お客様サポートの未来：ChatGPTで問い合わせの感情を読み解く
サポート業務に奮闘するあなた！
「どの問い合わせから対応すればいいの？」
「緊急度の高い問い合わせを見逃していないか不安…」
など、膨大な問い合わせに埋もれ、どの問い合わせから手を付けたら良いか頭を悩ませていませんか？
その答えは、ChatGPTにあります！！
ChatGPTをZoho Deskと連携することで、問い合わせ内容を分析し、お客様の感情を「喜び」「不満」「不安」「疑問」など、お客様の心の声を可視化することで、対応の優先度を自動的に判定することができるようになります。
それにより、あなたはどの問い合わせから対応すべきかを瞬時に確認し、効率的なサポート業務を実現することができます。
この革新的な仕組みによって、さまざまな点が改善されます。
・緊急度の高い問い合わせを迅速に解決し、顧客満足度を大幅に向上
・担当者の負担を軽減し、業務効率を飛躍的にアップ
・お客様の感情に寄り添い、より深い信頼関係を築き上げる
本記事では、導入事例、担当者インタビュー、ChatGPT導入のメリット・デメリット、導入時の注意点、効果的な運用方法、成功事例などを紹介しています。
ぜひ、記事を読んで、ChatGPTによる感情分析であなたのサポート業務改善に少しでもお手伝いできれば幸いです！
１．Zoho Deskとは？
Zohoとは、ビジネス向けのクラウド型ソフトウェアを提供する企業です。
世界中で1億以上のユーザーから信頼されており、多様なアプリケーションとサービスを提供しています。
Zohoの提供するサービスの1つがZoho Deskです。
Zoho Deskとは、カスタマーサポート業務を効率化するヘルプデスクソフトウェアです。
主な機能としては、「問い合わせ管理、顧客管理、ナレッジベース、カスタマイズ、オムニチャネル、顧客満足度調査」などが挙げられます。
弊社では、Zohoをお使いの企業様やお客様からの問い合わせにZoho Deskを用いることで迅速なフィードバックの対応、効率的なサポートの提供を実現しております。
しかし、Zoho Deskをサポート業務で取り扱うにあたり、改善ポイントもいくつかあります。
２．Zoho Deskサポート対応の課題
１つ目の課題として、お客様からいただいた問い合わせの緊急度をあらかじめ把握できない点です。
お客様が急がれているのか、お客様の業務が停まってしまうのか、それとも動作の確認なのか。
事前に緊急度が把握できれば、柔軟なサポートをお届けすることが出来ます。
2つ目の課題として、問い合わせへの回答の際、文章を考えるのに時間を要してしまう点です。
経験値やサービス知識の不足などが原因で回答文面を作成するのに時間がかかることがあります。
この時間を短縮することで、お客様のストレスや不便を最小限に抑え、顧客満足度を向上させましょう。
３. ChatGPTとは？
それでは、そもそもChatGPTとはどんなものなのでしょうか。
ChatGPTはOpenAI社が開発・提供している対話型AIサービスです。
ChatGPTには大量のテキストデータが学習されており、自然言語処理の技術を活用して、私達が理解しやすい形で情報を提供してくれます。
また、対話型AIサービスのみならず、APIも提供されています。
今回は、このAPIを利用してZoho DeskとChatGPTの連携を実現しました。
４. Zoho Desk+ChatGPTでどう課題解決するか
この連携を通して、解決したい課題は２つです。
・お客様からの問い合わせに対するリアルタイムでの緊急度の分析
・お客様からの問い合わせに対する回答の例文作成
では、課題を解決するための処理をご紹介します。
【処理の詳細】
※ 処理はZoho Deskの「カスタム関数」と「メール通知」を利用しています。
① お客様から問い合わせを受信
②Zoho Deskのワークフローが起動しカスタム関数を実行
③問い合わせ内容のマスキング化（個人情報）
④ マスキングされた内容はプロンプト（指示）と合わせてChatGPTのAPIに送信
⑤ChatGPTのAPIから緊急度と回答例文が返却され、それぞれを項目に保存
⑥緊急度が高いものはZoho Deskのメール通知機能で担当者に通知
⑦担当者が緊急度と回答文面を参考に、お客様への回答文を作成して回答
以下に、ChatGPTのAPIに送信するプロンプト例とChatGPTのAPIから返却された内容を記載します。
【プロンプト】
・以下問い合わせ内容の緊急度の数字（1. 高い, 2. やや高い, 3. 低い）と回答文面を作成してください。
<問い合わせ文>
ご担当者様お世話になっております。〇〇〇〇の△△△△でございます。
Zoho Campaignsのセグメント作成並びにCRMとの同期について、不明点があり、ご連絡をさせていただきました。
昨年のZoho移行前には存在し、現状のZOHO CRMでは存在しない項目にてセグメント作成＆配信ができたのですが、これは仕様として問題なく正常な動作という認識であっているのでしょうか？
現在使用しているCampaignsが旧ZOHO CRMと同期されているのかとも思いましたが、現在のCRMのキャンペーン送信履歴には反映されています。
今後、新たにセグメント作成を行なうに際し、作成時のフローを確認したく、ご教示いただけますと幸いです。
初歩的な質問で恐れ入りますが、ご確認のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
<ChatGPTの回答>
５. Zoho DeskとChatGPTを連携するにあたっての注意したこと・苦労したこと
ChatGPTはWeb上のサービスを利用するということになりますので、お客様からの問い合わせをそのまま送信してしまっては重大なセキュリティ事故につながる危険性が大いにあります。
特に「個人名、会社名、電話番号、メールアドレス、パスワードなど」といった個人情報の取り扱いには細心の注意を払う必要があります。
ChatGPTへ送信するプロンプトを生成する際にはマスキング処理、もしくは1文を削除するといった処理を施し、これらの情報がChatGPTに送信されないよう工夫しました。
【マスキング化処理】
※ 以下赤文字がマスキング処理の対象となります。
また、ChatGPTは質問の内容によって得られる回答に差異が出てきてしまうため、有効に活用するためにはプロンプトの精密な調整が必須となります。
ChatGPTに質問する際には抽象的な質問は避け、ChatGPTが均一な回答を得られやすいプロンプトはどれなのか、ChatGPTのモデルにより回答の精度は異なるのか、などの検証を繰り返し行い、適切な回答をChatGPTから得られるようなプロンプトを生成するよう工夫しました。
好ましくないプロンプトとその結果
【プロンプト】
以下問い合わせ内容の緊急度を教えてください。
（1. 高い, 2.やや高い, 3.低い）
<問い合わせ内容>
…省略…
【ChatGPTの回答】
６．ChatGPTとの連携後の変化
Zoho DeskとChatGPTと連携することで、担当者は迅速かつ効果的にお客様の要望を理解し、適切な対応を行うことができるようになりました。
この連携によって、お客様対応がどのように進化したのか？ 現場の声をお届けします。
＜現場の声＞
緊急度が”高い”場合にメール通知がされることにより事前に問い合わせの緊急度がわかるので、心の準備が出来る。
対応方針、担当者の割り振りに活用できる。（緊急度が”高い”＋〇〇サービスだから対応慣れしている人（有識者）を担当にする）
緊急度が"高い"の問い合わせ受信時に、担当者全体にメール通知がされるので、担当者間で共有ができ、迅速かつ効率的な対応ができるようになった。
返信の例文が参考になり調査がしやすくなった。
７．今後の課題
弊社の成長と改善に向けて、以下の課題を整理しました。
これらの課題に取り組むことで、より効率的な業務運営や顧客満足度の向上を目指します。
・カテゴリ分け
サービスや使い方、機能要望、不具合などのカテゴリ分けにより、適切な担当者に問い合わせを割り当てることができ、効率的な対応が可能となります。また、分析やレポート作成においてもカテゴリ別の傾向を把握できます。
・緊急度の判断に至った経緯の説明
お客様の感情を正確に理解することで、適切な対応や回答を提供できます。
感情分析は顧客満足度向上に直結します。
そのため、 現場からの「ChatGPTがなぜ緊急度を高い、もしくは低いと判断したのか知りたい」という声がありました。
・一次回答を自動返信してもらう
お客様からの迅速な反応が求められる場合、一次回答を自動返信することで待ち時間を短縮できます。
・精度の向上
ChatGPTの分析の精度を高める必要があります。
正確な感情分析ができることで、担当者が適切なアクションを取るための信頼性が向上します。
・信頼性の向上
弊社は個人情報の取り扱いに最大限の注意を払っています。
今後も個人情報の漏洩や不正アクセスを防ぐためのセキュリティ対策を強化し、サービスの信頼性を高めてまいります。
８．まとめ
ChatGPTとの連携はまさに救世主です。
従来は、膨大な問い合わせへの対応に追われ、緊急度の判断に時間を要していました。
しかし、Zoho DeskとChatGPTを連携することにより、課題解決と顧客満足度の向上を実現しました。
本連携は、カスタマーサポートの未来を切り開く革新的なソリューションです。
セキュリティと精度の向上を常に念頭に置き、今後も業務効率化と顧客満足度向上を目指します。
ChatGPTによる感情分析であなたのサポート業務を劇的に改善しましょう！
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