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池袋地下アイドル殺害事件公判傍聴記・2023年10月2日(被告人:宮城祐太)

2023年10月2日
東京地裁16刑事部ABD係
422号法廷
事件番号:令和4年合(わ)第218号等
罪名:殺人、銃砲刀剣類所持等取締法違反、死体損壊
被告人:宮城祐太
裁判長:安永健次
書記官:中島暁

9時50分の段階で入廷が許され、この時、傍聴人は11人であった。しかし、途中から傍聴人は増えていった。
弁護人は、眼鏡をかけた色白の中年男性である清水弁護人と、浅黒く小柄な中年男性である村中弁護人。
検察官は、浅黒い痩せた眼鏡をかけた青年のサダタニと、眼鏡をかけたショートボブの3~40代の女性。開廷前、書類を見ながら、二人で話をしていた。
被告人は、真面目そうであるが、38歳という年齢よりも老けて見える男性である。白髪交じりの丸坊主であり、赤みがかった顔であった。引き締まった体格をしている。青いネクタイの白い長そでワイシャツ。黒い長ズボン。革靴風サンダル。下を向いて入廷する。被告席に座ってからは、刑務官に話しかけられていた。弁護人にも話しかけられ、うなづく。
裁判長は、9時58分に入廷する。眼鏡をかけ、頭が禿げ上がった、初老の男性である。被告人の開錠を命じる。参加代理人らが入廷したらしい。
被害者参加代理人の弁護士らしき、これまでとは違う、眼鏡をかけた黒髪の、太った中年男性が、検察官の隣に座る。その隣に、被害者の兄も座る。髪の短い痩せた小柄な眼鏡をかけた2~30代の男性である。
裁判官は、右陪席は髪を後ろで束ねた中年女性。左陪席は、眼鏡をかけ髪を七三わけにした青年である、アダチ裁判官である。裁判員たちも入廷する。
10時より、宮城祐太被告人の第五回公判は開廷した。

今回は論告弁論であるが、まずは、被害者Aの兄と下の姉による意見陳述が行われる。まずは、下の姉の移管陳述から行われた。
意見陳述では、被告人と被害者の対価的な性的関係、A自身も積極的であった関係を、「身勝手な性的搾取」とかなり独自の言い換えを行っていた。犯行の猟奇性を強調し、被告人や母親の発言について、更生の余地がないなどと切って捨てた。
続いて、Aの兄の意見陳述が行われた。被告人のことを更生できない人、と言い、死刑を求めた。
25分ほど意見陳述は続き。被告人は、意見陳述の間、真面目な顔で耳を傾けていた。
そして、論告要旨が、関係者に配られる。サダタニ検察官が、論告に立つ。10時25分より、論告が開始された。

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