見出し画像

IX-2 旋転・旋遊:自分の思いを前方へ、いよいよ歩み出る

3)自分の思いを前方へ 手のひらで頭の後ろから前へ身体をなぞる-「旋転」

直前動作、身体軸回旋上下移動で膝まで回転が降りたら、ゆっくりと止めながら両上肢の運動に移る。

右手を手首は緩めて手の掌は開いたまま、右耳を手甲でかすめて、後頭部を回し、左耳をなぞるようにしながら前へ。息は吐きながら回して前方へ伸ばし、右横から後ろへ(リンク、https://www.youtube.com/watch?v=Y2LGi5xUlp8)。
動画を見ると、旋転の動作は手首の旋回から起動するのが理解できる。
この手首と手掌を左右で連動させ回転させる「皿回し」という動きもあった。これも肩甲骨まで連動して気持ちいい。

次に速やかに息を吸いながら、今度は左手甲で左耳をかすめ、後頭部を回しこんで、右耳をなぞり、左手は息を吐きながら前方へ伸び、左横から後方へ。

これを交互に繰り返していると、だんだん前方へ、前方へという気持ちが湧いてくる。
不思議な両手の動きであるが、次の前方への動きに繋がる。

4)いよいよ前へ歩み出る-「旋遊」

「旋転」の前へという気持、それがそのままに歩き出す。

右手が前に伸びると同時に、右足が一歩踏み出る。両手は「旋転」の動きを続けながら。
左手が後頭部から前に回わり、右耳をなぞり前に向かう時は、左足が一歩を踏み入れる。
これを交互に繰り返す。

要するに、後方から首を回して手を前方に出せば、背中では肩甲骨が胸郭を外れるぐらい開かれる。一見不思議な動きだが、「歩き肩甲骨剥がし」と心得て!
右から開かれ、左から開かれ、歩きながら足の動きと肩甲骨の動きが連動するから、身体の捻りのストレッチが大変気持ち良い(リンク、https://www.youtube.com/watch?v=pp2YbqAuEVA)。

歩きながら、90度方向を変えたり、あるいは反転して逆方向にも歩く。
反転する場合は、一歩踏み出す時に足先を90度内側に向けて置く。
その足に乗りながら、身体を180度回転して、次の一歩は真っ直ぐに反対方向へ向かう。

この段階まで60分間、呼吸法基礎では上肢が中心で両足の動きは伴わなかった。
ここで身体が呼吸とともに初めて自在に前に、横に、反転して動き始める

この前進のエネルギーを相手に伝えたい。
この気持ちがそのまま「対気」の稽古の準備である。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?