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読書日記「夜に星を放つ」窪美澄

むっちゃん(仮名)明けましておめでとう!お正月は会えなくて残念だったけど、元気にしていることがわかってよかったよ。

本の紹介をしていなくてごめんね。今年はもう少し真面目にやろうと思います。

お正月休みに、今年こそは読んだ本や買った本を記録しておこうと思って、ずーっと昔に作った読書リストを見てみたんだよ。

2016年に作ったものが出てきたんだけど(今から8年前だね)、7月までで更新が止まっていて、その時点で78冊読んでいたよ。年間100冊くらいかなと思っていたけど思っていたより多かったね。ヒマだったんかな?


まだNetflixも見てなかった頃なんじゃないかな。向田邦子にハマっていたようで、ずいぶん読んでいたな。向田邦子、読んだことある?すごく好きなんだよ、昭和って感じで!機会があったら読んでみてね。家にも何冊かあるから、また読み返したら紹介するね。


さて、この本は第167回の直木賞受賞作です。でも窪さんの作品の中では「ふがいない僕は空を見た」が一番有名なんじゃないかな。ちょっと悲しいようなお話を書く人だなーという印象です。さらっと読めて、最後はちゃんといい話にまとまるから、そういう気分の時にはおすすめです。


これは星をテーマにした5つの短編集。抜き出しは特にないです。


ねぇ、あなたと私にはそれぞれお姉ちゃんがいるでしょう?双子だったらどうだったんだろう?似ていてもつらいし似ていなくてもつらいような気がする。

一つ目の「真夜中のアボカド」は双子の一方が亡くなってしまって、残された妹はまだそこから逃れられないでいるんだよ。


身近な人の死を乗り越えるには時間がかかるよね。そのむずかしさはよくわかっていると思う。すごく悲しい毎日の中にもちょっとした救いのような時間があって、自分ががんばって一歩を踏み出したり、そのつもりがなくてもなんとなく流されるうちに日常にまぎれて「あ、ちょっと暗闇を抜けたんだな」と思ったり。


かと思うとまた別の角度からそのことが思い出されてしんどくなったり。この主人公も、もがいているうちにいつの間にか前を向けるようになってきたみたい。


誰かと関わることは傷口に触れることでもあるけど、癒すきっかけにもなるよね。短編集のテーマはそれぞれ違うんだけど、どれも「喪失とそこからの回復」が感じられる。ドラマティックなことが起こるわけではないけれど(お母さんの幽霊が出てきたりもするけど)、日常の中でちょっとずつ癒されていく様子がリアルだったよ!



すごく好き、というわけではない作家さんだけど、読むと「あ〜こんな感じだった〜」と思い出す。この本を読むのも2回目です。


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