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甘味料

僕に響く言葉を提供してくれる優しい誰かの言葉を食べながら生きている。いや、生かされているのかもしれない。僕が好んで聞く曲も、本も、友達も誰も僕を傷つけないから。
自分で緩い世界を選んでしまっているのは分かっている。「君の代わりは幾らでもいるんだよ。どうするの?」そんなことを言われても、僕には何もないから貴方の期待には添えないし、かと言ってどうする気もない。只管に僕の世界で好きな様に生きたい。
音を反射したリノリウムが僕の意思を揺るがして逃げ道を探す。僕を追い越す貴方の声と漂う夢物語が昇華され、星が別れを告げた。僕の人生はもはや廃棄物と化して、何も意味を為さないのかも知れない。ならそれで良い。僕よ、ずっと甘くいて。

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