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一級建築士試験に盛大に落ちた話(前編)〜諦めも肝心だから笑い話にしてみました〜

 今回は5年がかりで盛大に無駄遣いをした話をします。実は僕は5年ほど前から一級建築士試験に独学で挑戦していた過去があります。3回目となった昨年の二次試験でもあえなくランク4(一発失格)となったため、自分の能力の限界を受け入れて撤退する決断をしましたが、この記事を読んでいる若い人たちに参考になればと思い、書くことにしました。


1.一級建築士試験ってどんな試験?

1-1 最終総合合格率約10%の狭き門

 一級建築士と言えばやはり難関資格で、一次の学科試験合格率30%弱、二次の製図試験合格率40%弱、総合合格率にすると約10%程度の狭き門です。とくに製図試験は相対評価であるため、合格するのは至難の業。課題が簡単でうまくできたとしても周りも多くの人が上手く書けているため、採点基準が公表されてないこの試験に合格するのは運の要素もあったりします。
一次の学科試験合格後、二次の製図試験を3回受験することができます。

1-2受験資格

 受験資格は建築に関する実務経験や建築系大学卒業などいろいろ必要になるので以前は受験申込自体が大変だったりしていたのですが、近年緩和されました。ぼくは5年ほど前の30歳から向かい始めました。


1-3試験内容

 一次の学科試験では、1日がかりで建築に関する5教科をマークシート形式でこなします。計画・環境設備・法規・構造・施工 です。かなり前なので詳細忘れましたが全部で120問くらいあった気がします。
 二次の製図試験では、ざっくりいうとコンクリート造の建物を課題に沿って6.5時間で設計・製図する試験です。暗黙の禁忌ルールがあり、建築の法律に触れる違反設計をしてしまうと即一発アウトです。多くの受験生が試験元のブラックボックスの中の禁忌ルールに涙を飲んでいます。

2.完全独学で受験してみました

R1 独学開始
R2 学科試験合格→製図試験不合格(ランク4 一発失格)
R3 受験せず
R4 製図試験不合格(ランク4 一発失格)
R5 製図試験不合格(ランク4 一発失格)

2-1 R1 そうだ、受験、しよう。

 この年、法律の改正により受験資格が大幅に緩和され、設計関係の仕事をしていない人でも建築の仕事をしている人なら堂々と受験できるようになりました。そこで思ったのです。「そうだ、受験、しよう。(独学で。)」大工仕事の経験を利用し堂々と受験です。
 この試験は一般的に百万円近くかけて資格学校に通わないと合格できない、というのが業界内の一般常識です。でも僕は「常識」とか「慣例」とか「世間」という言葉が死ぬほど嫌いな社会不適合者。テキストのみ資格学校から購入し、年末から独学をスタートさせました。

2-2 R2 夏、学科試験は独学で一発合格。

 時間をかけて死ぬほど勉強しました。教科書として参考にしたのは資格学校のテキスト、問題集として問題を解いたのは過去問20年分解くことができる「合格物語(現合格ロケット『教育的ウラ指導の庄司和樹さん監修の会社です』)」です。過去問20年分解くと独学でも合格できるという情報があったっため、やってみました。

 結果、勉強死ぬほどきつくてものすごく時間かかりましたが、本当に学科試験独学で合格できました。本番では資格学校の無料採点では山形県2位の成績でした。これだけは受験した経験の中で唯一、誇れる成功体験でした。独学者にはかなりお勧めです。

2-3 一級建築士学科おすすめ書籍紹介

 以下、僕の形見(?)というか社会貢献(?)として、使用して参考になったテキストなども上げておきます。特に法規のウラ指導はとにかく参考になりました。法令集はやっぱり緑色のやつが見やすくておすすめです。イラストでわかる建築基準法は文字ばかりの法規の思考のよりどころになりました。

あと、構造の計算の参考になったのはこれです。ほんとうにわかりやすく理解できます。


好成績で一次試験を一発合格し気をよくした僕は、製図も独学合格を目指し、踊り狂うのでした。ここから壮大にこけるフラグだとも知らずに…(笑)

後編に続きます。 最後までお読みいただきありがとうございました。

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