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「病」じゃないんだ「症」なんだ

おはようございます。

社会福祉士×ダウン症児パパのTadaです。
TadaのイントネーションはFILAと一緒です。


小噺です

息子の体幹や筋力を鍛えるために体を使った遊びを積極的にしているつもり。

とはいえひきこもり傾向の我が家は、家の中でやる遊びが中心となっている。

よくやるのはYouTubeつけてダンス。
最近は学校でやっているらしいコレ

知ってます?

タイトルのとおり終始アキレス腱伸ばしまくる歌。
息子はそこらへんのコンセプトわかっていないので見よう見まねで動くけど、あまりアキレス腱は伸びていない。謎にジャンプ多め。まぁ、それもそこそこ体動かすからよし。

他には風船も頻繁にやる。というか息子側からお誘いがくる。力加減のコントロールが出来るかなと思い続けている。僕が高いところからスパイクを撃つと、すぐさま同じ動きをしようとする。地上2cmほどのジャンプからのスパイクはとても打点が低く逆に取りにくい。

そして妻の実家に行くと決まってやるのはバランスボール。息子の両手を持ち、バランスボールの上に立たせてジャンプさせたりしている。なかなか上手くいかないけど楽しそう。
ただこのバランスボール、息子は斬新な使い方をしている。それは…

キャッチボール

自分の体の半分くらいあるバランスボールを持ち上げて、おおよそこっち目がけてぶん投げてくる。そこまでスピードはないけど、おおよそなのでどこに飛んでいくかわからない。部屋にある物へ損害を与えないよう気をつけながらバランスボールの弾道を予測して迅速かつ的確にキャッチするミッション。神経が擦り減る。

とか言ってはいるけど、どの遊びも息子の笑顔が見れるので楽しいことに変わりはない。

こらからも色んな遊びを取り入れて健康な体づくりをサポートしていきたい。


さて本題

小噺で体づくりの話を書いたが、ダウン症の特徴として筋力や体幹が弱かったりする。

他にもダウン症といえば

知的障害、特徴的な顔の作り、姿勢、いつもニコニコしている、明るい、こだわりが強い

みたいに、知名度がそれなりにあるだけに色んなイメージを持ちやすいのではないだろうか。

確かにその通りで、ダウン症には上のようなイメージどおりの特徴を持った人が多いし、実際知られていないけどもっとたくさんの似通った特徴がある。例えば、ますかけ線が入ってたり、難聴が多かったり、弱視が多かったり。

しかし、ダウン症だからといってそれら全てが当てはまるわけではない。

そこがダウン症がダウン「症」たるゆえん。

ダウン症は、
21番染色体が3本ある
(正確にいうと他にもあるんだけど今回は省略)
人のこと。

ただ、ダウン症であることによる症状は、さっき書いたように色々あるけど、全部ではない。

ここが「病」と「症(症候群)」の違い。

「病」は「病気」

①生物の全身または一部分に生理状態の異常を来し、正常の機能が営めず、また諸種の苦痛を訴える現象。やまい。疾病しっぺい。疾患。

広辞苑

「症」は「症候群」

一群の多彩な症候で形成されるまとまった病態。原因および発生機序が同一であれば独立した疾患単位であるが、原因が多岐にわたるものもある。転じて、病的傾向を意味する接尾辞としても用いる。

広辞苑

はい、わかりづらーい。

ということで完璧な説明ではないけど
わかりやすく説明。

「病気」は
・原因も症状もはっきりしているもの

「症候群」は
・原因がはっきりしてないもの
・原因がいっぱいあるもの
・症状色々あるけど全員が該当するものではないもの

みたいな感じ。

だから「病」と「症」を一緒にすると
その人を見る時にかけてる知識の眼鏡がズレてることになる。

これは
ネガティブにもポジティブにも。

「ダウン症の人は高校に行けないんでしょ」
→学力にも差がある。

「ダウン症の人は芸術の才能があるよね」
→ダウン症は芸術家だらけだっけ?

「自閉症の人は人と喋らないって聞いた」
→喋りすぎる人もいる。

「自閉症の人は集中力が高くて凄い能力を発揮するらしいよ」
→しない人もいる。

全ては症候群の中のひとつに過ぎなくって、
人それぞれ違うんだってことを知っておいて欲しい。

「病」じゃなくて「症」なんだ。

ネガティブもポジティブも知ってる全部を当てはめるんじゃなくて、その人を見て。

きっと見え方違うから。

ただこれは
「病」でも「症」でもなくって実は

人と人が関わるうえで大切なこと

気づかないうちに周囲の情報や評価で
誰かを評価してはいないだろうか。

あなたとその人の関係は
あなたとその人が構築していく
あなたとその人だけのもの。

きっと世界は
もっと素敵な出会いで溢れてる。

おわり。

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