未知なる未来が待ち受けている僕たちに必要なのは、確率論より計画的偶発性/DANRO TRAVEL in 道東
人と人とのつながりの中には、”目には見えない温かさ”がある。その温かさが増し、循環する時、きっと世界は今よりもっと明るくなる。そんな想いから創業したDANROが展開する事業のひとつ、DANRO TRAVELの第一弾がついに、2024年2月に開催が決定!
「自然とつながり、自分を深める旅」というコンセプトに、今回旅先に選んだのは道東。案内人は、株式会社 遊行(ゆぎょう)代表 大瀬良 亮さんが務めます。
なぜ道東なのか。今回の旅の先や、そこに至るまでの背景について大瀬良亮さんとDANRO代表 HIROさんにお話しを伺いました。
当たり前が薄れ、人生がより豊かになる体験を
━━DANRO TRAVELでは「旅」がテーマになっていますよね。この事業を始められたきっかけはなんだったのでしょうか?
HIROさん:生まれた背景には、僕自身が旅と対話というもので人生が豊かになり、今の自分が形成されているなという感覚があって。それを体験するきっかけをつくりたいなという想いから始まりましたね。それこそ、今回の道東のように何かしらのきっかけがないと行かない場所もあると思った時、その機会を提供できたら良いなと考えたんです。
HIROさん:その土地で暮らしている人と出会い、対話をする旅って、その想像できない未知の体験を通して自分のなかの当たり前が覆されていくというか、薄れていくと感じていて。
これまでの当たり前の考えを手放すとか、許せるようになることで、その時々によって変わっていくものを楽しめるようになる。僕は、その「じゃあ、この状況をどう楽しもうか?」って思えるようになる感覚が、人生を豊かにしてくれると思っています。
旅行はTAKEするもの、旅はGIVEするもの
━━予定調和ではなく、むしろ想像できなかった状況をどう自分が感じて捉えていくかの連続の旅だとすると「旅行」とはどう違うのでしょうか?
亮さん:今回のキーワードにもなると思いますが、僕は旅行はTAKEするもの、旅はGIVEするものだなと思っています。旅行が「お金を払ったんだから何くれるの?」という感覚だとすれば、この旅では「あなたは何をGIVEしにここへ来ますか?」という、そのGIVEできるものを考える旅であって欲しいんですよね。
━━面白い……!もう少し詳しくお聞きしたいです。
亮さん:例えば、友達や恋人、自分の気心の知れた人とだけ行く旅行なら、どんな時間や雰囲気になるのかはおおよそ想像はつきますよね?でも、今回の旅はいつも一緒にいない人を含めた初めましての人と時間を共にしたり、まだ出会ったことがなかった地域の人とも接していきます。自分がいつもと違う環境に身を置いたその時、きっと、その地方でどう役に立つのか考えさせられるきっかけが多々あると思うんです。
それから、今回本当に人も生き物のひとつだなと思うくらい、スケールの大きい自然の世界に行くんですね。見渡すと鹿や馬の方が多い環境だったり、木が多い環境だったり。圧倒的に、人がマイノリティの世界に身を置くことになる。
HIROさん:僕も一年前に亮さんに連れてきてもらって、道東を体験したけれど、本当に良い意味で”なにもない場所”なんですよね。自分がすごくちっぽけに感じるというか「ここで生きられるのか?」と全て剝がされた感覚になって。
亮さん:そうそう。光さえも失ってしまったら何も出来なくなるという無力感とかね。
HIROさん:でも、なにもない場所だからこそ、呼吸するだけで幸せくらい在るもの全てを感じられるし、感じたくなる。
亮さん:自分の在り方を考え直すというか、みんなとどうその状況を助け合うのか考えることを楽しんだり。今回の旅では、その感じたものをそのままにするというよりもGIVEだったり、その感情をシェアする場とかであって欲しいなと思いますね。
━━おふたりの話を聞きながら、生きることって自分が主体であることに変りないのに、受け身かどうかで体感の濃さって変わってくるなと。特に今回、圧倒的な自然のなかでは感じざるを得ないことが沢山ありそうだなとワクワクしました!
VUCA(ブーカ)の時代にこそ、旅と対話は必要
━━今回の「旅×対話」の「対話」には、いろんな人だけではないいろんな対象物との対話があって、それが意図せず、今の自分を深く知ることに繋がっていきそうですね。
HIROさん:その”意図せず”って、ある意味「目的を持たずに」と言うことだと思うんだけど、それがすごく大事なことでもあると思っていて。
もちろん、生きていくためには目的を持ったり、今の時代の流れを知っておくことも大事だなと思いながらも、そこに引っ張られすぎてしまうのも違うなと。そう思った時に、この旅の時間は外側に向かっていた意識が自分の心の内側に向いたり、自分を受け入れていく時間になると思います。
人って、絶対恐れとか不安ってなくなるものではなく、出てくるものだから。それをちゃんと自分のなかで受け入れられる状態にしておくためにも、いろんな感情を分かち合うとか、吐き出すことってすごく大事だと感じているんですよね。
亮さん:すごく分かる。僕もそうなんだけど、今って世の中が一気に動き出して、みんなが一斉に走り出してすでに結構先に走っている人も見ていて。そうなった時、例えばフリーランスの人が、自分が「面白そうだな」「やりたいな」と思うことがあっても、資本主義社会の中にいると、もう追い越すのは厳しいんじゃないかなと思うくらい先に走る人や組織を見る。そうすると、感情が行き場を失うこともあると思うんです。
でも、このVUCAと呼ばれる何が正解か分からない不透明で曖昧な時代において、何か答えを出そうとすることだけではなく、その感じている気持ちをシェアするだけでも健康なのではないかと思うんです。
亮さん:DANROなので、実際に暖炉や焚き火を囲んで、温まりながら話す時間も持ちたいですね。
計画的偶発性という名の直感を信じて
━━良い意味で便利さと離れた世界でだからこそ、感情的にも物質的にも、本当に自分が必要としているものだけが見えてくるし、それにお互いが気付き合える旅の時間になるのではと感じました。
HIROさん:今回のDANRO TRAVELでは、道東に来たことがない人、亮さんに会ったことがない人にはぜひ来て欲しいけれど、本当に誰におすすめしたいとかなくって。誰でもそれを自分にとって良い体験として捉えることができると思うから、とりあえず来てこの感覚を体感して欲しいです。じゃないと伝わらないから(笑)
亮さん:本当にそうだよね。森・焚き火・サウナ・自然・馬・深呼吸とか、この言葉にピンと来た時点で来た方がいいと思う。
亮さん:スタンフォード大学で、人生に成功したと言われる米国のビジネスマン数百人に「なんで成功したと思う?」と聞いた調査で、ほとんどの人が「ただの偶然です、Luckyでした」と答えた結果が出ていて。
これって計画的偶発性理論で、偶然だと思っているもののほとんどは、実はその人が無意識に選んできた、計画していたと言われるんですよね。でも、その成功や幸せと呼ばれる感覚になりやすい偶然って、「これは面白そうだな」と思った確率論では計れない感覚を選んでいかないと高まらないものなんです。
未知なる未来が待ち受けている僕らの時代においては、なんか楽しそうだなとか、面白そうだなとか、逆にこれは怪しいな、違うなとか自分の直感を信じるしかないし、それが正解。だから今回、なんかワクワクするってピンと感じて来た人には、それを倍にしてお返しする自信があります!
HIROさん:敢えて、ほぼカリキュラム設計をしていないDANRO TRAVELですが、そこで過ごせば自然と対話が生まれると確信しているし、今回の旅案内人は大瀬良亮ですから(笑)ぜひ楽しんでいただきたいですね。
━━自分の気持ちをキャッチしたら、それがベストタイミング。そのタイミングの在った10人が、どんな時間を過ごすのか楽しみですね。
「寒いけど楽しい」ではない「楽しい寒さ」が、ここにある
━━最後に、これだけは伝えたいということはありますか?
亮さん:寒いです!!もう、人生最大級の防寒をしてきてください(笑)くるぶしを確実に隠すスノーブーツだったり、長いコートだと足の寒さを防げるかもしれませんね。
亮さん:想像できない寒さがあるんですけど、空気がこんなにも美味しいと感じたり、寒さのおかげでしか見られない霧氷やダイヤモンドダストだったり。東京とかの底冷えとかの嫌さが全然なくて、新しい寒さの感覚というものを、想いきり防寒をしながら感じてもらうことで、よりDANRO(暖炉)の温かさを感じてもらえると思います。
HIROさん:確かに。そういえば僕、氷がはってる湖に落ちて濡れたけど「そういえば寒かったな」と思うくらい楽しい思い出とか、日本だとは思えない美しい景色しか覚えてないです。
亮さん:「寒いけど楽しい」ではなくて「楽しい寒さ」「嬉しい寒さ」。お陰でハッピーになる体験がここにあるっていうのを心待ちに準備してきてほしいですね!
▼DANRO TRAVELについて
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