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ハリーポッターと不死鳥の騎士団/J.K.ローリング

ハリー・ポッターシリーズ五作目。

 
読んでいて、なかなかにしんどい。
楽しいことよりも苦しいことがたくさんある。

 
ハリーはとにかくカッカッしていて感情的だし
読んでいると「周りの言うことを聞けよ!」という気分になる。

まぁここあたりの感情表現が子どもであり
だからこそ、物語が進み
不死鳥の騎士団には入れないのが対比として描かれているが。

 
フレッドとジョージが私は好きなのだが
その双子の決断が意外で驚いた。
思えば今までシリーズ中に同じ決断をした人を見なかったからだ。
その選択肢があることさえ私の頭から抜けていた。

 
シリーズ五作目らしく
懐かしいキャラが再登場するのが嬉しい。
特にそのうちの一人は好きなキャラクターなのでより嬉しかった。

この巻でスネイプ先生やハリーの父親の印象が変わる。

 
この作品を読むのは二回目なのだが
改めて読み返すと、チョウ・チャンとジニーがなかなかに女子力高くてすごいことが分かる。

そして前巻で薄々気づいていたが
ロンとハリーは鈍感過ぎる。

 
この巻で私の好きなキャラクターが死ぬのを知っていたから
読むスピードが少し遅くなってしまった。
少しでも生き残っていてほしかったというか。

どうやって亡くなるのか詳細を覚えていなかったから
読み進めていて、あぁ、ここでか、と思った。
案外呆気ない。

 
終盤でのダンブルドアやニックの言葉が印象的だ。

 
愛というのは強さでもあり、弱点にもなる。
特に誰かに憎まれている場合は。

 
全ての人に好かれるのは難しくとも
なるべくなら恨まれずに生きられたらいいと大人になってから思った。

人には人の数だけ幸せがあり
誰かの幸せは誰かの不幸で
誰かの幸せは時に憎しみの対象にさえなる。

 
生きるとは難しい。

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