現代医療の限界は安心を担保できない診療システムでは無いだろうか~ステロイドをやめて気づいたこと〜

昨年9月から続く、皮膚症状が改善しない。
そんな中、思い立って、ステロイド(製品名サレックス軟膏0.05%)をやめました。

皮膚症状の経過

いつからか、皮膚科で初めてのステロイドを試そうと思い、処方され塗布することが始まりました。

その時の症状は、一時的に緩和したものの長期的に見てみると、一進一退であり、大きな改善も、大きな悪化も無くなりました。
とは言っても、症状が継続してあることには変わらず、湿疹が出来ては治っての繰り返しです。

そのような状況において、5月末にジビル薔薇色粃糠疹(何だかすごい診断名で驚きました)という、診断を受け、それまでの症状と合わさって一気に症状が増悪しました。

医師からは、いずれ落ち着くと話があり、自分で調べても予後は良好なので一安心です。
しかし、痒さはあり、眠るのがなかなか大変です。

ステロイドがないと不安になり、無くなる前に皮膚科を受診し処方を受けなければと思うようになっていきました。

自分の理解を超えて、自分の状態をコントロールできない不安が強くなリました。

そんな中、もう少しでステロイドが切れるので、どうせなら「ステロイドを一旦やめてみよう」と思い至り、実行しました。※これが良いのかどうかわからないので、鵜呑みにし内容のお願いします。

この患者経験から、今の医療の限界について感じることがあったので、今回まとめようと思います。

患者としての大きな不安

私自身、医療従事者でもあるので、ある程度自分で調べることができたり、医学的な用語やシステムについて理解しています。
でもだからと言って、不安がないかというと、全く違いました。特に、皮膚科領域については知識が浅いです。

そのような状況で、最も大きな不安は二つありました。一つ目は「自分のカラダが自身の手を超えてしまうことによる不安」、そして「医師と話す時間の短さによる不安」です。

そして、この二つは何かしらの疾患を抱える多くの人が感じていることではないかと思います。

自分のカラダが自身の手を超えてしまうことによる不安

風邪を引いたら、食べて、寝てれば治る。
打撲はその部位に過剰な負荷がかからないようにしていれば、いずれ治る。

そのように、小さな症状は、自然に治っていくものです。

しかし、それらの症状が慢性化し、魔法の薬(私の場合はステイロイド)を使うことで、症状が改善することで、その薬がないと不安を覚えるようになっていきます。

いわば、薬への依存が始まりました。健康をどのように定義するのか、数多理論があります。

その中で、最もポピュラーな視点は、主観的と客観的な健康、または身体的、精神的、社会的な健康だと思います。
薬へ盲目的に依存していくことは、自身の心身を手放していくにもつながり、それは主観的な健康を害し、精神的な健康も害していきます。

また、医療機関への受診が日々の行動の中で優先順位が上がることで、社会的な健康も害していくと感じています。

実は、このようなことを感じたからステロイドを自己判断で中止したわけではなく、中止したら見えてきた、感じたことです。

医師と話す時間の短さによる不安

2時間や3時間待って、5分の診療。
今は、医師不足や高齢者の増加などで、どこの医療機関も上記のような状態が多いのではないでしょうか。

私の受診している皮膚科でも同様です。
5分でできることといえば、最低限の診察と、症状の説明と今後の見立てや処方です。

基本的に医師主導で進みます。
患者としては、もっと伝えたいことや質問したいことがありますが、まあ難しいです。

これは、医師が悪いわけではなく、現在の医療システムの問題です。
とはいえ、国民皆保険制度があり、どの医療機関にも受診でき、その日のうちに診察を受けられるのは、とてもありがたくもしかすると世界唯一の制度なのかもしれません。

そのような状況だからこそ、「とんでもない医療」や「スピリチュアル系」に慢性疾患を抱える人が流れていくのだと感じました。
とにかく、話せる人や聞いてくれる人が欲しいし、自分の体で実験したいと感じるのだと思います。

それは、たとえ医学的(客観的)には健康を害しても、それ以外の健康面は向上することにつながる可能性がありますし、本人の自己選択の結果でもあるので、否定するものではありません。

否定するべきは、その不安につけこみ、危機感を煽ったりして金儲けをしている業者です。

だからこそ、患者会や当事者会はとても重要だと思います。
残念ながら、現在の医療システムの限界はここにあると思います。

ステロイドやめてどうなったか?

話は戻ります。
現在ステロイドの塗布をやめて5日経過しました。
もともと湿疹のあった部位は、傷ができ瘡蓋が出来ました。

全身にあった湿疹は、その多くが瘡蓋に移行しています。
また、以前からあった小さな水疱がやや微増した気がします。

その水疱が破れ、また瘡蓋になっています。以前から続けていた、ワセリンを塗布して水分を保つことと、皮膚や瘡蓋の保護をしています。

症状として、痒みは継続していますが、夜間の睡眠は改善傾向にあると感じています。

もともとステロイドを塗布できない部分にあった、湿疹などについては少しづつその部位が広がっているように感じます。

今後は、様子を見ながら皮膚科を受診したり、ステロイドの使用の選択も視野に入れ、うまく付き合っていこうと思います。

そして、それ以上に、自身の症状をより感じられるように、身体感覚を磨いたり、自分の人体実験をしながら、楽しんでいきたいものです。

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