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「ミステリーフレイル」~女は大学へ行くな編〔コイネージ【新造語の試み】9-3〕

「権威の誇示"ありき"である、謎理論・謎ルールの振り回し」。

これを「ミステリーフレイル」と呼んでみる。

この造語を説明する、最適な実例を発見した。

「女は大学に行くな」ーだ。


…はっきり言って、男である筆者が書いてて

「不快」

と感じるこの一文。フィクションでないのが恐ろしいところ。

傍から見れば、

「なんで女性が大学に行っちゃあかんの?」

と全否定の疑問符がつく、相当な「ミステリー」

しかし、「立場のある者」が、これを"振り回せば"、女性の「学ぶ自由や才能開花の機会」を"破壊"する「フレイル」へと変貌する。

言うまでもなく、女子大学生および大卒の女性など、歴史上も含めれば"ごまんといるどころではない"。

その個々の女性が、"大学に行ったことを直接の起因"として不幸になったり、社会に不利益をもたらしているかといえば、もちろん「否」。1ミクロンの問題もないはずだ。

それにもかかわらず「女は大学行くな」という価値観がかつて存在していた。

「女に偉そうにしていい気分に浸りたい。なのに、大学に行って自分より賢くなられては偉そうにしづらくなる」。

そう考える輩が、一定数存在したからだろう。

これが「馬の骨の戯言」なら完全無視できようが、大抵は「立場のある"夫"や"父親"」が言うので"問題"だ。

このような、「謎理論・謎ルール」は「権威の誇示(俺はお前より偉い)」が"ありき"なため、客観性、汎用性、合理性は"無い"に等しい

一方で「ミステリーフレイル」の威力と射程は、「立場」の強さによる(ロジックの正しさではなく)。

なので、有効なミステリーフレイル対策は一つ。

「射程外に出る」だ。

すなわち、独立、離縁、移転などで「そいつ」から物理的に逃げればいい。ロジックは正しくないのだから、「立場」がなくなった時点で"ひっくるめて問題ではなくなる"。 

その上で、「女は大学に行くな」など振りかざしている奴ごとグリングリンに踏み躙って、堂々と「大学で学び、才能を開花させる」。

"There is no problem"

である。

もちろん、状況によっては簡単ではなことでは無いかもしれない。しかし、幸いここは自由主義国家。手立てがゼロということはまれなはずだ。

とはいえ、「女は大学に行くな」なんて露骨なこと言う男は、令和日本ではさすがに"絶滅嬉々種"。そうそうは出くわさないと思う。

…と言いたいところだが、例えば某最高学府における「同大学女子禁制のサークル」が在るあたり、「女に権威を示したい男」は相変わらず一定数いるのだろう。

「新たな別のミステリーフレイル」を生み出す土壌は、完全には消えていないように思う。

(2022/9/25に投稿した記事の続編)

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