日本で唯一の「ブランド」 (2022/8/3)
記事の長さはおよそ1,300文字。2〜3分程度で読めます。
記事のポイント
面積あたりの農業産出額が大きい「稼ぐ農地」への転換が群馬県や山梨県で進んできた。
耕地1㌶あたりの農業産出額を都道府県別に算出し2005年から20年にかけての増減率を比べた。
最も向上したのは群馬県で全国集計を22.5ポイント上回り31.6%。山梨県が29.0 %増、長野県が26.7 %増で続いた。
群馬県ではJA邑楽館林が農家の経営安定性を高めるためキャベツの契約生産に注力した。
生産コスト低減に加え定額で買い取られるため安定収入にもつながり、栽培面積は21年度までの5年間で4倍近くに増えた。
山梨県は特産品のぶどうを高付加価値な品種に切り替えた。
県全体のぶどうの生産量は栽培面積の減少により、この12年間で2割減ったにもかかわらず、高単価品種へのシフトによって生産額は68%増加した。
米産地は需要減が響くが、新たなブランド米が産出額を下支えしている地域もある。
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こんなふうに考えた
私は、農作物はいまや日本に残された「唯一のブランド商品」だと思っています。
かつて日本製の電気製品や自動車は、
世界各国の人々にとって憧れのブランドでした。
SONYのwalkmanやビデオカメラ、Panasonicの白物家電、
東芝のノートPC(ダイナブック)、SHARPの液晶テレビなど。
自動車では、TOYOTA、NISSAN、HONDA。
しかし電気製品に関していえば、スマホは日本ではアップルが圧倒的に人気ですし、
掃除機でもダイソンやルンバの人気が高いですよね。
自動車に関していえば、国内市場でのシェアは日本車の割合が高いです。
でも「好きな車を選んで」といわれたら、どうですか?
日本車ではなくベンツやポルシェ、フェラーリやランボルギーニ、
さらには電気自動車のテスラなど、欧米メーカーの車を選ぶ方が
多いのではないでしょうか。
品質面ではいまでも日本製品は優れていると思いますが、
消費者が喜んで手に取りたいと思う「ブランド」という面では
相当に弱くなったと感じますね。
それでは農産物に関してはどうでしょうか?
「外国産がいい」と積極的に選ぶ方は、とても少ないのではないでしょうか。
日本で生産されていないものを除けば、
多くの消費者が喜んで「日本産(国産)」を選ぶのです。
こんな商品は、日本ではいまや農産物だけになりました。
そんなブランド力の高い日本の農産物が、
生産性を高める施策に取り組んでいるようです。
ブランド強化
選択と集中
高付加価値化
まさに工業製品にも当てはまる、競争力を高めるために最適な戦略ですね。
「農業」と聞くと、
「昔ながらの」とか「遅れている」「古い」という印象もありますが、
もしかしたら日本の最先端をいっているのかもしれませんね。
本投稿は日経新聞に記載された記事を読んで、
私が感じたこと、考えたことについて記載しています。
みなさんの考えるヒントになれば嬉しいです。
「マガジン」にも保存しています。
「学びをよろこびに、人生にリーダシップを」
ディアログ 小川
美味しいものを食べて、次回の投稿に向けて英気を養います(笑)。