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2023年読書ログ(小説やら新書やら8冊ほど)

電車通学をしていた頃は毎日読んでいた本も電車通勤でなくなった途端、ぱったり読まなくなってしまって久しい。
電車内の手持ち無沙汰だから〜で本を開いて夢中になったころに最寄りに着き、うずうずしたまま走って帰って自宅で続きを読む……というルーチンの電車内部分がなくなるとぱったり本を開かなくなってしまう。
そんなわけで、2023年は冊数で言うとほとんど読んでいないのですが、かなりの当たり本を引けた方だと思います。

※書籍名のリンクはhontoサイト(電子書籍版)に繋いであります(紙通販終わってしまうの寂しい……)。

ブクログの2023年読了一覧より

カササギ殺人事件〈下〉

去年(2022→2023)の年末年始に上下巻一気読みした。考察まがいのことをするのは好きだけど、読書中に伏線考察や展開推理はしない(続きが気になってそれどころじゃない)ので、素直に騙されながら読みました。

はずれ者が進化をつくる --生き物をめぐる個性の秘密

ぼくらの中の発達障害

地元図書館がちくまプリマーを全巻収蔵しているのを知って借りた2冊。書架に岩波ジュニアとちくまプリマーが全巻揃っている光景はちょっとうっとりした。規模の小さい図書館だったので舐めていたけど、良い図書館だと見直しました(単純w)。
両者とも人間関係や生き方に悩む小中学生に対して特効薬ほどの威力はないけど、悩みにそっと寄り添うような優しい文体で、読んでいて気持ちが楽になる印象でした。
私自身、後者の本は、発達障害のグレーゾーンか当事者と思われる人が同部署に来て、フォローを一切合切よろしくされて困っていたときに読みました。やはり特効薬とまではいきませんでしたが、この本にあった「文化」として発達障害をとらえる視点の存在を知ることができただけでも、程よい距離感を保ってお互いに破綻しない長距離走をしようと思えるようになったかな……(未だに模索中だけど……)という感じです。

生命を守るしくみ オートファジー 老化、寿命、病気を左右する精巧なメカニズム

すごい亀ペースでちょっとずつ読み進めていたもの。「進化のからくり 現代のダーウィンたちの物語 (ブルーバックス)」のようなエッセイ調の新書がもともと好きなのだけど、こちらもその雰囲気で楽しく読みました。

キリンのひづめ、ヒトの指: 比べてわかる生き物の進化

同じ郡司先生の「キリン解剖記 (ナツメ社サイエンス)」がもともと好きで、作家買いしたもの。前回よりエッセイ要素が薄かったのでエッセイ好きとしては解剖記の方が好みですが、初学者や一般の人、子どもにも科学を知って欲しいという熱意が文章の端々から感じられてとても好きな1冊です。
余談。帯の「生き物に『ざんねんな進化』はない!」がどっかのベストセラー本への当てつけみたいで笑ってしまいました(「ざんねん」の方は読んだことありませんが、帯さんのご意見、同意しますw)。上で書いた通り、子どもにも読めるように意識して書かれているように感じるので、「ざんねん」を読んだ小中学生の方にもぜひ手に取ってもらいたいですね。

鹿の王 (上・下)

子どものころに「狐笛のかなた」を読んだっきりだった上橋先生作品。登場人物が多かったり世界観が複雑だったりするファンタジーはあまりのめり込めないたちなのですが、この作品はそのあたりが比較的シンプルだったのでサクサク読めました(大人でもかなり楽しめるけど、YAに分類されることが多いのはこのあたりのシンプルさからかなーとぼんやり思ったり)。
サエとミラルがかっこよくて好きです。

君の話

三秋先生作品はメディアワークス文庫時代によく読んでいました。バッドエンドではないけどハッピーエンドとも言いにくい、でも胸の中にあったかいもやもやを残しつつ腹落ちするような、独特の読後感が印象的で今でもその感覚を覚えています。
ハヤカワ版三秋先生ということでかなり期待して読みましたが、まあ、それはもう、期待通りでした。ハヤカワっぽいSF要素が加わっても三秋先生節が光っていて、久しぶりに文字通りの一気読みでした(年末年始の帰省の電車内で一気に読み終えてしまった……)。
読み終えたばかりだからと言うのはあると思いつつも、2023年最推し本にしていいと思ってます。

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