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マンガ『圕の大魔術師』の名言から学ぶ一歩を踏み出す勇気

落ち込んだとき、テンションが下がったとき、気分が乗らないときに、少しでも気分を変えて、一歩を踏み出す勇気がほしいときはありませんか?

マンガを読んでいると、この言葉深いなぁ〜ってしんみりさせてくれたり、大切なことを思い出させてくれる気がします。

今回は2023年11月時点、7巻発行・連載中の作品である『圕の大魔術師』(©原作:風のカフナ・画:泉光・著:ソフィ=シュイム・訳:濱田泰斗/講談社)より、僕の人生をより魅力的になるよう考えさせてくれた言葉を紹介させていただきます。

『圕の大魔術師』は、書物が重要な役割を果たす世界が舞台の異世界ビブリオファンタジーで、田舎のアムン村の貧民街で耳長のために差別されて、図書館を使わせてもらえない暮らしをしている少年が、本の都アフツァックの図書館で働く司書(カフナ)と出会い、カフナを目指し世界の中心をなす大図書館の司書として活躍していくことになる物語が描かれた「全国書店員が選んだおすすめコミック2021」で第9位に輝いた作品です!

少しでもあなたが夢に向かって突き進むとき、壁が現れたとき、壁を乗り越えるときに、モチベーションを上げてくれたり、グサッと心に刺さったり、物事の見え方が変わるヒントを見つけてもらえたら嬉しいです。


圕の大魔術師 名言一覧

僕は知ってしまったんだ、世界が広いことを!冒険が始まるんだ!!

シオ=フミス

僕を学校に通わせるために…、ずっとずっと働いてくれてるんだ…ッ。僕は何言われたっていいけど…、お姉ちゃんを…、バカにするなよ…!

シオ=フミス

すごかったな、あの本。文字は融けて視界と混ざり、目の奥に景色が映り込んだ。僕はあのとき本の中に入っていたーーー。

シオ=フミス

新たな本は未知への扉。表紙を開けるとそこは広大な別世界。一度少し覗き込む、飛び込むのはちょっと躊躇する。だって一度飛び込めばしばらくは帰ってこれない。そこには宿題もあるし部屋の掃除だってやらなきゃいけないんだから。けれど特別な物語は読者の意思にかかわらず大きな何かの力によってーー、突き落とされる。

シオ=フミス

文化や習慣って時間が経つにつれて変化していって、他から見ると変に見えることが多いけど…、始まりはどれもきっと、大切な人や大切なモノへの思いやりだと思うんだーーー。

シオ=フミス

本はね、冒険の準備なんだよ。目の前に新しい世界が現れた時、知らないからで遠ざけるのはもったいないよ。生き物は知らないモノを恐れるようにできてる。でも少しずつ知らないものを知ってることに変えていくと、だんだん知らないモノが輝いて見えるようになるんだ。

シオ=フミス

敵や味方という表現が正しいかはわかりませんが、僕も図書館や古本屋は本屋の敵ではなく、共に協力し合える仲間だと思っています。

シオ=フミス

笑いません!!自分を変えたいと思って実際に一歩を踏み出せる…!僕はそれをすごくカッコイイことだと思います。

シオ=フミス

あなたを見ていて思い出しました。
運命はまず振る舞いから始まるんだって!
だから僕も例え虚勢だとしても!
背筋を伸ばして都に入ろうと思います!

シオ=フミス

物語の主人公だったらどうするだろうか。僕は主人公が困難に立ち向かった後の結末が見たい。だから今は頁をめくらなきゃ。きっと風が吹いて本の頁を進めてくれることはもうない。自分の手で頁をめくらないと僕の物語が進まないんだ!

シオ=フミス

僕の造ってきた道が、僕の記してきた思い出の1頁1頁が、今の僕の背中を支えてくれているんだーーー!!

シオ=フミス

別にいいじゃないですか!
好きなものを語ってる人って!
僕はとっても素敵だと思います!

シオ=フミス

…僕は司書を目指した理由をくだらないということはできません…!努力は足りなかったらもしれません。…でも司書に憧れたこの気持ちだけは本物なんですーーーー…。

シオ=フミス

今度はちゃんと考えたいと思います。自分が何者になりたいのか、自分が本のために何ができるのかをーーーー…。

シオ=フミス

僕より圧倒的にすごい人が沢山いる…。こんな人達に囲まれて本の勉強ができるなんて…、ワクワクしてきた…!!ダメだ…。冒険小説の主人公っぽいこと言えば気分も上がるかと思ったけど…、ワクワクなんて全然しないよー!!

シオ=フミス

周りの人は僕よりずっと優秀で……、その中で僕はまだ見つけることができていません。この室で、この場所で生きていくんだと胸を張ってそう言うことのできる目標をーーーー…。

シオ=フミス

僕は沢山選べる中からただ一つを選んだんだ…ッ。それだって立派な覚悟じゃないのか…!?今僕が出遅れてるのは単純に机の前に向かった勉強時間の差であって、覚悟の違いから生まれたものじゃない…!

シオ=フミス

何かを信じて頼るってすごく大切なことなんじゃないかって僕は思うんだ。きっと誰もが自分の足だけで前に進めるほど強くないし、何かに少しでも寄りかかることで力強く立てるなら、信仰という“習慣”が力を与えてくれるんだと思う。

シオ=フミス

それぞれの場所にそれぞれの大切な普通があって、僕もそれら全てが心地よく受け入れられる訳ではありません。どこまでを周りに合わせてどこから自分を譲らないのか、その境界線の引き方に答えの出る日はくるんでしょうかーーーー……。

シオ=フミス

あなたのその血統は親から譲り受けたものでしょう!!あなたがそれを誇ると言うのなら、家族の悪口など言わず感謝をし、人生の一部を孝行にあてがうべきだ。あなたが親を憎んでいるのならッ、そういう時事もあるだろう!!だったら親から貰ったモノではなく…、自分の力で手にしたモノを人に誇るはずじゃないのかーーーー!!!

シオ=フミス

“普通”の定義はわからないけど、普通っていうのは狭い範囲の指標なだけであって、少し場所を変えるだけで“変”は圧倒的な“才”に変わると思うんです。

シオ=フミス

本屋は読者のためにギリギリまで値段を下げてるから…、一冊盗まれたら売上を取り戻すために何十冊も売らなきゃ店が潰れてしまうかもしれない…ッ!!!

ミホナ=クォアハウ

紙を作る人、文を書く人、編集する人、印刷する人、製本する人、本を売る人、運ぶ人。その全員よりお前は偉いんか!!!

ミホナ=クォアハウ

あんたにはわからないでしょうね。ここにいる皆がどういう決意でこの試験に挑んでいるのかをーー…。全ての時間を犠牲にして勉強をし、司書を目指すだけで父親に勘当される者もいる。比喩ではなく皆命をかけて司書になろうとするのよ。

ナチカ=クアパン

そりゃ自分の実力を棚に上げて物に当たりたくもなるわね。女が勉強できたって損なことの方が多いもの。それで司書になれれば良いけど、駄目だったら無駄に自尊心だけ高い面倒くさい女のできあがり。司書試験に落ちるっていうのはそういうことよ。

ナチカ=クアパン

確かにこの爆笑を分かち合いたい気持ちはある!!だが!誰かを蔑む時とは常に…ッッ、一対一でなければならない!!!

マドハ=カムラン

本人がいないところでそういうこと言うなよ。陰口は卑怯たぜ?

マドハ=カムラン

自分はなんのために生まれてきたのか、ただ家に付き従うための一生でいいのか、自分の限界はどこにあるのか、己の力で社会に関わらないのか、何かを成し遂げたい、私は誰よりも優れてる、まともなお嫁さんを演じることなどできない。女は本が好きだから司書になるんじゃない。異端が自分の可能生に挑戦する時、挑むことのできる戦場が圕しかないだけなんだーー!

カナ=ミドリィ

バカね、記憶力も計算力も判断能力も…、女が男に勝ってる能力なんて何も無いのよ。だったらその分頑張るしかないじゃない。この大陸でわがままに生きるには完全無欠にならなければいけないわ。

アヤ=グンジョー

知らないことは全部知りたい。
気になることは全部やりたい。
そのための努力は惜しまない。
それだけよ。

アヤ=グンジョー

私が宇宙に惹かれたのは、その解明されてない不思議に魅せられたから。ここにも宇宙が眠ってる。本の文字一つ一つが未知の中で輝く星ーーー。図書館という宇宙ーーーー。この宇宙で生きていくのだと決めたからーーー…。

アヤ=グンジョー

俺が礼拝しないのは、縛りを作ってそれを守ってれば救われるっていう“解釈”に興味がないから。もし本当に神がいるならもっと自由でいろって思うはずだろ。

アルフ=トラロケ

可哀想?違うな、嘲笑は偉大な挑戦の始まりの合図なんだぜ。笑われもしねぇ挑戦なんてのは、俺に言わせりゃロマンが足りねぇ。

ガナン=キアシト

正攻法で勉強しても都会の金持ちには絶対に勝てん。ならば徹底的に体を鍛えて勉強の効率を上げる。この先毎日必ず10分でいいから、必ず机に向かうんだ。体に習慣を叩き込め!この生活に慣れた時、お前は最強だ!!

ガナン=キアシト

専門家の指導が入って進めることと手探りで進めることを比較した場合、同じ時間の作業でも出来栄えも生産量も圧倒的に違う。努力すれば夢は叶うといってやりたいところだか、同じ努力でも得られる成果は同じとは限らないってことだ。

ガナン=キアシト

男女の成功の可否は3つの要因で決まると俺は思ってる。一つは生まれる場所、一つは親の財産、最後に容姿だ。

ガナン=キアシト

ただこの3つが厄介なのは“どう産まれるか”という全てが運任せなことだ。この運の前では努力なんてのは些細な上積みでしかなく、一生の振り幅は生まれた瞬間に決まってることになる。

ガナン=キアシト

ぶっちぎりの最下位からの駆け出しだ。…だが、前にいる奴全員を追い抜く快感は最後尾にしか味わえない特権だ。物語っていうのはそうじゃなきゃ面白くねえよな?

ガナン=キアシト

“かっこいい”っていうのはな、最強の“でっぱり”なんだぜ。

ガナン=キアシト

相手が知らないなら伝えてやればいい。自分が知らないなら一歩踏み込んでみればいい。誰にでもできることじゃないが…、お前にはできるんじゃないかって思うぜ。

ガナン=キアシト

夢っつーのはな、叶っても終着じゃないし破れても行き止まりじゃない。旅の途中なんだぜ、全てがなーーー…。

ガナン=キアシト

お前の人生の一部もまた、誰か別の人のためにある。お前がこれからどう世界に関わるのか楽しみだ。

ガナン=キアシト

お前もいずれ村を出れば色んな拒絶を受けるだろう。だがその多くはこの村と同じ“無難”を求める拒絶だ。よくわからねぇし、皆がそうしてるからとりあえず遠ざけておこう……ってな。そこに理念はない。安易だが簡単だから皆この方法を取る。

ガナン=キアシト

争うことはしょうがない。思想が違えばぶつかり合う、時には必要なことだ。けれど“よってたかって”は格好良くないな。戦いとは常に正々堂々としていなくては。

セドナ=ブルゥ

物語の主人公はいつだって他の人とは違う。
それってすごく特別でかっこいいことだと思うけど?

セドナ=ブルゥ

新たな冒険に出ればいいのさ!君を次に夢中にさせるのは魔術学校の物語か!それとも錬金術師なら兄弟の物語か!はたまた巨人に挑む戦士たちの物語かな!?

セドナ=ブルゥ

君はまだ知らないだけさ!もっと他にもたくさん面白い本があるということを!さあ新しい世界に出発だ!

セドナ=ブルゥ

書を護ることそれ即ち世界を護ること也。
とある魔術師の言葉だ。

セドナ=ブルゥ

不思議なんだ…、私はこの本を置き忘れたりなんか絶対にしない…。でも今日だけ何故か私は忘れてしまった…。もしかしたら、もしかしたらこの本が君に読まれたかったのかもしれないね。そう、君は今日ここでこの本を手に取る運命だったんだとしたらーーーー?

セドナ=ブルゥ

確かにこれは私がうっかり本を置き忘れた。ただそれだけの出来事だと思いますよ。でもこれをただの失敗と考えてもつまらない。なあ少年、この日この時が運命だった。そのほうがずっと素敵だろ?

セドナ=ブルゥ

ある哲学者の著者によれば、人の性質はまず“振る舞い”から始まるのだという。例えば気高い人は初めから気高い人として産まれてくるわけじゃない。気高く振る舞うから気高い人になるのだと。勇者は勇者のように振る舞うから勇者になり、物語の主人公は主人公のように振る舞うから主人公でいられる。

セドナ=ブルゥ

振る舞いとは思考から始まる。思考は次に言葉に変わり、言葉は行動に、行動は習慣に、習慣は性格に、性格はやがて運命に変わる。

セドナ=ブルゥ

私は君の誠実さに応えるためにも対等な立場で銀貨を支払いたいと思う。その銀貨に値する君だけの“希少”はなんだい?

セドナ=ブルゥ

本にはあらゆる者の一生を大きく動かす力がある。それはとてつもない力だ。だから司書はこの力を全て人に届ける義務があるし、すべての人はこの力を受け取る権利がある。

セドナ=ブルゥ

勇敢は無謀とは違う。自分の持てる力も計れず無茶をすることを勇気とは言わない。それはただの無謀であり、ただ愚かなだけだ。けれどたとえ愚かと言われようと立ち向かわなければならない時が主人公にはあるよねーーー。

セドナ=ブルゥ

まるでわかってないね、君は。
自分を過小評価しちゃダメだ。
君にしかできないことが必ずある。

セドナ=ブルゥ

いいかい、この世界は本…、ーーつまり書でできている。多くの者が書から過去の意志を学び、時に共感し時に反発し、ある者は新たな書を作り、ある者は指導者となり人を動かず。仮に字が読めなくても書の影響から逃れて生きることは決してできない。

セドナ=ブルゥ

最初の書は人が作ったかもしれない。
けれどすぐにその立場は逆になった。
書が人を造り、書が世界を創っているんだ。

セドナ=ブルゥ

主人公は現れたりしない。誰の前にも決して。なぜなら君の目に映る景色は君だけのモノであり、他の誰の目を通しても見ることはできないからだ。

セドナ=ブルゥ

ちょっとした気まぐれ、一つの親切、不意の失敗。今日出したほんの少しの勇気…。日常を変えてしまうような出会いはすぐ近くにあるのだと。だから私は日々の小さな出来事を大切にしている。そして、そんな生き方をする自分を誇りにも思う。

セドナ=ブルゥ

図書館は建てただけでは生活の一部になりません。本を日々の暮らしに定着させるには…、やはり子供達。“未来の大人”に本を身近に感じてもらうことが大切です。

アンズ=カヴィシマフ

“図書館はいかなる民族・性別・社会的または経済的身分の違いにおいて貸し出す者を選んではならない”

アンズ=カヴィシマフ

あなたがやっていたことは図書館への…、本への侮辱です…!!

アンズ=カヴィシマフ

たしかに経済的不遇なものに本の尊さがわからぬ輩の比率が大きいことは事実。しかしだからといって読ませないという選択肢は図書館には存在しない。

アンズ=カヴィシマフ

地方では理想通りの運営をすることが大変だとは理解しています。でもどうかわかってください。何のために図書館を造るのかを。何のために本を守り、何のために本を届けるのかを。

アンズ=カヴィシマフ

司書達は信じているんです。図書館の本を読み、図書館の本で育まれた子供の中から必ずーーー、この世界を変える英雄が現れるのだとーーーーー。

アンズ=カヴィシマフ

見習いの心得とは私が答えろと言えば答え、立てと言えば立ち、黙れと言えば黙れ。まずはそこからだ。

イシュトア=セロス

自分がどんな大人になり、どう社会に貢献するのか。
そんな未来図も持たずに勉強してたのか?

イシュトア=セロス

誰もが理想の仕事に就けるわけではない。子供達は皆勘違いをしている。自分を取り囲む世界は狭く、己という存在がこの世になくてはならないものと思えている。自分には他人とは違った大きな才能があり、いずれ時代という時計の針を自らの手で進めるのだと自惚れる。…だが、本当に力を持つ者は稀だ。殆どの者が針に手をかけることなどできない。

イシュトア=セロス

稀にそこから足掻く者が出てくる。わかっているのだ、どれだけ世の末端にいようと、針の先には必ず欠片が繋がっているのだとーーーーッ。たった一つの質素で小さな欠片が、止まっていた時代の針を動かすーーー!!

イシュトア=セロス

経験からくる直感に身を委ねていては、いずれ足元をすくわれる。経験とは新たな情報と一緒になって初めて発揮するのだ。

イシュトア=セロス

確かに生きていれば寝ずに頑張らなければならない要所はある。しかしそれはごく短期的なものでなければ駄目だ。もし中期的な問題を“こなす”ために睡眠時間を削らなければならないのなら、その計画は端から破綻していると言える。

イシュトア=セロス

人の脳は終わりを認識すると意識下で怠けるようにできている!『もうすぐ終点だ』この認識を持つと肉体から力は抜け思考が鈍化する。これは緊急時に備え、体力を温存しようとする人の性質なのだ。

イシュトア=セロス

知らないなら知らないままでいい。この先、実力を本物にしていけばいいのだ。あいつは対人能力に現段階で難があるだけであり、業務を遂行する能力は決して低くない。

イシュトア=セロス

そもそも考えを揃えるための尺度となるような絶対的基準など存在しない。確かにその時代ごとに多数が支持する倫理はある。…が、それはただの流行だ。

イシュトア=セロス

人の心は厄介なもので、最初の印象が緩いと後の少しの叱責を強く不快に感じるようになる。逆に最初厳しい印象を与えておけば、後の少しの賞賛を有り難がるようになるものなんだよ。

イシュトア=セロス

この世のあらゆるモノは劣化して行くのが理!
“現状維持”とは研鑽し続けることでしか達成できないのだ!!

ナナコ=ワトル

お姉ちゃんはね、文字が書けないし読むこともできないわ。だからあなたには色んなことができるようになってほしいの。本が読めればきっと自分の足でどこまでも進んでいけるからーーーー。

ティファ=フミス

勉強って最初は霧に囲まれてるように感じるかもしれない。確かに全部が役に立たことじゃないと思う。大人になっても結局は必要ないことも多いかもしれない。でもそのよくわからないものの中にはきっと、どうしようもないくらい楽しいものが沢山ある。そしてそれはね、一生懸命やってみなきゃ見つけられないの。

ティファ=フミス

一つ一つ、一生懸命を積み重ねて、そしていつかなりたい自分ができた時、後ろを振り返ってみるの。そこにはきっと、どこまでも見渡せる世界が広がっている。

ティファ=フミス

いかがだったでしょうか?

お気に入りの名言は見つかりましたか?

僕自身、読書はストーリーのある小説でないとなかなか読めないこともあり、ファンタジーでは小学生の時に読んだ「ハリーポッター」が一番印象に残っていますが、マンガとしては本作の「圕の大魔術師」は「本」が題材でもあり、個人的には超オススメで、たくさんの人に広めたいと思う作品です。

この作品の世界では「本」がすごい価値を持っていて、「本の力で世界を繋ぐ」ことがテーマになっています。そして作中に司書(カナフ)のセドナが主人公のシオに対して語った『主人公は現れたりしない。誰の前にも決して。なぜなら君の目に映る景色は君だけのモノであり、他の誰の目を通しても見ることはできないからだ。』という言葉、そして『主人公は、君だ!己の力で物語を動かし!!この世界を変えろ!!!』という言葉で、自らの境遇を悲観し、いつか物語の自分を助けてくれる・自分を変えてくれる人を待っていた少年が、自分の手で自分自身を変える姿は改めて、自分が主人公であり、自分で望む姿に変える行動が必要なのだと考えさせてくれると思います。

学校や会社、その他の組織に所属していて落ち込んでいるとき、疲れているとき、悩んでいるときなどに、この『圕の大魔術師』の名言で元気づけられる方も多いのではないでしょうか?

また司書(カナフ)試験では、知識だけでなく人間性も問われる試験内容になっており、人間性が出るときやチームや組織で動くときの大切な考え方も学べるかと思います。

名言かはわかりませんが、僕の心に刺さった語り手(ナレーション)の言葉を紹介します。

この3次試験、あらゆる角度から不備を突き付けることにより全員不合格になるようにできている。正解を導くことは大前提として、その上で大切なのは過程。自分の役割をどう見つけるのか、困難をどうやって乗り越えるのか、最後駄目だったとき、仲間になんと声をかけてあげられるのかーーー。仮に、仮にどれほどの天才であったとしてもーーー、この広い広い図書館で一人で仕事ができる者など決して居はしないのだからーーー。

語り手

7巻時点ではバトルシーンがほとんどありませんが、平和な世界から乱世になっていく物語であり、7つの民族と8つの属性が巻き起こす各々の利益のために争う白熱の展開が予想されるので、王道のファンタジー漫画が好きな人は特に楽しんでもらえる作品ではないかと思います。

差別を受け図書館を使わさせてもらえたかった境遇から司書(カナフ)を目指し、そしてカナフとなって大魔術師を目指すシオや室長・賢者となったセドナ、カナフとして共に成長していく仲間たちが試練やトラブルを乗り越え、これから勃発する民族間戦争でさまざまな事象を巻き起こしていく登場人物のもたらす言葉にふれあいながら、また明日からの原動力になると幸いです。

それでは今回はここまでです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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