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ローマは1日にしてならなかった話

note初めてしょっぱなですが、

#旅とわたし  というテーマが募集されておりましたので

早速色々と思いを巡らせて書くことにしました。


私は基本脱力系ではありますが、語学や海外は大好きで

独身の頃は休みの度に色々飛び回っていました。

結婚してからはなかなか自由にはできていませんが

先日イタリアへの新婚旅行に行ってきました。


ヨーロッパはとても素晴らしいところだけど

スリ等の被害もよく聞くので細心の注意を払っていきましたが、

特にこれと言ってスリっぽいものには幸いにも出会いませんでした。

噂通り、人も暖かく料理もおいしいイタリアが大好きになりました。

いろんな都市を回ったのですが

特に印象深いことがあったのでローマについて書こうと思います。


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「ローマは一日にしてならず」

とはよく言ったもので、ローマは素晴らしい街でした。

なんの当てもなく歩いていても素晴らしい教会や街並みに行きつくし、

もちろん有名な遺跡や教会は目を見張るものがあって、

言葉では言い表せない荘厳さと圧倒的な歴史が

目の前に広がる光景は、一生忘れられないと思います


3日ほどローマに滞在しましたが、3日でも成らず。

きっといればいるほどローマの魅力に気づいていくことでしょう。


そんなローマですが、スリには会いませんでしたが

一つだけ怖い想いをしました。

あれはバチカン近くにあるサンタンジェロ橋を渡っていた時。

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アフリカ系?のレゲエっぽい格好をした男性が近づいてきて

"Look!"とかいって足元を指さしてきます。

だいたい話しかけられても無視することにしているんですが、

「あれ、靴紐でもほどけたかな」

と思って足元を見るとその間に手の上に

ゾウの模様のついたブレスレットを置かれました。


やられた。


そう思って"いらないよ"と言うと

これは俺からのプレゼントだ。といって

どんどんブレスレットをつけたり、置物?みたいなものを

渡したりしてきました。


こっわ。

そう思っていましたが夫とともになすがままにされ、

そのままその場を立ち去ろうと振り返ると

”Hey”と改めて声をかけられ、

「俺の姉ちゃんに昨日子どもが生まれたんだ。

そのお祈りのために€5ほど置いて行け」と

ついに金銭を要求されました。


こういうことか。

まんまと騙されそうになったアホ日本人夫婦は急いで

ブレスレットを全部はずし、彼の手の上に無理やり置きました。

すると彼は

「お前たちにとって5ユーロなんてたいしたことないだろ!!」

と言いました。


あるわ。

こっちだって必死に働いとんじゃ。

私はそう思いました。


そのままその場を立ち去ることができましたが、

それまですばらしさしか感じていなかったローマに、

私は少し恐怖を感じました。


でもわたしのアホ日本人の本質は変わっていないので

“もしかしたら本当に子どもが生まれたのかな”

なんて思う気持ちが少しあって、

姪甥を愛しすぎている私は、その子のための5ユーロだったら

確かに大したことなかったんではないかと思ってしまうのです。


でもそんなわけがないことも十分わかっています。

路上商人の方の中にはきっと、正統な方法でものを売っている方もいて、

そのお金がもしかしたらその方の子供のご飯代になるのかもしれない。


ほしいものを売ってくれた人に払うお金が誰かのためになるのなら、

別にお金持ちでもなんでもないですが、

そのお金は使ってよかったお金なんです。

大したことあっても、大したことなくなるんです。


でもわたしは彼がそうやって誰かに怖い想いをさせたお金が

その人にとって”大したことない5ユーロ"にはならないと思うんです。


いつか彼が、彼の子供が、姪や甥が、

"大したことのある5ユーロ"を誰かのために使えますように。


私はそう願って、夫と一緒に

空港のユニセフの箱に残ったユーロを寄付しました。

それは5ユーロ以上だったけど、

日本にいたら惜しんでしまうかもしれないけど、

でも大したことありませんでした

(たくさん寄付をされている方からしたら本当にたいしたことなかったのだけは秘密の話)


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全然ローマには関係なくなってしまいましたが、

日本で普通に生活していても、毎日の生活に切羽詰まって

人のことを考えたりってなかなかできないので、

これも旅の醍醐味の一つなんだなと感じます。

マイナスな話をして言うのも説得力がないですが、

ローマは本当に素晴らしいです。

ローマだけじゃなくてベネチアもフィレンツェもその他も

すべてすべて大好きだったので

老後にまた行こうねって夫と話しているほどです。

写真はすべて加工なし。

マイナスな話をしたので、ローマで一番おいしかった

カルボナーラをトップにしました。


素晴らしいところ、怖かったところ含めて

ローマは1日にしてならないなと思ったお話でした。




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