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連載小説「オールド・クロック・カフェ」

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京町屋を改装したカフェは、一歩入ると時計の森。そこでは、時のはざまに置いてきた忘れ物を教えてくれる「時のコーヒー」があるという。
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記事一覧

小説『オールド・クロック・カフェ』 #1杯め「ピンクの空」(1)

 その店は、八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必要最低限だ…

deko
3年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 #1杯め「ピンクの空」(2)

前回のストーリーは、こちらから、どうぞ。  <あらすじ> 京の八坂の塔近くにある『オール…

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3年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 #1杯め「ピンクの空」(3)

前回までのストーリーは、こちらから、どうぞ。 はじめから、読む。 (2)から、読む。 <あ…

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3年前
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オールド・クロック・カフェ #1杯め「ピンクの空」(4)

前回までのストーリーは、こちらから、どうぞ。 (1)から読む。 (2)から読む。 (3)か…

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3年前
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『オールド・クロック・カフェ』1杯め「ピンクの空」 <全文>

 その店は東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。町家を必要最低…

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3年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 2杯め 「瑠璃色の約束」(1)

 その店は、東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必…

deko
3年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 2杯め 「瑠璃色の約束」(2)

前回のストーリーは、こちらから、どうぞ。 <あらすじ> 『オールド・クロック・カフェ』の常連客のひとりガラス工芸家の泰郎は、娘の瑠璃の結婚を控えている。瑠璃は泰郎に、過去の「忘れ物」を思い出させてくれる「時のコーヒー」を飲ませてほしいという。泰郎も自分が何かを忘れているのではと思い悩んでいる。でも、「時のコーヒー」は、時計に選ばれなければ力を発揮しない。と、そのとき8番の鳩時計が鳴った。 <登場人物> カフェの常連客:泰郎 泰郎の娘:瑠璃 カフェの店主:桂子 * * C

小説『オールド・クロック・カフェ』 2杯め 「瑠璃色の約束」(3)

(1)から読む。 (2)から読む。 <あらすじ> ガラス工芸作家の泰郎は、鳩時計の「時のコ…

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3年前
60

小説『オールド・クロック・カフェ』 2杯め 「瑠璃色の約束」(4)

前回までのストーリーは、こちらから、どうぞ。 (1)から読む。 (2)から読む。 (3)か…

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3年前
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『オールド・クロック・カフェ』2杯め「瑠璃色の約束」 <全文>

 その店は、東大路から八坂の塔へと続く坂道の途中を右に折れた細い路地にある。古い民家を必…

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2年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 3杯め 「カマキリの夢」(1)

『不器用たちのやさしい風』は、断ち切ることのできない想いを抱える達也の、せつなくて心あた…

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2年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 3杯め 「カマキリの夢」(2)

前回のストーリーは、こちらから、どうぞ。 <あらすじ> 『不器用たちのやさしい風』で明る…

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2年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』 3杯め 「カマキリの夢」(3)

(1)から読む。 (2)から読む。 <あらすじ> 『不器用たちのやさしい風』で明るい脇役と…

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2年前
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小説『オールド・クロック・カフェ』  3杯め 「カマキリの夢」(4)

(1)から読む。 (2)から読む。 (3)から読む。 <あらすじ> 『不器用たちのやさしい風』で明るい脇役として登場した松尾晴樹。茨城県北部の日立市から夜通しバイクで駆けてきた晴樹は、『オールド・クロック・カフェ』にたどりつく。祇園祭の山鉾を模した30番の長刀鉾の柱時計に選ばれ、時のコーヒーを飲む。「時のコーヒー」が見せてくれたのは、恋人の由真との別れのシーンだった。由真は、「祇園祭のカマキリ」という謎の言葉を残して去って行く。 <登場人物> 茨城のライダー:松尾晴樹 晴