橋本大吾@りぷらす代表

「りぷらす」代表理事。理学療法士。両立支援コーディネーター。健康経営アドバイザー|3.…

橋本大吾@りぷらす代表

「りぷらす」代表理事。理学療法士。両立支援コーディネーター。健康経営アドバイザー|3.11後に石巻市に移住し起業。2022年に長野県御代田町に移住。国際リハビリテーション研究会|NPO法人まんまるママいわて理事

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御代田に移住してお世話になってる2つのコミュニティーについて

御代田に移住して丸2年が経ちました。 この間で、最もお世話になった御代田の2つの場を紹介します。 共通のワードは、「豊かさ」と「遊び」。 ①みよたの広場 2022年8月に始まった豊かな広場。 何が豊かかと言うと、遊び方が無数にあるところ。 焚き火、薪割り、ブランコ、滑り台、水やり、読書、調理、ご飯、マルシェ、人との出会いや交流など。 昔は、近所の空き地や広場でボール遊びしたり、秘密基地を作ったり、子供の自由で創造的なアイデアを表現できる機会がありました。現在はそのような

    • 家庭の誕生

      本多真隆、家庭の誕生−理想と現実の歴史を追う、筑摩書房、2023年11月10日発行 人は一人では生きられない。多くの人や共同体(コミュニティー)に支えられ、また支えながら私たちは生きています。 最も、近くの共同体は家族。 しかし、近くにいるからこそ考える機会が少なかったり、つい即時的な効果−例えば関係性の改善など−を求めてしまうかもしれません。 リハビリテーションや医療福祉の現場で、ほとんど必ず、クライエントのキーパーソンや家族や家庭について確認します。 当然、年代や地

      • リハビリテーション

        砂原茂一著、岩波新書1980 日本におけるリハビリテーションの流れや世界での障害者に対する社会の変遷から、人権や社会のあり方について考えさせられる良書です。 本書の発行は、1980年と現代におけるリハビリテーションの実際や法体系とは異なる部分も存在します。 しかし、リハビリテーション自体の理念やリハビリテーションの分野においては、その始まりがより理解出来るでしょう。 また、40年以上前にもかかわらず、治療の限界を問い、リハビリテーションは今後の医学に普遍的な目標とされな

        • いまさら初めて読んでるのだけど、この人の文章というか文体が凄い。 そして、動的平衡は、とても仏教的であり、やはり仏教は科学的だと改めて思う。2500年前にすごい。 "生命とは動的平衡にある流れである" #生物と無生物のあいだ #動的平衡

        御代田に移住してお世話になってる2つのコミュニティーについて

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        • その他
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        • 書籍関係
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        • 介護や医療や福祉のこと
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        • 災害支援関係
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        • 起業・経営・ソーシャルビジネス
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        • 天疱瘡という難病の体験記と医療の侵襲性
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        記事

          〜客観性の落とし穴から考えるケアのあり方とは〜

          医療や福祉、教育などの職業について客観性とケアのバランスについて考える1冊。クライアントの声や表現が大切であることを忘れずに評価を行う必要性- 客観的指標の限界を認識し、個々の質的な内面に向き合う重要性について教えてくれる。 ・そもそも、客観性とはどのようなプロセスを経て誕生したのか? ・客観性が及ぶ世界はどのように変化してきているのか? ・客観性を踏まえどう考えていけば良いのか? このようなことを教えてくれる書籍でもあります。 その中で、本書を読んで学んだ3つの問

          〜客観性の落とし穴から考えるケアのあり方とは〜

          コミュニティー(共同体)の起源とは_共感革命

          組織や社会について「何が」、「なぜ」必要かを人類史から学ぶ1冊。 社会的所属を喪失していない人は、必ず何らかの共同体に属している。それは、例えば仕事やサークル、コミュニティーやボランティアなど。 それらの持続可能性を高めたり、例えば収益性を高めたりするのに、さまざまな組織開発や人材開発、組織づくりなどの手法が世の中には溢れている。 例えば、焚き火をすることや、会議をする際にチェックインをする、人材のラダーを作成し給与配分を決めるなど。これは、人類が共同体を始め、農耕社会に

          コミュニティー(共同体)の起源とは_共感革命

          初めての災害支援に大切な3つのこと

          ①現地支援同様に後方支援(≒ロジ)も精神的な負担は大きい ②支援の成果を比べない ③自治体職員自身も被災者である 災害支援の専門的なトレーニングを受けている方は不要の情報ですのでスルーして下さい。こちらは、主に民間組織での災害支援を行う方向けの情報です。 初めに、お前は何者と思う方へ簡単に自己紹介をさせて頂きます。 私自身は、東日本大震災で初めてボランティア活動を行いました。その後、リハビリテーション専門職の災害支援組織を仲間と立ち上げ、最大被災地である宮城県石巻市の支援

          初めての災害支援に大切な3つのこと

          共感革命より_言葉と音楽によるコミュニケーションの違い

          人類は言葉を使うようになって脳が大きくなり、その結果として集団を形成し社会生活を営めるようになった。いわゆる認知革命だ。 しかし、元京大総長の山極先生によると、認知革命の前にもっと大きな革命があったのではないかと。それが、共感による革命だと。 人類は、脳が大きくなったら言葉を使うようになったと良く言われるが、どうやら逆らしい。200万年前から脳は大きくなり始め、7万年前に言葉を獲得した。つまり、言葉が先ではない。そして、言葉の前に重要なコミュニケーション手段があったと、ゴ

          共感革命より_言葉と音楽によるコミュニケーションの違い

          2023年は「時」がテーマでした

          今年を振り返った際に思い浮かんだのは、「時」でした。 これは主に、「時代」、「時間」の二つに分かれました。 今回は、これらについて振り返ります。 時代①歴史について 今の社会があるのは過去の歴史の積み重ねであり、過去の歴史はその時代の統治者や社会背景、人口、気候や風土、地理、食糧、技術などの因子が大きく関わっているという当たり前のことの重要性を学んだ1年でした。 それらの結果が、現代の様々な社会問題に繋がり、その問題を現在の一つの因子だけ抽出してアプローチしても解決し

          2023年は「時」がテーマでした

          2023年に読んだ本

          医療・福祉系 ・臨床と宗教 → オススメ ・腸と脳 ・社会保障再考 ・運動しても痩せないのはなぜか ・生き心地の良い町 この自殺率の低さには理由(わけ)がある ・苦海浄土 ・リハビリテーション ・ケガをしない家づくり 社会系 ・人権と国家 ・格差の起源 ・社会とは何か ・社会思想史講義 ・人類の起源 ・菊と刀 → オススメ ・客観性の落とし穴 教養系 ・利他とは何か ・般若心経 ・熟達論→ オススメ ・マーケット感覚を身につけよう ・エネルギーをめぐる旅 → オススメ ・

          熟達論

          面白いことしてますか? 為末さんの熟達論を読んで浮かんだ問いです。 こちらの書籍とても面白いです。 走る哲学者と言われれる為末さんのハードラーとしての経験をベースに、さまざまな専門家の方と対話したことを形式知化した本です。 多様な領域で参考になります。 例えば、私たちリハビリテーション専門職では運動学習について学びます。有名なフィッツの3相説や、神経生理学、脳科学、ボディーイメージなどと照らし合わせながら読むと、臨床的にもとても面白いと思います。 また、一人の技術者と

          CCRCは介護難民問題のソリューションの一つになるか。

          超高齢社会+少子化+円安+物価高+地方自治を考えると、今更ながら、CCRCの考え方がとても大事なフェーズになってきたと感じます。 というより、これからが本番ではないかと。 すでに日本で主要な産業(この5年で産業別で労働人口が最も増えたのが医療福祉人材)である医療福祉産業及び、その担い手を維持することが、地方の人口や少子化対策の一つとなります。ちなみに、産業別労働人人口では医療介護は第3位となります(2022年就業構造基本調査) しかし、2025問題の大きな要素の一つは、都

          CCRCは介護難民問題のソリューションの一つになるか。

          【個人情報の壁を考える】支援が必要な人を見つけた私たちはどのような対応の選択肢があるのだろうか?

          私は普段は介護保険事業をしています。その中で、個人情報の取り扱いに関する署名をもらうので、その範囲内での第三者への情報提供について悩むことはほとんどありません。 しかし、保険事業外で出会う方で悩むことがあります。出会った方の生活がちょっと心配だな〜とか、2週間後どうなってしまうだろうというように、生活の不安や困窮が予見されるような方と出会うことがあります。その場合、どのように対応するのかを悩みます。 例えば 行政や、包括に情報提供した方が良いのか? 個人情報保護につい

          【個人情報の壁を考える】支援が必要な人を見つけた私たちはどのような対応の選択肢があるのだろうか?

          天疱瘡という難病の体験記_第6話 入院のまとめ

          ようやく退院が明日に決まり、この入院期間の体験をまとめています。この20日とても長く、色々な気づきがありました。 特に、入院期間中の心理的変化は大きかったです。 誰にも起きてほしくないですが、もしこれから何かを理由に入院するようなことがあれば、もしかしたらこれが参考になるかもしれません。 基礎情報 年齢:42歳 診断名:落葉状天疱瘡 検体採取日7/10 デスモグレイン1抗体:198 検体採取日7/10 デスモグレイン3抗体:3.0未満 症状 全身の紅斑、びらん(最も重度

          天疱瘡という難病の体験記_第6話 入院のまとめ

          臨床と宗教〜死に臨む患者へのスピリチュアルケア〜

          死に向き合う医療者の苦悩や恐れに対する医療では解決できないヒトの根源に触れる1冊。 誰もが死を迎えることを考えると、全ての医療、福祉関係者にも大切な内容。 本書は主に、著者の孫大輔氏と5名の医師や宗教家との対談をベースに、各識者の専門性や実践、またその領域における歴史的な変遷と共に、孫氏の臨床上の経験や苦悩、教育や普及について幅広く纏められています。 特に、日本における宗教の立ち位置や人々の認識はとても重要で、歴史や現在地を知る上で非常に参考になります。 グリーフケア、

          臨床と宗教〜死に臨む患者へのスピリチュアルケア〜

          天疱瘡という難病の体験記_第5話 焦燥感と罪悪感との2週間

          入院して丸2週間が経過し、今は3日目の金曜日(2023.8.4)の朝となりました。 入院してからの1週間と比べると、変わったことと変わらないこと双方あり、このタイミングで記録します。 ①病状について僕の病気である(落葉状)天疱瘡の主な症状は、水疱とびらんです。尋常型の場合は粘膜にも病変が出現し口腔の症状も伴うようです。 治療は主にプレドニン(ステロイド)の内服です。重症度的に0.5mg/kgというわけで、35mg/日の服用です。ちなみに、デスモグレイン198です。 入院

          天疱瘡という難病の体験記_第5話 焦燥感と罪悪感との2週間