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第67回 音楽が出てくる本 #ブックブックこんにちは

ブックブックこんにちは!

東京・神楽坂かもめブックスの柳下恭平と札幌・北18条Seesaw Booksの神輝哉、2人の書店店主が好きな本のことについて話すPodcast番組「ブックブックこんにちは」。このnoteは当番組ディレクターの山本リオが裏話をお伝えするマガジンです。

相槌を減らす工夫

今回喋り方を神さん柳下さんが変更して、相槌を大幅に減らし気味で話しております!編集もこだわって、今まで以上にテンポ良く聴いていただけるのでは......?と思いながら編集いたしました。

一人語り部分が際立っているかもしれませんが、「うんうんうん」「はいはいはい」という相槌が減っても意外と会話は成り立っている。音声での会話の聞こえ方と、対面でのおしゃべりと、映像で声には出さずに頷いているのと、いろいろ「相槌」って違うんだなぁと実感。

いつもとの違い、おわかりになるでしょうか......?ブックブックこんにちは、聴きやすさの追求は今後も続けていきます!がんばるぞ!

怖いものの話とブロッコリーの茹で加減の話

今回、とっても雑談らしい雑談が繰り広げられています。肩の力が抜けるこういう話、私は好きです!

怖いものの話はちょっと文字にするのもアレなので、控えます!夏といえばの黒いアレ!北海道なのに?と驚きながら聞きました。歌舞伎町にいるこわいアレの話にもなりました。(しれっと歌舞伎町ストリートニュースのコーナーが復活している気がしてきました。)

いよいよお便りコーナーかな?と思ったら今度はブロッコリーはクタクタに煮る派?しっかり派?というほっこりエピソードも。どうか気長にお付き合いください。

今週のテーマ「音楽が出てくる本」

神チョイス『瀕死の双六問屋』 忌野清志郎著(小学館刊)

まずは神さんの選んだ清志郎から!!本については「なるほどな〜〜」と思ったり、これは音声で聞いてほしいのでぜひ本編で!!

ここから展開されたお話で、二人が好きな忌野清志郎のアルバム、という話になりました。みなさんのお好きなアルバムはどれでしょう?

私にとって思い入れのあるのはこちら。RCサクセションの「OK」です。

ジャケットもかっこよすぎる

私がレコードに手を出したのは20代後半だったのですが、ある取材でアナログレコードの魅力をたっぷり教えていただき、取材が終わったその週末、真っ先に吉祥寺へ行きレコードプレイヤーを購入。プレイヤーを買ったんだからと、初めてアナログレコードを買いに行ったのは吉祥寺のディスクユニオンでした。

選び方もよくわからないまま、慣れた人がすごい速さでシュシュシュっとディグっているのをチラチラ見ながら、不慣れな私は一枚ずつ丁寧に引き抜いては全体を眺め、戻して……を繰り返しているうちに出会ったのが、RCサクセションのこちらでした。

忌野清志郎といえば。あれは渋谷のパルコ劇場で大人計画のメカロックオペラ「R2C2」という舞台を観に行った日でした。ロックオペラというだけあって、開場から上演までの間、ずっと清志郎が流れていたのです。待ち時間にこんないい曲流すんだから、今回の舞台も絶対いいにきまってる!とテンションを上げ、心のウォーミングアップが終わった状態で開演。松田龍平のかっこよさ、森山未來のキレッキレのダンス、そして阿部サダヲの色気に夢中になっていたらあっという間に終幕。

はぁ〜興奮した!と劇場が明るくなり、退席する間にまだ丸っこかった当時のiPhoneの電源を入れ、早速興奮をTwitterに書き込もうとすると、とんでもないニュースが飛び込んできた。忌野清志郎の訃報でした。まさに上演していた数時間の間に流れてきたニュースでした。あのときのショックは忘れられません……。

脱線に脱線を重ねてしまいましたが、こんないろいろな思い出のある清志郎。恥ずかしながら本はまだあまり読んだことがないので、『瀕死の双六問屋』から読み始めようと思います。

柳下チョイス『風の歌を聴け』村上春樹著(講談社刊)

村上春樹さんといえば、ということで本編ではジャズの話題に。村上春樹さんが営んでいたお店ではありませんが、彼のよく通ったという新宿のジャズ喫茶「DUG」へはよく行きます。『ノルウェイの森』にも登場したことで知られているようですね。(ここのミートパイが好きです)

神さんと柳下さんの話は広がって北海道と東京それぞれの「名曲喫茶」の名前が次々に並びます。これだけたくさん出てくるのだから、神さん柳下さんが本だけでなく音楽への熱意もすごいなぁと、いつも収録しながらメモを取る手が忙しくなります。(みんなも気になったらメモってね!)

柳下さんが推している渋谷の名曲喫茶ライオンは、前職のオフィスが近かったこともあり、昼休憩に行ったりもしていました。適度に薄暗く、本を読むにもちょっと暗い。だからこそ(そのときの私には)スマホの明かりが少し野暮なような気がして、静かに音楽だけに向き合えました。

そんな光景を思い出していたら、さらに深い記憶の蓋がパカッと開き、そういえば私の人生初の名曲喫茶は、何も知らずに旅先で入った札幌は狸小路の喫茶店でした。本当にふらっと入ったら、誰も喋らず、みなさんがスピーカーに向かって静かに音楽を聴いていて、初めてだったものだから驚いたものです。

今調べてみたら、狸小路の「ウィーン」という名曲喫茶だったよう。写真を検索して懐かしく思いました。それくらい、記憶に鮮明に刻まれています。残念ながら2017年の年末に閉店したのだとか。でもきっと、私はあの光景を忘れることはないだろうなと思います。

音楽が出てくる本を思うと、本だけでなく音楽が、そしてそれにまつわるさまざまな思い出が蘇ってくるのだなぁと実感しているところです。

あまりにタイムリーだったので、私の考えた「音楽が出てくる本」もご紹介しちゃうと、ピーター・バラカンさんが監修した絵本『リズムがみえる』(サウザンブックス社刊)。ジャズやブルースなどの起源となっている労働歌などに着目した、いろんな音楽のルーツがわかる本です。この本が出た頃に、佐賀県嬉野の温泉旅館「大村屋」さんで、バラカンナイトというイベントに参加したことがありました。そのときのことをなんとなく考えていたら、先日、奄美大島でふらふら歩いていると、なんとバラカンさんがいる!しかも奄美の労働歌と世界のワークソングについてDJもするという!トークもある!ということで、はしゃいで行ってきたところでした。(詳細はこちらに暑苦しくかいております

さてさて、長くなりましたが今週もお楽しみいただけたでしょうか?次回はとある告知があるのだとか?ぜひまたじっくり聴いてください!

おたよりもお待ちしています!



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