてください

このようなフレーズは汎用性高く使えそうです。
時と場合にもよりますが"思いついたものから"といった正解を求めすぎない聞き方をすることも大切です。特に意見が出ない時などは有効でしょう。
また気持ちを聞くことを意識するのもよいです。感じたことや気になることは本人の気持ちであり、正解/不正解がないため意見が述べやすくなります。

答えやすい質問の目安としては、聞かれた側が3つ以上の意見を出せるかどうかと書かれていました。質問する側のスキルが問われますね。

出してくれた意見にポジティブにリアクション

せっかくメンバーが意見を出したにも関わらず、ファシリテーターがムスッとしていたらどうでしょうか。きっとその後は意見を出したくなくなるでしょう。もし書いたら二度と意見を出してくれなくなるかもしれません。
ポジティブなリアクションは別に難しいことではありません。

  • いいですね!

  • なるほど!

  • 斜めから攻めてきましたね!

  • 私では絶対思いつかないアイデアですね!

私は決してテンションの高い/明るい人間ではありませんが、こういったリアクション(言葉選び)は意識すればとれるはずです。無理にポジティブな振る舞い(極端にテンションを上げるなど)をする必要はありません。

またこういったリアクションはプロジェクト内で意見を述べやすい雰囲気を醸成します。「安心して自分の意見を伝えられる」とメンバーに思ってもらえるかどうかはファシリテーターの腕の見せ所です。このnoteでは紹介しませんが、書籍内では「場づくり」という切り口で解説されていました。

いずれにせよ、ここで紹介したものたちは今すぐできることばかりなので私もトライしていきたいです。

一番大切なのは"メンバーの納得感"である

著者は会議中の雰囲気づくりやファシリテーターの心構えの中で最も大事にしたいのは「メンバーの納得感」であると述べています。
これは精神論ではなく研究結果でもそう出ているそうです。ある研究ではやらされ感のある仕事と自発的に取り組む仕事では、パフォーマンスの差は4倍になるという結果が出ています。自発的に取り組んでもらうためには、自分の仕事への納得感が不可欠です。

では人の納得感とはどのように醸成されるのでしょうか。
それは"自分で決めること"です。

人間は自分で決めることをとても大事にしています。自分でタスクを決めて、自発的に取り組む。自分で決めたことに対しては責任感も強まります。
つまりファシリテーターはメンバーそれぞれが自分の役割や仕事を選べるように配慮することが重要です。

現実はリーダーが適材適所を決める方法もあります。Aさんの仕事はこれ、Bさんの仕事はここまで、とアサインしなければならない時もあるでしょう。
ただ大枠は決めるとしても細部はメンバーに委ねられます。例えばディレクターがプロジェクトのマイルストーンを定めるものの、期間内の進め方をメンバーに任せることはできます。

あとはメンバーが自身で仕事を決めるためには意見を聞くことが必要です。
ファシリテーターが意見を聞く→メンバーが意見を言う→その意見をすべてないしは一部採用する。この一連のプロセスによってメンバー自身が決めたという事実が生まれます。

上記で書いた意見を引き出す7つのポイントを活用し意見を募り、意見を聞き、メンバーに決めてもらう(納得感を高める)。
webディレクターである以上、これは実践していかねばと思いました。


以上、ファシリテーション超技術の読書録でした。

かなり要素を絞った紹介となりました。webディレクターとしての私はプロジェクトメンバーからどう意見をもらい、どう仕事に反映させていくかは日々の悩みゴトです。今回はそのためのヒントをみつけられた気がします。

書籍の中ではもっとさまざまな切り口でファシリテーションについて語られています。文章もとても読みやすいので、気になった方はぜひお買い求めください。
購入リンクはこちらです。


最後までご覧いただき、ありがとうございました!

X(Twitter)がんばってます。ぜひ覗いてみてください。

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