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【気になる方必見】流行りの嫌気性発酵とは?

コーヒーは常に進化し続けてきました。生産者は常に差別化を図り、コーヒーのフレーバープロファイルを検証し、世界中のロースターや消費者に刺激的で興味深いフレーバーを提供するために常に新しい方法を模索しています。ときどき少しの実験と工夫で大きな違いを発見する事もあり、そのため私たちは近日の気性発酵の人気に納得し、そしてさらに嫌気性発酵について興味が尽きません。

嫌気性発酵とは?

 嫌気性発酵プロセスとは、既存のすべてのプロセスで行われる自然活動に関連するいくつかの原則の拡張であるため、完全に新しいスタイルの製法ではありません。実際いくつかの場所では古くからこのプロセスを使用しておりました。近年確実に需要も増えてきておりますので、私達のサイトやオファーリストに【嫌気性発酵】のカテゴリーを作ると共に、初めてこの名前を聞く人達の為に軽くご紹介しようと思います。

 ほぼ全てのコーヒーは、ナチュラルプロセスから非機械的に洗浄されたロットまで、その果実内のミネラルの力を借りて発酵していきます。これは、酵母とバクテリアがコーヒーの粘液中の糖と酸を食べ始め(分解し始め)、その過程でさまざまな有機酸、二酸化炭素、エチルアルコール、その他の化合物を生成する活動です。これは食する(分解)する物質が無くなるまで、または環境が彼らにとって働きにくい環境になるまで(コーヒーが水分値11%まで完全に乾燥したときなど)続きます。生産者は通常発行中にオープンタンクやバケツ、水路またはその他の容器にコーヒーを入れるか、隆起したベッド(アフリカンベッド)やパティオでの乾燥段階でさまざまな工夫をして、発酵の速度を調整しようとします。

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嫌気性発酵と他のプロセスは何が違うのか?

 大きな違いは、コーヒーチェリーが発酵している容器には酸素が全く含まれていません。コーヒーを容器に入れる発酵の最初の段階で酸素を押し出してしまいます。タンクのバルブ(逆止弁の様な物)により、プロセス中に酸素が浸透するのを防ぎ、発酵中に発生するCO2をタンク外放出する作りになっております。タンク内を発酵中に生産されるCO2やガスに置換(満たして)してしまうのです。

多くの生産者はコーヒーチェリーを密封し発酵させる事で他のロットとは一味も二味も違うプロファイルを構成しておりますが、嫌気性発酵の中には嫌気性浸食と呼ばれる実際にスパイスや蜂蜜、トロピカルフルーツまたは他の香料をチェリーと共にコンテナに入れる事で発酵の調節やフレーバーをコーヒーに移す方法もあります。

ブラジルのLuizPaulo Pereira、コスタリカのMartínUreñaとCoopeTarrazúなど、私たちが協力しているいくつかの生産者は、すでに少量の嫌気性発酵をレパートリーに取り入れ始めています。La ChumecaでのMartínのセットアップは特に魅力的です。彼は韓国から輸入したステンレス鋼タンクのセットを使用し、コーヒーのショ糖を綿密に測定します。収穫時(22-25Bx)から発行中も綿密に測定し16Bxになると発酵過程を終了させます。彼はまたタンク内の温度も常に測定し続けます。

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Martín:バレル内の温度が大幅に上昇した場合、それは好気性発酵が起こっていることを意味します。発熱反応が起こっており、それが目標の時間によって制御されない場合、酢酸や極端な発酵、およびさまざまな種類の不快な酸性フレーバーが発行過程で生まれる可能性があります。
La Chumecaではコーヒーチェリーを好気性発酵のコンテナ内にて4日間程貯蔵します。嫌気性環境は酵母とバクテリアの活動遅くするため、より「伝統的な」好気性発酵よりもはるかに長い発酵時間がかかります。

マルティンの嫌気性環境発酵へのアプローチの最も興味深い点の1つは、発酵を終えチェリーを収集された後のタンクに残った液を、お酒として訪問者また生産者へ振舞う事です。その液には微生物の働きにより糖が形をかえたアルコールが含まれており、順調に発酵期間を終えた後に皆で乾杯し飲み干す液は不思議な味ですが、それがまた格別に美味しいそうです。

より詳しく嫌気性発酵における生産状況を知りたい方、また英文での説明をお好みの方はこちらをご覧下さい!

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